亀谷敬正自身が先週のレースや予想などを振り返る「先週の亀レビュー」。競馬の構造理解や次週以降のヒントなどが満載です。ぜひご一読ください!
▼先週のトピックス
・ケンタッキーダービーで確信した世界の血統情勢
・プレイヤーの質によって変わるレース期待値
・自信を持ってモレイラ騎乗馬を消す
・亀谷競馬サロンのツールが激安で共有できる意義
ケンタッキーダービーで確信した世界の血統情勢
ケンタッキーダービーはフォーエバーヤングが勝ち馬とほぼ同パフォーマンスでの3着。「フォーエバーヤングは今までの日本馬のなかで最もケンタッキーダービーで要求される能力が高い」とレース前に分析した通りの結果となりました。
また、テーオーパスワードが5着に走ったことも見逃せません。世界で過小評価されている血統、世界の競馬で要求される能力の方向性の分析は間違っていなかった、と確信させてくれた今年のケンタッキーダービーでした。
馬券ゲームの点では、オーストラリアに行ってフォーエバーヤングの前売り馬券を買うのが正解でしたかね。単勝は15倍以上、複勝を4倍以上で買うことも可能でしたから。日本のオッズは割に合わなかったと思います。
先週も書いたように、馬券ゲームで勝つには「多くの馬券ゲームプレイヤーは知らないけれども、結果に結びつくファクター」をどれだけ知っていて、その確率を把握できるか、に尽きます。
それは、世界中のどこの馬券ゲームでも同じ。違うのは、開催される時間や場所、多くのプレイヤーが眺めている予想ツールによって「レース期待値」が変わることです。
プレイヤーの質によって変わるレース期待値
「プレイヤーの質によって変わるレース期待値」でいえば、先週日曜の新潟10R・駿風Sを亀SP推奨レース(推奨勝負レース)に選ばなかったことは「プレイヤーの質を読み間違えた」と多少反省しています。
このレースは当日のライブ配信(プレミアムコース会員限定)で、『14、15、16でおそらく決まる。なかでも14ブーケファロスは血統傾向もドンピシャ』と解説。結局、勝ったのはブーケファロス。2、3着も15、16番で決まりました。
▲駿風Sのレース結果/スマート出馬表
14、15、16のワイドボックスの合成オッズは1.7倍。3つとも当たった場合は5倍払い戻されるオッズ。少なく見積もっても10回やったら8回はワイドが1つは当たったでしょうから、確率以上においしいオッズではありました。
ミスったのは、プレーヤーの質の判断。「このレースで14、15、16を複数絡む買い目以外を買う人なんていないんじゃないか?」と言ってしまったんですが、想像以上にそのプレイヤーは少なかったです(涙)。
亀谷競馬サロンのメンバーならば、90%以上の確率で14、15、16のいずれかが複数絡むと思ったはずでしょうけど、このレースに参加した一般プレイヤーはそうではなかったようです。
これほどおいしいオッズになったのは、駿風Sの3連複と3連単の売り上げが4億近くあったからでしょう。たとえば、このレースが土曜の午前中に売られていたら、売り上げは2億以下になり、14、15、16のワイドボックスの合成オッズも1.5倍以下になった可能性は十分にあります。
つまり、駿風Sは馬の好走確率の見立ては間違っていなかったけれども、このレースに参加する「一般ファンの質」をやや読み違えたかなと反省しております。
自信を持ってモレイラ騎乗馬を消す
「プレイヤーの質」の読みも含めて会心だったのは前日土曜に行われた東京最終レース。このレースは当日朝にXで投稿したように、「モレイラの逆張り」がおいしいレースでした。
▲当日朝にXで投稿した内容
この日のモレイラ騎手騎乗馬は絶好調で8レース以降4連勝。それ自体も我々にとっては喜ばしいことでした。なぜなら「最終レースのモレイラ騎乗馬も消せないのではないか?」という錯覚にのみ込まれてしまう一般競馬ファンが続出するからです。しかし、競馬で走るのは馬です。モレイラが走るわけではありません。
今開催の東京ダートは一貫して父も母父も米国型が最高にマッチした配合です。逆に、米国要素が薄ければ薄いほど好走率は下がります。
モレイラ騎手騎乗の1人気フルングニルは米国要素がまったくない馬。砂競馬をこなす要素も少ないので、内枠で砂を被ることも苦手で、距離短縮も戸惑う血統。よって当然の無印。案の定スタートして、すぐに馬が嫌気を出し、当日のリアルサロンスペースでは拍手に溢れていました(一般ファンが見たらドン引きのサロンです(笑))
結局、勝ったのは父も母父も米国型のラップスター(対抗)。2着はコブラ(本命)でした。
▲当日のリアルサロンスペース、東京12Rゴール直後
強いて反省するなら、ラップスターとコブラをどちらも本命にするのが正解だったかもしれません。
このレースはラップスターとコブラ両方から、フルングニル以外すべての馬に流す総流しの合成オッズは2.8倍。100回やっても99回はフルングニルは馬券になれなかったでしょうし、ラップスターとコブラどちらかは99回は連対するでしょうから「取り逃さずに確実に儲ける」という点では、両方本命が正解だったのかなとは思います。
ただし、このような推奨方法をするのであれば、ある程度のスパンを決めてやることも大事なので、急にはやりませんが。
ただこのレースも、日曜だったらさらに儲かったでしょう。フルングニルは最終的に単勝が2.0倍になりましたが、日曜だったら「モレイラが好調だ」と錯覚して購入する一般ファンの割合はさらに増えて1.8倍ぐらいになったはず。そうであれば、ラップスターとコブラ両方から、フルングニル以外すべての馬に流す総流しの合成オッズは3倍は越えたと予想します。
亀谷競馬サロンのツールが激安で共有できる意義
このような馬券の期待値戦略を組み立てるためには、繰り返しになりますが「多くの一般ファンは見ていないツール」を持つことが大事です。
とはいっても、ひとりでツールを作ろうとすれば、数百万、数千万円必要ではあります。実際、当サロンのツールシステムを他の企業が買いたいと言われても、億でも売りません(笑)。共有するのが現実的でしょう。
「スマート出馬表」は90%以上の競馬ファンが知らない「合成オッズ」や独自の予想ファクターを簡単に見ることができます。そして当サロンでは、スマート出馬表をさらに深く使いこなす方法や概念も共有することができます。
そうは言っても、亀谷競馬サロンやスマート出馬表を知らない一般ファンの馬券購入額がもっと増えてもらわなければなりません。そこへの投資、還元活動や、主催者との建設的な関係性を築くことも必要だと考えます。
多くの一般ファンが見るメディアに出来る限り顔を出させていただくのもそのためです。なお、そこでの予想が下手なことは大いに反省して(涙)、もう少し上手になるよう、精進いたします。