競馬予想TV!などのメディアで活躍中のキムラヨウヘイ氏と、競馬雑誌・サラブレの人気長寿企画「金満血統王国」でお馴染みの大臣によるクロストークコラム『競馬“真”格言』。
今回のトークテーマはレパードS。果たしてどのような格言が提唱されるのか、ぜひお楽しみください!
なお、『競馬放送局』ではキムラヨウヘイ氏の重賞予想、平場推奨馬を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
大臣:名鉄杯のサンデーファンデー、さすがに61キロは厳しかったみたいだね。レース後にふと思ったんだけど、そもそもこの馬なぜ61キロも背負わされてたの?
キムラ:賞金別定だからですね。
大臣:賞金別定って「収得賞金〇〇万を越えた馬は〇〇万毎に1kg増」というやつだよね。重賞はすべて「G1競走1着馬は3kg増、G2競走1着馬2kg増…」という負担重量になって、賞金別定のレースはなくなったよね。
キムラ:はい。逆にOP特別やリステッド競走は賞金別定になっています。名鉄杯は4歳以上の牡馬の基本重量が57キロだから、サンデーファンデーは6550万の収得賞金で4キロ増になったってことですね。
大臣:重賞勝ちがあって、たくさん収得賞金を持ってる馬はOP特別やリステッド競走に出てくるなよってことなの?
キムラ:というか、例えばG1勝ち馬がOP特別やリステッド競走に出走しようとすると、それだけ負担重量が厳しくなるよってことでしょうね。
大臣:G1勝ち馬ならまだわかるよ。G2勝ちが一度あるけど、OP特別やリステッド競走で何度も大敗してる馬が61キロを背負わされると、馬券の興味を削いじゃうよね。「それだけ背負わされたら好走するのは無理でしょ」となっちゃう。
キムラ:とはいえ、サンデーファンデーは61キロでも意外と人気になってましたけどね。4番人気で8.8倍ですから。
大臣:キムラ君が「61キロでも走れる」って言うから人気になったんじゃないの?(笑)。
キムラ:61キロのサンデーファンデーはともかく、58キロの3頭も連対できませんでした。名鉄杯の真格言は「良馬場ダート中長距離戦は重斤量馬の方が高期待値大」でしたけど、今の時代は58キロだとそんなに目立たないし、そんなに軽視もされなので、実はあまり強調できません。
大臣:「負担重量が重いから…」と軽視されるから妙味が出るって話だもんね。
キムラ:これがハンデ戦で58.5キロになると、見慣れない斤量なので軽視されやすくなります。だから58.5キロ以上になれば期待値も上がります。あと、アイビスサマーダッシュにも触れてもいいですか。
大臣:いいよ。菊沢騎手のニシノコニャックが内枠に入り、まったく人気にならなくてシメシメと思ったんだけど(笑)。結局、12番人気で10着。残念だったね。
キムラ:でも菊沢騎手は一人だけ、内枠から一気に外ラチ沿いまで持って行ってましたよね。
大臣:俺が本命にした杉原騎手のクムシラコも3枠から外ラチ沿いまで出そうとしてたけど、4枠の馬にずっとブロックされて、外ラチ沿いまで出せず終わってしまった。
キムラ:開幕週の未勝利戦で内枠から内ラチ沿いを走った馬が勝ち、2週目の先週もあの乗り方でチャンスがあるんじゃないかという話をしましたよね。残念だったのは、2枠4番のシロンが内ラチに行こうとしてたのに、1つ内の枠のカフジテトラゴンに邪魔されて内ラチ沿いに行けなかったことですね。
大臣:結局、2枠2頭は途中まで中途半端に内の方を走ってたね。ニシノコニャックの話に戻すと、菊沢騎手はやるべきことはやってくれたと。ただ、重賞までくると馬の能力差があり過ぎて、菊沢騎手の腕を持ってしても上げられる着順には限界があるというか。2勝クラスとかだと菊沢騎手で5つも6つも着順を上げられるイメージだけど。
キムラ:OP特別やリステッド競走までならそうですよね。でも重賞までくるとそうもいかない。近年も上手く乗った人気薄が4~5着というシーンも多いですね。勝ったピューロマジックなんてちょっと力が抜けてましたし。
大臣:ピューロマジックも3枠と内目の枠だったけど、ルメール騎手は外ラチ沿いを狙うでもなく、そのままほとんど真っ直ぐ走らせてあっさり勝ってしまった。
2着のテイエムスパーダと3着のウイングレイテストは去年の3、2着馬。去年は時計の遅い馬場で、今年は超高速馬場だったから、去年の上位馬たちはみな危ないという予想にしたんだけど、重賞になると枠順や騎手よりも馬の絶対的な能力がものをいうんだなと痛感した。もちろん2着のテイエムスパーダは外枠に入ったも大きかったけど。
キムラ:ウイングレイテストに関しては松岡騎手にビックリしました。新潟千直がうまいという印象がなかった騎手で。去年もうまく乗ったとは思いませんでしたけど、今年は5枠からすぐ外に馬を持っていってましたからね。松岡騎手がああいう騎乗するとは思いませんでした。
大臣:確かに。だいぶ回顧が長くなってしまったね。では、レパードSの真格言にいきましょう。