2021年5月13日発売の6月号で休刊となった競馬雑誌・サラブレ。サラブレ本誌で長年連載されていた人気コーナー『重賞アプローチS』は、引き続き亀谷競馬サロンにて公開しております。
なお、当レースの「血統のポイント」&「馬柱のポイント」に該当する今年の出走馬は、レース前日18時をメドに当欄の文末にて公開いたします。併せてお楽しみください。
▼参考記事
重賞レース過去の好走馬血統データ/有馬記念、阪神カップ
【有馬記念】
小回りでコーナーが多く、坂の上り下りも多いコース形態。加速するスプリント力と馬力を問われるレースパターンが目立つ。
スプリント力と馬力を問われるレースパターンでは世界中のスプリント戦で主流血統であるダンチヒ系が強い。
4ライン小系統(父、母父、母母父、父母父)にダンチヒ系の血を持つ馬は過去10年で3勝。4番人気以下の人気薄も3回馬券になっている。
2014年に母父ダンチヒ系のジェンティルドンナが4番人気1着。2016年に母父ダンチヒ系のサトノダイヤモンドが1着。2017年に母父ダンチヒ系のクイーンズリングが8番人気2着。2018年に父ダンチヒ系のブラストワンピースが1着。2020年に母母父ダンチヒ系のサラキアが11番人気2着。2022年3着のジェラルディーナは母母父がダンチヒ系で、ダンチヒのクロスも持つ馬。
また、2015年8番人気1着、2016年も3着だったゴールドアクターの父の父はグラスワンダー。ダンチヒの影響が強い種牡馬。
ダンチヒと同じノーザンダンサー系でスプリント力と馬力を問われるレースに強いのがヌレイエフ。
2010年に14番人気3着、2011年9に番人気3着のトゥザグローリーと、2014年9番人気2着のトゥザワールドは全兄弟で、母トゥザヴィクトリー自身も2001年の有馬記念で6番人気3着。トゥザグローリーとトゥザワールドは、ダンチヒ系と同じくオセアニアや香港でも繁栄しているヌレイエフの血をクロスで持つ馬。
2020年1着、2021年3着のクロノジェネシスも父の母父がヌレイエフ。クロノジェネシスの母父クロフネは芝短距離のG1馬を複数出している種牡馬。
高速馬場ではハーツクライ産駒も強い。過去10年で勝ちタイムが2分31秒未満だったのは、2019年と2023年の2回のみ。勝ったのはどちらの年もハーツクライ産駒。
2019年は前半のハイペースに引っ張られて高速決着になったが、馬場自体が軽かった2023年は2着、3着がドゥラメンテ産駒で、4着、5着がディープインパクト産駒。軽い馬場ほど主流血統も走りやすくなる。
時計の出る馬場、レースパターンの場合では、東京でも高いパフォーマンスを出せるような主流血統、特に母系が米国型の馬が走りやすくなる。
ここ数年は短めの距離実績がある馬も有利。2016年以降の勝ち馬は全て芝1800m以下の重賞を勝った実績のある馬。2017年、2020年、2023年は1、2着馬が該当。
【まとめ】
▼血統のポイント
・芝短距離指向の加速力や米国的な持続力に優れた血を持つ馬。ダンチヒ系の血を持つ馬
3.アーバンシック
5.ベラジオオペラ
6.ローシャムパーク
8.レガレイラ
9.ディープボンド
13.スタニングローズ
15.ハヤヤッコ
・時計の出る馬場では主流血統、特に母父米国型が走りやすい
1.ダノンデサイル(母父米国型)
4.ブローザホーン
7.スターズオンアース(母父米国型)
9.ディープボンド
10.プログノーシス
11.ジャスティンパレス
12.シュトルーヴェ
13.スタニングローズ(母父米国型)
14.ダノンベルーガ(母父米国型)
15.ハヤヤッコ(母父米国型)
16.シャフリヤール(母父米国型)
▼馬柱のポイント
・短めの距離実績。芝1800m以下の重賞勝利実績馬
5.ベラジオオペラ
7.スターズオンアース
13.スタニングローズ
14.ダノンベルーガ
16.シャフリヤール
【阪神カップ】