競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「札幌芝コース」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
今週は札幌競馬場で札幌記念が行われますね。毎年好メンバーが揃う一戦ですし、今年も注目が集まります。
ということで、今回は札幌芝コースがテーマ。まずは、今年どんな作業を行って開幕したのか、からお伝えします。
昨年の2回開催終了後、芝コース内側を中心に約7300㎡の張替を実施。開幕前には、昨年同様のタイミングでバーチドレンによるエアレーション作業が実施されています。
開幕前に馬場担当者に聞いたところ、「6月の平均気温が観測史上初めて20℃を超える一方で、降水量は平年の半分以下と少なかったこともあり、散水作業を行うなど管理に苦労するところはありますが、芝の生育自体は順調で良好な状態です」と話していました。
今年は函館競馬場も雨が少なく、その影響で速い時計がマークされていたのは皆さんもご存知ですよね。
今夏の札幌競馬場ではやはり雨が少ないことが影響しているのか、開幕週と2週目は速い時計が出ていました。8月3日の1800mの新馬戦では1分47秒2が計時されて、2歳コースレコード。また同日に行われたクイーンSはコースレコードに0.3秒差に迫る好タイムでアルジーヌが勝利。
一方、開催3週目だった先週は5日(火曜)から8日(金曜)に降った雨の影響に加えて、Aコース3週目で、少し時計がかかりました。
先週の札幌芝レースは14鞍行われ、逃げ5勝、先行7勝、中団2勝。基本的にはまだ内目から伸びる先行系が優勢でしたが、中団馬による2勝は直線で内から6分や7分くらいから伸びての勝利でした。2週目までは差すにしても内目からだったので、やはりAコース3週目と中間の雨の影響があった印象。
ちなみに、枠は8枠が(1・6・4・17)で複勝率1位。7枠が(3・2・3・18)で複勝率2位。5枠が(3・2・2・17)で複勝率3位。勝ち馬14頭中12頭は上がり3ハロン3位以内でした。
さて、今年の札幌芝コースの注目点としては、“コース運用の変更”があります。例年、札幌芝はAコースを4週間使った後に、Cコースを3週間使っていました。