競馬予想TV!などのメディアで活躍中のキムラヨウヘイ氏と、競馬雑誌・サラブレの人気長寿企画「金満血統王国」でお馴染みの大臣によるクロストークコラム『競馬“真”格言』。
今回のトークテーマはシルクロードS。果たしてどのような格言が提唱されるのか、ぜひお楽しみください!
大臣: 先週の中京ダートの傾向はどう見た? 土曜はまだ外差し馬場だったよね。
キムラ: 日曜は、強いて言えば外が伸びるかな? ぐらいの馬場で、正月4日間ほどの強烈な外差し馬場ではなかったと思います。
大臣: そういう馬場だった上に、東海Sは1000m通過が62秒6という超スロー。このラップを見た瞬間、差し馬を狙っていた私は絶望的な気分になった。また、空馬が好位勢にとって微妙に気になる動きをしたことも加わって、プロミストウォリアの逃げ楽勝。「ダート重賞は前走GI出走組を買うだけでOK」という真格言を出したレースで、前走で3勝クラスを勝ったばかりの馬が重賞初挑戦で勝ってしまうという困った結果に(笑)。
キムラ: いやあ……、はい、そうなんですよ(笑)。
大臣: 2019年の東海Sを勝ったインティが、前走で3勝クラスを勝ったばかりの馬だった。その2ケ月後のマーチSでも前走3勝クラス勝ちのサトノティターンが勝ったんだけど、実は東海Sのプロミストウォリアは、この時以来の前走3勝クラス勝ち馬のダート重賞制覇だったんだよね。
▼前走3勝クラスのダート重賞成績(2019~2022年)
【2-1-1-39】勝率4.7%、連対率7.0%、複勝率9.3%、単勝回収値38円、複勝回収値24円
キムラ: それぐらいダートの3勝クラスと重賞の間には高いハードルが存在するわけですよ。これが芝の重賞だと、むしろ前走3勝クラス勝ち馬のほうが前走重賞組よりも成績が良い位なんですが。
大臣: 東海Sは4着も前走3勝クラス勝ち馬だったけど、これはあくまでもレアケース。
キムラ: 僕もこの結果だけを見て「ダート重賞は前走GI出走組を買うだけでOK」という真格言を否定するつもりはありません。いまのダート番組のいびつな構成を考えたら、長い目で見たらこの真格言の狙い方で儲かるはずです。
確かに今のダート界はレベルが低下しているので、かつてよりは上がり馬の食い込み余地は増しているという見方もできますが、それでも重賞OP特別で上がり馬(前走3勝クラス勝利馬)は確率も期待値も決して高くはありませんし、上がり馬が買いということにはなり得ないハードルの高さは依然としてあると思います。
大臣: 俺も『サラブレモバイル』の予想で「プロミストウォリアは消し」と言ったけど、そのことはまったく後悔しておりません! と馬券をハズした人間が大きい声で言っても説得力はないけど(笑)。それではシルクロードSの真格言です。