亀谷敬正自身が先週のレースや予想などを振り返る「先週の亀レビュー」。競馬の構造理解や次週以降のヒントなどが満載です。ぜひご一読ください!
▼今回のトピックス
・今の京都で大事な馬券のポイント
今の京都で大事な馬券のポイント
12/8(日)京都9R・オリオンSは推奨勝負レース(亀SP)に選定。推奨理由はプレミアムコース会員限定のLIVE配信で「断然1人気のサブマリーナが沈む(消せる)ことが最大の理由」と解説した通り。
勝ったのは本命のマイネルエンペラー。2着★シェイクユアハート、3着○メイショウゲキリン。印は4頭のみで断然1人気のサブマリーナは当然の無印。
▲12/8(日)オリオンSのゴール前/リアルサロンスペース
勝ち馬のマイネルエンペラーの単勝は400円でしたが、印に流す馬単の合成オッズは14倍。サブマリーナだけを消した馬単総流しの合成オッズも8倍。
3連複も印3頭に流す合成オッズは14倍。2列目に印3頭で3列目をサブマリーナ以外に総流しした場合の合成オッズは6倍。
仮にこのレースを10回やり直したとしても、少なく見積もって8回以上は当たるでしょうから、期待値的にも大変おいしいレースでした。
なお、この日の中山最終は3連複11万馬券。2着のラテラルシンキングを推奨することも考えたのですが、同馬を軸にしたとしても、2列目に的中率上位の6頭、3列目を総流しにしないと取りきれないと見立てたレースで、合成オッズは10倍。
ラテラルシンキングは結果的に進路が空いたので2着でしたが、仮に10回やり直したら、10回とも進路が空く保証はなく、甘めに見積もっても10回やり直したら5回程度しか馬券になれなかったと考えます。そう考えると、資金回収効率的にも京都9Rの方がより推奨できる、という手自体は納得しています。
とはいえ、中山最終も推奨した方がよかったかな?とも思っているので、そこは反省はしています(ただし、このようなレースを推奨すると20連敗とかはもっと増えます。このテーマはまた別機会にでもお話しします。興味があるい方はサロンで質問してください)。
「京都9Rでサブマリーナが沈む」という自信があったのは「馬場状態」と「スワーヴリチャード産駒」であることにつきます。血統と馬場の分析精度がある程度高くなると、危険な人気馬をカモにする予想技術が身につきます。
スワーヴリチャード産駒は軽い馬場が得意で、パフォーマンスの大幅上昇はしない個性を持つ産駒が多いです。
よって「サブマリーナは前走以上に能力を発揮できる可能性は低く、かつ馬場状態が前走よりも合わないために、馬券圏外になる可能性が高い」と予想できました。
サブマリーナは前走・清滝特別も同コースでしたが、仮にオリオンSが当時の馬場と同じであれば、33秒前半の脚を使えたはず。しかし今の馬場ではそこまで速い上りは使えません。結果的にオリオンSは前残りでしたが、だからといってサブマリーナが前に行ってしまったら、スタミナが残らず、もっと惨敗したでしょう。
なお、これは今となっては結果論ですが、同じ話を「レース前」にしていたことも申し添えておきます。
逆に勝ったマイネルエンペラーは、タフな馬場になった方がスタミナと馬力を活かせるタイプ。このようなタイプは欧州の名手への乗り変わりもプラス材料。ただし、仮にサブマリーナが推定1人気で出走していなかった場合は、推奨レースに選んでマイネルエンペラーを本命にすることはなかったでしょう。1or2人気になってオリオンSの半分ぐらいの配当で勝つレースになってしまうので、馬券期待値は大きく下がります。
つまり、京都9Rで馬券的にもっとも大事なことは、「サブマリーナが断然人気に支持されていて馬券圏外になる確率が高い」ということ。今の京都の路盤はサブマリーナのような危険な人気馬が出走しやすいので、引き続き狙っていくことが重要です。