亀谷敬正自身が先週のレースや予想などを振り返る「先週の亀レビュー」。競馬の構造理解や次週以降のヒントなどが満載です。ぜひご一読ください!
▼今回のトピックス
・ヤマニンアルリフラのような馬を買い続けると儲かる理由
・「人気ランク」で「オッズの質」を読むと儲かる理由
・AIの大量投票と「人気ランク」の関連性
ヤマニンアルリフラのような馬を買い続けると儲かる理由
北九州記念は◎ヤマニンアルリフラが1着。昨年12月のジングルベル賞を未勝利馬ながら勝った時も「亀SP」(推奨レース)に選んで本命にした馬。
ヤマニンアルリフラは競馬の本質と馬券投票者の傾向をわかりやすく示してくれる馬でもあります。
ヤマニンアルリフラは「一般的な実績、能力指数、馬柱の見方」では能力把握が難しい馬でしょう。しかし、当サロンで共有している競走馬の分析方法ならば、「ハンデ重賞を勝てる馬」だと昨年末から予想できます。だからこそ、昨年のジングルベル賞でも、先週の北九州記念でも本命にしたのです。
また、多くの一般競馬ファンが「ヤマニンアルリフラは過剰人気だと勘違いされて勝つこと」も想定していました。
ヤマニンアルリフラは北九州記念も、ジングルベル賞でも「マニア票」に該当するおいしい馬≒買い続ければ儲かるパターンの馬です。マニア票とは、推定人気、人気ランクよりも売れている馬のこと。
たとえば支持率30%(オッズ4倍ぐらい)の馬の多くは「競馬ファンの30%に買われている馬」です。しかし、マニア票の馬は「競馬ファンの20%以下ぐらいにしか買われていないけれども30%以上買い占められている」≒「一般競馬ファンには過剰人気と勘違いされる」馬のことを示します。
オッズ4倍の馬でも、マニア票が入る馬と一般ファン票が多い馬では、オッズの質が異なるわけです。
オッズの質を分析するには一般ファン票に近い性質のツールをルールベースで作成する必要があります。その指標こそが「人気ランク」(※1)と「推定人気」(※2)です。
ここからは一般ファンのオッズに近い性質を持つ人気ランクを活用することで、オッズの質を読むこともできて、馬券が儲かってしまう実例を上げます。
まずは人気ランクが一般ファン票に近い性質を実現させているツールであることをデータで示しましょう。
たとえば、人気ランクDの馬は、毎月のように平均オッズが35~40倍。平均人気は7~8人気に集約されます。
▲人気ランクD該当馬の2025年月間成績
このデータを見てもわかるように、人気ランクが高い精度で一般ファンのオッズを予測していることになります。この指標を作ることが馬券ゲームで勝つには重要です。
(※1)人気ランク
スマート出馬表に掲載されているコンテンツ。全競馬新聞のデータなどから当日の予想オッズを予測しランク化したもの。A~Eの5段階で評価。人気ランクAは当日ほぼ1人気になる馬で、ランクが下がるほど当日のオッズも下がります。人気ランクAは95%の馬が当日1人気で平均複勝率は75%。人気ランクEは当日ほぼ人気薄で複勝率は5%ほど。
従って、人気ランクと当日のオッズを比較することで、大量投票による異常オッズを見抜くことが可能です。さらに人気ランクEを除くことで、ノイズの少ない傾向を読み取ることや、安定した期待値を計上するパターンを抽出することも可能です。
(※2)推定人気
スマート出馬表に掲載されているコンテンツ。専門紙の印、各ファクターのオッズ傾向を分析した指標。推定人気順位と当日の人気順位が±1以内の確率は90%以上です。
「人気ランク」で「オッズの質」を読むと儲かる理由