競馬予想TV!などのメディアで活躍中のキムラヨウヘイ氏と、競馬雑誌・サラブレの人気長寿企画「金満血統王国」でお馴染みの大臣によるクロストークコラム『競馬“真”格言』。今回のトークテーマはプロキオンS。果たしてどのような格言が提唱されるのか、ぜひお楽しみください!
なお、『競馬放送局』ではキムラヨウヘイ氏の重賞予想、平場推奨馬を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
大臣: この連載では各重賞レースの原理・原則の話をしているけど、CBC賞の真格言は「軽ハンデが効きづらい」だった。また、これまで何度か中京芝1200mの特徴を話してきたけど、「マイラーが走りやすい」、「差しが決まりやすい」、「内枠有利」というものだった。
4年ぶりに中京芝1200mで行われた今年のCBC賞は、軽ハンデ馬の前残りという結果になったけど、これは今後もCBC賞ではちょこちょこ起きそうなことなのか、かなりレアケースなのか。キムラ君はどう考えているか教えてくれる?
キムラ: まず、今年は勝ち時計が1分7秒2と速かったですね。過去、同じぐらい速い時計だったことが2度あって、それが2016年の1分7秒2と2018年の1分7秒0でした。
大臣: 先週、中京で行われた過去5回のCBC賞で、52キロ以下の軽ハンデ馬が馬券になったのは2頭だけという話をしたけど、それが2016年と2018年だったね。
キムラ: そうです。2016年の勝ち馬レッドファルクスは56キロでしたけど、2018年の勝ち馬アレスバローズは54キロ。今年の勝ち馬ジャスパークローネは55キロで、歴代の勝ち馬ではハンデが軽いほうでした。
大臣: CBC賞は、1分7秒台前半の速い時計の決着になるとハンデの軽い馬が好走しやすいってこと?
キムラ: 先週『(芝1200mの重賞は)スピード優先のコースやレースでは軽ハンデが効きやすい』という話をしましたよね。他のコースの芝1200m重賞とは異質なレースになりやすい中京芝1200mでも、開幕週の軽い高速馬場だと、そういう質のレースになってしまうということだと思います。
大臣: なるほど。
キムラ: 今年の場合、1つ誤算だったのは、土曜日の中京芝は重馬場だったのに、日曜日の早い段階でパンパンの良馬場まで回復したことです。もう少し時計がかかって、トゥラヴェスーラが3着には届くレースになるかなと思ったんですが。
大臣: 土日で馬場状態の変化はあったけど、開幕週の中京芝は一貫して逃げ馬の止まらない馬場だったよね。逃げ馬の成績は【7-2-1-3】。1ターンに限れば【6-2-0-2】。新装後、夏の開幕週の中京芝でこんなに逃げ馬が残った年はない。要は、今年は過去最高に逃げ馬が残る前有利な馬場だった。
キムラ: 今年のCBC賞の明暗を分けた一番のポイントは内有利な馬場だったと思いますよ。
大臣: これまで新装中京のCBC賞で逃げ切った馬はいなかった。2着のサンキューユウガも内目の枠から逃げ馬の後ろをロスなく回ってこれた利が大きかったよね。逆に、キムラ君の◎トゥラヴェスーラ、良馬場なら穴はこの馬と言っていたディヴィナシオン、あと俺はサンライズオネストが穴だと思っていたんだけど、この3頭は明らかに外枠から外外を回らされてノーチャンスだったよね。
キムラ: 加えて、3頭とも内枠向きの馬なんですよね。次に内枠に入った時が狙い目だと思います。
大臣: 今年のCBC賞は、異常に逃げ馬が残る馬場で行われたちょっと特殊な結果。さっき話に出たように、高速決着になった時はちょっと注意が必要だけど、来年以降も「軽ハンデが効きづらい」、「マイラーが走りやすい」、「差しが決まりやすい」、「内枠有利」という原理・原則で馬券を考えていきたいね。
ということで、プロキオンSの真格言にいきましょう。