競馬予想TV!などのメディアで活躍中のキムラヨウヘイ氏と、競馬雑誌・サラブレの人気長寿企画「金満血統王国」でお馴染みの大臣によるクロストークコラム『競馬“真”格言』。
今回のトークテーマは東海S。果たしてどのような格言が提唱されるのか、ぜひお楽しみください!
大臣: 日経新春杯の真格言は「馬格が物を言う年始開催の中京芝」ということで、前走時に500キロ超だったヤマニンゼスト、ヴェローナシチー、モズナガレボシの3頭の馬名を挙げたけど、勝ったヴェルトライゼンデ、2着のキングオブドラゴンは、前走が490キロ台で今回がプラス体重。2頭とも500キロ超の馬になっていた。ということは真格言通りで、めでたしめでたし(笑)。
キムラ: 500キロ超の馬が5頭出走して、1、2、4着でしたし、当日の他のレースでも馬体重上位2頭は複勝率50%で、相変わらず馬格のある馬が走りやすい傾向が続いていましたね。
大臣: キムラ君は結局、ヴェルトライゼンデに本命を打ってたよね。問題は2着のキングオブドラゴン。先週、馬体重が重たい馬以外でプリマヴィスタを挙げた時に「矢作厩舎の馬はしばらく凡走が続いていても、使い続けてるうちに突如、一変し穴を出すことが多いから」と言ったけど、キングオブドラゴンのほうがまさにこのパターンだった。ここでこっちが来るとはなあ。中京芝2200mで逃げ・先行馬は苦しいだろうということで、軽視してしまった。この馬も「矢作厩舎の馬なのでいつ一変があってもおかしくない」とメモしてたし、中京巧者なのも知ってたんだけど。
キムラ: 確かにキングオブドラゴンは中京芝に限れば【0-5-1-1】。馬券にならなかったのは一度のみ。それが去年の鳴尾記念の5着だったんですけど、ペースの緩まない逃げで、けっこう展開が厳しかったですよね。
大臣: その時、勝ったのもヴェルトライゼンデ。ちなみにこの馬は左回りで【2-1-2-0】と必ず馬券になってるんだよね。
キムラ: ヴェルトライゼンデは59キロのハンデで勝ちましたよね。今年から古馬の斤量が1キロ重くなって、58キロ以上のハンデの馬も増えてますけど、これまでのところ、重いハンデはまったく不利になってないですね。
大臣: 京都金杯も58キロの馬のワンツーだったしね。ハンデが“58”とか“59”という数字を見ちゃうと一瞬、「ん!?」と思うけど、そんなに気にしなくていいと。
キムラ: むしろハンデ戦はハンデが重い馬ほど買ったほうがいいと思いますよ。この先も。
大臣: 今回、単勝オッズは一緒だったけど、ヴェルトライゼンデよりロバートソンキーのほうが1番人気になったのは、おそらくヴェルトライゼンデのハンデが59キロだった影響だよね。
キムラ: でも、今年から重いハンデの馬のほうが、恵まれたハンデになってると思いますよ。軽いハンデの馬は間違いなく去年からプラス1キロされています。
大臣: 今年の日経新春杯は、牡馬で53キロの馬はいなかったよね。去年は3頭いたんだけど。ここは確実に去年から1キロ増えてる。
キムラ: 例えば、京都金杯のダイワキャグニーは、去年が57.5キロで2着に好走したのに、今年は58キロなんですよ。その後が凡走続きだったとしても、実質0.5キロ減のハンデというのはおかしいです。どうも上値が抑えられている印象で、ハンデの重い馬に関しては、一見、重そうに見えても、実は昨年までよりも恵まれているというパターンが散見されるんですよね。
大臣: ヴェルトライゼンデは、ハンデ戦を走るのは今回が初めてだったけど、実績からすると、去年、ハンデ戦を使っても58.5キロとか59キロだったかもしれないね。
キムラ: そこから1キロ増だったら、59.5キロとか60キロになってないとおかしいじゃないですか。今回のヴェルトライゼンデの59キロはまったく過酷なハンデじゃなかったと思います。
大臣: なるほど。そのへんのことはこれからハンデ戦を取り上げる度にしつこく触れていこう。
キムラ: ただ、そんな悠長なことも言ってられないので、近い内に掘り下げたいと思います。
大臣: ああ、そうか。みんなに気づかれる前に、ハンデ重賞では重いハンデの馬を狙ってひと儲けしちゃおう(笑)。ということで、東海Sの真格言です。