競馬予想TV!などのメディアで活躍中のキムラヨウヘイ氏と、競馬雑誌・サラブレの人気長寿企画「金満血統王国」でお馴染みの大臣によるクロストークコラム『競馬“真”格言』。
今回のトークテーマはスプリンターズS。果たしてどのような格言が提唱されるのか、ぜひお楽しみください!
大臣: 神戸新聞杯は1000m通過が60秒0、上がりが34秒7。1000m通過が58秒2で上がりが35秒6だった京都新聞杯よりペースがかなり遅かったけど、京都新聞杯と同様に、前に行ったリカンカブールが残れず、追い込んだボルドグフーシュとヴェローナシチーが先着。12番人気2着と穴を出したヤマニンゼストも追い込み。「多頭数or上級条件の中京芝2200mは差し追い込み有利条件」という真格言通りの結果になりました。
キムラ: そうですね。京都新聞杯の勝ち馬アスクワイルドモアは、異常に人気していなかった様に、状態がそんなに良くなかった感じで、ほとんど伸びなかったのは残念でしたけど。
大臣: しかし、先行し3馬身半差の楽勝したジャスティンパレスの強さはどういうことなの!?
キムラ: 実は、皐月賞でジャスティンパレスに本命を打ってました。その時のレースぶりを見て、この馬はまだまったく完成してないなと思いました。ちょっと不利を受けただけでフラフラと走る気をなくしたり。ホープフルS・2着という実績があったとはいえ精神的にも肉体的にもまだまだ未熟だなと。
兄のアイアンバローズや、アメリカで走ったパレスマリスの成績を見ても晩成タイプの血統のようなので、当時「3歳秋以降に改めて期待」と書いたんですけど、ひと夏越えてやっと馬が良くなったんでしょうね。
大臣: 鮫島駿騎手も「なんの不安もなく自信を持って乗った」みたいなコメントをしてるから、それだけ状態は良くなってたんだろうなあ。
キムラ: ジャスティンパレスと同じく、前で競馬をして4、6着に残ったジュンブロッサムとリカンカブールも強いと思いますよ。
大臣: この2頭は次走、自己条件で確勝級でしょう。
キムラ: そう思います。そしてこの結果を受けて菊花賞についてなんですが、実は今年の神戸新聞杯は、上位4頭の通過順やコース取りを見ると、2年前のレースとちょっと似てたんですよ。
キムラ: ヴェルトライゼンデと人気薄のロバートソンキーが外と内から追い込んで2、3着。先行したディープボンドが4着。菊花賞はコントレイルが勝って、ディープボンドが4着。この馬の翌年からの長距離戦での強さはご存じの通り。そして、ヴェルトライゼンデとロバートソンキーは菊花賞で7、6着と馬券にならず。ここに今年の菊花賞のヒントが隠されているんじゃないかと思います。
大臣: そうか。ヤマニンゼストは第二のロバートソンキーになる可能性があるのか。
キムラ: そこまで強いかどうかはわかりませんけど(笑)。ヤマニンゼストがここまで人気がなさ過ぎたのは、前走、ひどい乗り方をされて自己条件の2勝クラスで凡走してたからですよね。
大臣: それでここは鷲頭騎手から武豊騎手への乗り替わり。今回は大幅に鞍上強化だった。
キムラ: 最近、若手騎手→武豊騎手への乗り替わりってけっこう馬券になってるんですよ。
大臣: そうなんだ。いいこと聞いた(笑)。じゃあ、スプリンターズSの真格言にいきましょう。