毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・アスコリピチェーノ&ステレンボッシュがワンツーした阪神JF
・阪神JFを回避したボンドガールとチェルヴィニアの状況
・ホープフルSのレガレイラ&タリフライン最新情報
・中山金杯など年明け重賞出走馬の最新情報
※今回が2023年最後の更新です。次回の更新は1/8(月)です。お楽しみに。
アスコリピチェーノ&ステレンボッシュがワンツーした阪神JF
――阪神JFはアスコリピチェーノ、ステレンボッシュとノーザンファーム天栄調整馬のワンツー決着でした。おめでとうございます。
木實谷:ありがとうございます。アスコリピチェーノはこの中間もゲートを確認していまして、レースでは少し駐立が危うかったみたいですけど、出足も良く、第一関門をクリアできました。最初のコーナーで位置取りが下がりましたが、結果的に最後の直線で外を回さずに内を縫って伸びてきてくれて、上手く乗ってくれたなと思います。
ステレンボッシュは外にサフィラがいて、許容範囲ではありますけど少しハミを噛んでしまいました。そこでちょっと力んだ分、反応が遅れてしまいましたね。その結果、コラソンビートの外に出せずに内を通らざるを得なかったですし、そのぶんの負けかなと。
ただ、2頭とも栗東に入って関西への初輸送をうまくクリアできたのは今後に向けても良かったと思います。
――あとは春に向けて順調にいってくれればというところですね。
木實谷:幸い2頭とも賞金を加算してくれたので、疲れが残るようならじっくり進めていけばいいし、元気なら使っていけばいいし、選択肢が増えたのは大きいですね。とにかく無事に春を迎えてくれればと思います。
阪神JFを回避したボンドガールとチェルヴィニアの状況
――その一方で、阪神JFを回避したボンドガールとチェルヴィニアはどのような状況なのでしょうか。