競馬予想TV!などのメディアで活躍中のキムラヨウヘイ氏と、競馬雑誌・サラブレの人気長寿企画「金満血統王国」でお馴染みの大臣によるクロストークコラム『競馬“真”格言』。
今回のトークテーマはセントウルS。果たしてどのような格言が提唱されるのか、ぜひお楽しみください!
大臣: 札幌2歳Sで激走するのは前走オープン特別出走組でキャリア4戦以上の馬という話でした。ただ、今年はキャリア4戦以上の馬が不在でしたが。
キムラ: それでも6番人気2着のドゥアイズ、8番人気4着のジョウショーホープと、人気薄で掲示板に載ったのは前走オープン特別出走組でした。
大臣: そのドゥアイズ、ジョウショーホープが8枠、勝ったドゥーラが7枠。10年前は函館で行われたので過去9年の札幌2歳Sの枠別成績を見ると7~8枠が圧倒的な強さ。7枠か8枠の馬が連対しなかった年はないし、7~8枠の馬が3着以内に2頭入ったことが5回もある。
▲過去9年の札幌2歳S枠別成績
大臣: ちなみに1~3番人気が7~8枠に入ると【5-1-0-2】。これが1~6枠だと【0-1-3-15】。札幌2歳Sはほぼ毎年、外差し馬場で行われるので、外枠から外外をスムーズに走れる利がかなり大きいんだなあ。
キムラ: そう言えば一昨年の勝ち馬ソダシと去年の勝ち馬ジオグリフも8枠でしたね。
大臣: まあ、「この2頭は1~6枠に入っても勝ってたんじゃないか?」と言われるとちょっと困るけど(笑)。
キムラ: でもそれはどうなっていたかわからないですよ。
大臣: 札幌2歳Sで1~3番人気になるのは、ほとんどが新馬戦を勝ったばかりの1戦1勝馬、なおかつノーザンファーム生産馬が多いんだけど。それでも1~6枠に入ると危ないのは確か。
キムラ: 人気馬が7、8枠に入れなかった時は波乱の確率が上がるってことですね。
大臣: ということで「札幌2歳Sは7~8枠を狙え」がまずは大前提。7~8枠の馬たちの順番付けや、1~6枠の馬たちの取捨を考えていく上で真格言は有効なんじゃないかなと思った。
キムラ: 確かにそうですね。第一優先は7、8枠に入っていること。勝ったドゥーラはまず7枠に入ったのが大きかったです。また、前走オープン特別組ではなかったですが、新馬戦では外にモタれた分だけ間に合わず、微差の敗戦(このレースの勝ち馬はドゥアイズ)。次の未勝利戦を楽勝。初戦で取りこぼしたことにより、キャリア2戦で札幌2歳Sに臨めたのも大きかったと思いますね。
大臣: 逆に考えると、1戦1勝の戦歴で1枠に入り3着と好走したダイヤモンドハンズはかなり能力が高いのでは。レース後に骨折が判明したのが残念だね。それからドゥアイズが札幌2歳Sでこれだけ強い競馬をしたとなると、コスモス賞でドゥアイズを2馬身ちぎったモリアーナも気になってくるね。
キムラ: 僕も気になって札幌2歳Sの後にコスモス賞を見返してみたんですけど、モリアーナはかなり強いなと思いました。
大臣: ちなみにモリアーナは、6月東京の、最初の牝馬限定の新馬戦を楽勝した馬だな。
キムラ: それから一つ指摘しておきたいのは、札幌2歳Sは牝馬のワンツーでしたよね。先週の新潟2歳Sも勝ったのは牝馬など、ここまでの2歳の重賞、オープン特別はほぼ牝馬が勝利しています。
去年はこの2レースで馬券になったのは牡馬だけで、牝馬はその後も牡馬牝馬混合の重賞で1頭も勝てなかったんですよ(今年の3歳世代のレベルは牡高・牝低)。いま挙げたモリアーナも含めて、今年の2歳重賞では牝馬が要注意かもしれないですね。
大臣: それではセントウルSの真格言にいきましょう。