亀谷敬正自身が先週のレースや予想などを振り返る「先週の亀レビュー」。競馬の構造理解や次週以降のヒントなどが満載です。ぜひご一読ください!
▼先週のトピックス
・ラジオNIKKEI賞は過去6年中5年で的中
・AIに非主流レースの概念を学習させる
ラジオNIKKEI賞は過去6年中5年で的中
ラジオNIKKEI賞は今年も◎オフトレイルが優勝。
▲ラジオNIKKEI賞ゴール直後のリアルサロンスペース
昨年は勝ったエルトンバローズを本命、2022年は8人気2着のショウナンマグマを本命、2021年は7人気3着のノースブリッジを本命など、過去6年中5年で本命馬が馬券圏内に走っています。
さすがに、毎年人気薄を本命にしてこれだけ当たるのはランダムでは難しいです。これほど当たるのはラジオNIKKEI賞の性質、傾向が読めているからでしょう。
では、ラジオNIKKEI賞とはどんな性質のレースなのか? 簡単(抽象的)にまとめると、次のような特徴が挙げられます。
・ハンデ戦
・小回りコース
・非根幹距離
日本の主流レースとは真逆の抽象的性質を持ちます。同様に日本の主流レースの特徴をまとめると、次のようになります。
・別定戦(定量戦)
・直線が長い
・根幹距離
当たり前の話だと思うでしょうか? しかし、ほとんどの一般競馬ファンは「主流レースか、非主流レースかによって同じ競走馬でも発揮できるパフォーマンスが大きく変わる」ことは知りません。あるいは薄々は感じていても「主流レースか? 非主流レースか?」によって予想方法を体系立てて変える術を確立していないと思われます。
だから、ラジオNIKKEI賞は毎年のように人気馬同士で決まらないのです。
そもそも「根幹距離、非根幹距離」という概念自体を知らない、あるいは知ってはいるけれども、予想に活用できると信じている一般競馬ファンはどれぐらいいるのでしょうか?
「非根幹距離では、根幹距離で高いパフォーマンスを発揮した人気馬からは買わない」というコマンド(予想ルール)を実行する競馬ファンは少数派です。
多くの一般競馬ファンは「主流、非主流で予想方法を分ける方法論を知らない」ですが、我々は知っています。そのアドバンテージを毎年のように活かせるレースの象徴がラジオNIKKEI賞なのです。
AIに非主流レースの概念を学習させる
ここ数年はAI(亀AI)に競馬を教えることが、ボクのライフワークになっています。先の話題に挙げた「主流、非主流で予想方法を分ける方法論」も、AIにもう少し上手に教える方法がないかな~と、常日頃から考えています。
要するに、今はまだまだ「主流、非主流の概念」を「亀AI」には教えきれていないわけです。「主流、非主流」に限らず「レースの性質」という概念を、機械やAIに学習させると予想精度は向上します。
実際、「亀AI」も「レースの性質」の学習を積み重ねることによって、現在の予想精度(単純に上位評価馬を買い続けるだけでプラスになる)までは成果を収めています。
ただ繰り返しになりますが、「主流、非主流の概念を高いレベルで理解して学習させる」ステージにまでは到っていません。ラジオNIKKEI賞も「亀AI」は期待値評価A、Bの馬は出走せず。結果的に出走馬で最上位評価タイのC評価だったオフトレイルとシリウスコルトが1、2着になりましたが、満足はできません。
▲プレミアムコース会員限定公開の「亀AIプレミアム」/Facebookグループより
オフトレイル、シリウスコルトがA評価になり、他の馬券になれなかった馬の評価がもっと下がる分析ができるのが理想です。
ラジオNIKKEI賞のような性質のレースは毎週のようにあるはずなので、AIの学習能力を高めつつ、ラジオNIKKEI賞同様のアプローチで的中を積み重ねていきたいものです。
なお、このようなAIの予想精度を上げる方法を無料で書いたり、「亀AI」そのものを今のように安価で提供することは一部のユーザーからは「やめてほしい」と言われていますが(笑)、多くの方に手軽に知っていただくことが将来の競馬予想技術の発展につながると信じてます。
もうしばらくは、安価や無料で多くの人に機械やAIで競馬を分析する方法論を知っていただき、一緒に楽しみたいと思ってます。無料や安価で提供すると、糞コメの餌食にもなりやすいのですが、そこも、もう少しは我慢します(苦笑)。