競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「阪神競馬場における冬期の芝張替」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
1回阪神開催は2週目が終了しました。先週、阪神では芝のレースが8鞍組まれ、逃げ2勝、先行2勝、中団4勝。京都牝馬Sで3着のロータスランドは最内から伸びてきましたし、差すにしても外伸びではなく、全体的には馬場の内側から3分所を通る馬が活躍しました。
昨年12月に亀谷競馬サロンにお邪魔した時もお話させて頂きましたが、近年の阪神は京都の代替開催によって開催日程が増えたことで、芝コースでは様々な取り組みを実施。その一つが冬期の芝張替です。
通常、芝張替はベースとなる野芝が生長する夏に行います。冬は野芝が休眠期に入り、張替えても根が活着しにくいことから、これまで行われてこなかったのです。
しかし、変則開催が始まってから最初の冬となった2021年1月に新たな取り組みとして、冬期の芝張替作業を実施。過去に前例がないため、張替箇所は特に傷みのある3コーナーの一部に限定し、まずは小面積(600m2)にて張替を行いました。