競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは今週末に桜花賞が行われる「阪神芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
第2回阪神競馬2週目が終了しました。先週の脚質別成績は逃げ4勝、先行2勝、中団2勝、後方1勝。最後の直線で主に内~3分所を通った馬が勝っていました。Aコース8週目でしたが、それでもまだ内目が伸びるという馬場。昨年の大阪杯の週もAコース8週目で、今年と似たような状況でした。
2月21日の当コラムでお伝えした通り、近年の阪神芝では冬期でも芝張替を実施しており、今年の1回阪神開催前に、3コーナー入り口から4コーナー出口までと、正面直線の内柵沿い計5200平方メートルの張替を実施。張替効果もあり、最近の阪神芝は本当に傷みにくくなりました。
▼参考記事
今年も開催前に冬期の芝張替を実施した阪神/コジトモの馬場よもやま話
そして、今週からはBコースに替わります。昨年の桜花賞ウィークもBコース替わり週に行われ(土日とも良)、脚質別成績は先行3勝、中団5勝、後方2勝。コース替わりでも差し系が台頭。それでも基本的には正面直線の2~4分くらいが伸びる状態で、力のある馬なら6分くらいからでも差しが届くという状況でした。
ちなみに、一昨年の桜花賞の週もBコース替わりで(土日とも良)、先行5勝、中団4勝、後方2勝(土曜10Rが1着同着のため勝ち馬は11頭)。差し系も届いており、先行系一辺倒という感じではありませんでした。一昨年もAコースを8週使った後のBコース替わりでしたから、使ったなりの傷みがあったのだと思います。
ということで、この2年のBコース替わり週は差し系も来ていました。ただし、一昨年と昨年の阪神牝馬Sと桜花賞に関してはある傾向があったので、注意が必要です。