毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・金鯱賞、スプリングSなど注目レース回顧
・ニュージーランドT&阪神牝馬S出走馬情報
・天栄勢5頭スタンバイの桜花賞最新情報
金鯱賞、スプリングSなど注目レース回顧
――今回は注目レースの振り返りからお願いします。金鯱賞はドゥラドーレスが2番人気5着、アーバンシックが7番人気14着でした。
木實谷:ドゥラドーレスは気持ちの部分ですかね。追い切りの段階から馬場入りでかなりゴネてしまって、競馬でチークピーシーズを着けるという判断になりました。そういう面も含めて、競馬に向けての気持ちの作り方に課題が残りました。ゴール後も脚を余していましたし、走り切っていない印象です。
アーバンシックはレース後に鼻出血の症状が見られました。香港に続いての発症ですので、しばらくレース間隔を空けて、治療を進めていきたいと思います。
――同日のスプリングSでは8番人気のアウダーシアが見事な差し切り勝ちでした。
木實谷:コーナーも逆手前で走っていましたし、内容としてはまだちょっと荒いですね。展開が向いたのもありますが、その荒削りな現状でも結果を残せたのは力がある証拠ですし、感触通りの走りではありました。
――次走は皐月賞でしょうか?
木實谷:天栄に戻ってきますので、まずは具合を見てから判断ということになると思います。
――1番人気に推されたクレパスキュラーは、向正面から動く競馬で7着でした。レース前の当欄でも、「あとは実戦に行っての折り合いだけですね」とのことでした。
木實谷:返し馬までは前回よりも良かったと思います。スタートして最初のコーナーで馬の後ろに入れるかなと思ったのですが、2コーナーに入るところでちょっと外へ弾かれてしまい、それでスイッチが入ってしまいましたね。馬の後ろで我慢できていればと思いますが、仕方ありませんね。次は様子を見ながら、早ければ6月の東京の自己条件からリスタートになると思います。
――その前日に行われたアネモネSですが、ディアダイヤモンドが1着。賞金加算&桜花賞の権利を獲得しました。好位から危なげない内容でしたね。
木實谷:デビュー当初からクラシック路線に乗る馬だと思っていましたので、ようやくこの馬らしい走りを見せてくれました。在厩調整で桜花賞に臨みます。
――そしてこの週は日曜日の東風Sも見逃せない結果になりました。昨年のフローラS以来の出走となったヴァルキリーバースが見事に復帰戦を飾りました。
木實谷:能力のあるところを見せてくれたと思います。本質的にはもっと距離があった方が良いタイプだと思いますが、中山牝馬Sは賞金的に出走が厳しいということと、ルメール騎手を確保できたこともあって、東風Sを選択しました。1年ぶりですし、試走という意味で使ったのですが、賞金加算もできましたし、今後が楽しみになる走りだったと思います。
――今後は2000mあたりを使う形でしょうか?
木實谷:中距離に適性を見込んではいますが、今回はレース間隔が空いたことで、発汗も目立ちましたし、イレ込み具合が顕著でした。落ち着いてレースに臨めるようなら、距離を延ばして使っていきたいと思っています。
ニュージーランドT&阪神牝馬S出走馬情報
――ここからは今週末の出走馬について伺います。ニュージーランドTにはゴーラッキーとロデオドライブが出走を予定しています。ゴーラッキーは東京で連勝中、今回が初の中山になります。
