毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手：亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・快勝レガレイラ、大出遅れコスタノヴァなど、注目レース回顧
・チャンピオンズCのシックスペンスなど今週末の最新情報
・今週末デビュー予定の2歳馬情報
快勝レガレイラ、大出遅れコスタノヴァなど、注目レース回顧
――エリザベス女王杯のレガレイラ、強かったですね。おめでとうございます。
木實谷：ありがとうございます。とにかく去年のことがあったので、ジョッキーからは、直線でしっかり進路を確保すること、内の馬場が悪そうだったのでラチ沿いには行かないことに注意したいと話を聞いていて、その通りに乗ってくれたと思います。能力を余すことなく発揮してくれた、素晴らしい競馬でしたね。
――次は有馬記念ですね。
木實谷：はい。連覇できるようにしっかりと調整していきたいと思います。
――10着のステレンボッシュについてはいかがでしょうか。今年に入ってから苦しい競馬が続いています。
木實谷：ただ、ルメール騎手の感触は良かったですよ。道中で2回、斜め前の馬が外に張り出してきて、ハミが2回ぐらい外れてしまいました。最初はパラディレーヌの後ろにいたのですが、スムーズにあの位置をキープできていれば、2着か3着だったと言っていました。ジョッキーがそういう感触を持ってくれたというのは、少しホッとしています。
――ボンドガールは後方待機策から11着でした。
木實谷：今回は在厩調整だったので、細かいところは分からないのですが、GIでもやれる力は絶対にあるので、来年のヴィクトリアマイルになるのかな、そこに向けて調教師の先生と連携してやっていきたいです。先生は年内にもう一走、ターコイズSを使いたいとのことでした。
――アルゼンチン共和国杯は1番人気に推されたスティンガーグラスが2着でした。
木實谷：4コーナーの出口や直線入り口の手応えからすると、ちょっと厳しいのかなと思ったのですが、最後はよく盛り返したというか、最後まで頑張って伸びて走ってくれたと思います。
――12着のローシャムパークは、ノドの手術明けでした。レース前の当欄でも、少し乗れていない期間があるので、とのことでした。
木實谷：ノドのオペ明けで1か月半ぐらい乗れていない時期がありましたので、仕方ない部分はありますね。ジョッキーの話では、ノドは大丈夫だったようなので、その確認ができたのは良かったです。今回使って中身が良くなればと思います。
――次走は決まっていますか？
木實谷：香港カップに向かいます。2000mになって折り合い面も楽になると思います。
――武蔵野Sは1番人気のコスタノヴァがスタートで大きな出遅れ。最後は凄い脚でしたが、2着まででした。
