競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「Bコースに替わる福島芝コース」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週は1年ぶりに福島競馬場へ行ってきました。難解なレースが多く、馬券の成績はいまひとつでしたが、福島競馬場で名物グルメを堪能したり、お土産に果物を買ったりと、福島滞在を楽しみました。こんな楽しみ方ができるのも夏競馬の醍醐味ですよね。
その福島競馬場。先週は芝のレースが13鞍行われ、逃げ3勝、先行6勝、中団1勝、後方1勝、マクリ2勝。1着13頭中11頭は4コーナーで4番手以内。差しの2勝のレースはミドルペースでした。また、1着13頭中7頭は5~8枠。開幕週同様に基本的に1着は先行系が優勢でしたが、Aコース2週目で真ん中~外目の枠の馬や、マクって勝つ馬が台頭しました。
また、金曜と土曜朝に降った雨の影響で、上がり3ハロンタイムを含めて、走破時計がかかるようになっていましたね。土曜の7レース以降は良に回復したにも関わらず、時計が少しかかり気味だったので、不思議に思った人もいるかもしれませんが、これは福島芝コースでよく見られる現象です。
6月24日配信の当コラム(福島開幕! 芝コースは基本的に先行系優勢も、差しに注意!?)にも書いた通り、福島芝コースはエクイターフ導入の効果で、近年は昔ほど荒れなくなり、開催が進んでも内から伸びるケースが見られ、差し馬同士の決着が減少。基本的には先行馬が優勢です。また、走破タイム自体も昔に比べれば速くなってきています。
しかし、週を追うごとに少しずつ時計がかかっていくというのが福島芝の基本セオリー。しかも、他の競馬場ではコース替わりの週に時計が速くなるケースが多いですが、福島芝はそのような傾向はあまりありません。
今週から芝はBコースに替わります。芝コースはどんな傾向になりそうでしょうか。