Mの法則でお馴染みの今井雅宏氏と当サロン主催・亀谷敬正との師弟トークコラム『今井雅宏×亀谷敬正 ~トレンド種牡馬トーク~』。馬券的に美味しい種牡馬の解説、馬券的な活用方法などをデータを交えながら説明いたします。
第160回目のトークテーマは、前回までの真夏の馬券集中講座おまけと、現3歳世代が初年度産駒になるナダルの分析です。師弟によるディープな競馬トークをお楽しみください!
芸人H(以下、H):前回は1200mでノーザンファーム勢が走らないのは、1200mで強い馬を作るのとは相反する作りをしているからとのことでした。
亀谷敬正(以下、亀):相反する能力はどちらも伸ばすことは出来ない。サンデー系だと柔らかさ、ブライアンズタイムだと硬さみたいに。パワーはキャリアを重ねると強化出来るけど、柔らかさは失うので。
今井雅宏(以下、今):鍛えるのは心身を筋肉で覆うような行為だから、短期では硬さが出やすいけど、中長期的な疲労には強くなるよ。
亀:硬さと柔らかさは相反する能力なので、片方が上がると、片方は下がります。だから、どちらかの能力を活かすしかない。そこに厩舎と血統の相性も出ますよ。昔だと藤沢厩舎は硬いブライアンズタイムではGIを勝っていないんですよ。今、その個性はノーザンファーム天栄が引き継いでいます。
逆に大久保正陽厩舎は、パワー型でキャリアを重ねると良いブライアンズタイムが強かった。その個性は今、大久保龍志厩舎が引き継いでいます。今でもパワーを強化した方がいい血統、厩舎、柔らかさを強化した方がいい血統、厩舎はあります。
今:昔の血統論はどれが一番強いかみたいな話だったからね。それをタイプ分けしていったわけだよ。
H:ストレスとかタイプとか、馬の精神的なことって全然思い付かなかったです。それを知って凡走の理由が分かるようになりましたが、そういうのをどうやって考えついたのか、凄いなって。
亀:今井さんは精神論を抽象化しましたからね。
今:パソコンにデータを本格的に取り込んで予想したのは僕が最初だったと思うよ。当時はサイン馬券とかが流行ってたくらいだからね~。
亀:その方が一般ユーザ受けしましたよね。まぁ、今も一般ユーザの質はたいして変わらないですが。サイン馬券も一理はあるんですけどね。
今:まぁそうだよね~(笑)。
H:え? そうなんですか。またいつか続きを聞かせて下さい。
亀:ここからは、分析の途中だったナダルを見ていきましょう。