競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「菊花賞が行われる京都芝コース」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
今週はクラシック3冠目の菊花賞が京都競馬場で行われますね。その舞台である京都芝コースは開催2週目にレコードタイムが3つ更新されるなど、昨年の同時期より速いタイムが出る状態で推移。そして先週は芝レースが11鞍組まれ、逃げ2勝、先行7勝、中団1勝、後方1勝でした。
先週は土曜の日中に雨が降ったり止んだりしたほか、日曜未明にも1ミリの雨が降りました。しかし、日曜日に行われたもみじSの勝ち時計1分20秒5は2歳コースレコードに0.2秒差。秋華賞の勝ちタイム1分58秒3は2015年以降3番目に速いタイムで、依然速い時計が出るコンディションとなっていました。
先週はAコース3週目でしたが、1着は先行系が優勢で、2週目に続き2~3分くらいが一番伸びており、差すにしても3~4分くらいが伸びており、外伸びにはなっていませんでした。
今年の京都芝コースは前開催後の6月上旬から張替を実施し、昨年より芝の養生期間が長かったこともあって順調に生育。かなり良い状態で開幕したこともあり、それが現在の好状態につながっているのでしょう。
さて、菊花賞は去年までは秋開催のAコース3週目の施行でしたが、今年はAコース4週目の実施となります。なお、秋華賞は昨年までは開催Aコース2週目の施行でしたが、今年はAコース3週目。逃げたエリカエクスプレスが2着に残り、早めに動いたエンブロイダリーが勝利しましたよね。ペースの影響もあったと思いますが、先行馬向きの馬場だったと言えると思います。
なお、2015年から2024年、京都芝3000mで行われた菊花賞(2021年と2022年は阪神で施行)の計8回は1~4枠が(4・2・1・57)で、5~8枠が(4・6・7・62)。勝率1位は2枠で(3・1・0・12)。ただ、1枠は(0・0・0・16)と結果が出ていません。
今年はAコース4週目の施行になるので、昨年まで以上に1枠は厳しいと思われるかもしれませんが…、