競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「鳥取産野芝を使用する箇所が増えた中京芝コース」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
毎日、暑い日が続きますね。皆さん、体調は大丈夫ですか? 水分と栄養、休息をしっかりとって乗り切りましょう!
この夏は全国的に雨が少なく、それも気温の上昇につながっている印象ですよね。現在、開催中の新潟、中京、札幌競馬場も今夏は例年に比べると雨量が少なく、3場とも芝コースは速い時計が出ています。
先週土曜日に中京競馬場で行われた豊明S(3勝クラス・芝1400m)は1分18秒7のコースレコード。このレース以外でも先週は速い時計がマークされていましたよね。そこで中京芝コースについてお伝えします。
中京競馬場では春の2回開催終了後、コース全周の内側を中心に約25000㎡の芝張替を実施(コース全周内側が20900㎡、コース外側が4100㎡)。開幕前に馬場担当者に聞いたところ、「芝は全体的におおむね良好な状態です」と話していました。
また例年通り、4月下旬に張替箇所を除いた部分にバーチドレン作業を実施。また6月下旬に張替箇所にバーチドレン作業を行っています。
今年の中京芝の注目点は今開催前の芝張替で“鳥取産野芝”を使用する箇所が増えたことです!
鳥取産野芝はエクイターフと並び、傷みにくい芝として定評がある野芝。最近、中京芝コースでは開催が進んでも傷みにくくなり、開催後半でも内目が伸びやすくなっていますよね。その理由の1つがこの鳥取産野芝なのです。当コラムでも何度か書いている通り、中京芝コースではこの芝を2023年から導入してきました。
中京芝コースにおいて、この鳥取産野芝が使用されていた箇所は、今年の春開催までは直線部のみでした(内目が中心)。しかしそれが今開催前の張替で初めて、直線以外の箇所にも張られたのです!
では、どの部分に鳥取産野芝が増えたのでしょうか。