競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「JBCが行われる船橋競馬場」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
来週の月曜日は船橋競馬場でダート競馬の祭典、JBC競走が行われますね。
船橋競馬場は今年3月31日におよそ5年を費やした全面リニューアル工事が完成。新しい入場門キャロッタ門ができたほか、日本の競馬場では初となる「両面パドックビジョン」、ゆったりと過ごせる「芝生広場」、パドックを下から見ることができる「馬かぶり席」が新設されました。
この両面パドックビジョン。パドック側から各馬の様子を見られるのはもちろんですが、両面ということで、パドックの裏手に広がるおよそ6000㎡の敷地がある「芝生広場」からもビジョンで迫力あるレース映像を楽しむ事ができるんです。
コース側で生のレースを見るのも良いですけど、芝生で寝転んだり、ピクニックをしながらレース観戦も可能という事で、のんびりレースを楽しみたいという方にはぴったりです。なお、JBC当日は入場券を含めて当日発売はなく、すべて事前販売になります。ご注意下さいね。
ここからは船橋競馬場の馬場情報をお伝えしていきましょう。船橋競馬場のダートコースは2022年11月末に路盤を改修して、オーストラリアのアルバニー産の砂が導入されました。ちなみにこの砂は園田や門別、大井競馬場で使用されている砂と同じで、いわゆる「白い砂」です。
この砂を導入したことによって、排水性が良くなりました。そして、今年7月に再び路盤を修繕して、排水性の良さは維持されているとのことです。
新しい砂を導入した当初は1周で1秒ぐらい時計がかかっていた印象でしたが、ここ最近は時計を要することはあまりなく、落ち着いてきています。ただし、日本テレビ盃があった10月1日は稍重でしたが、少し時計がかかっていました。
船橋と同じオーストラリア産の砂を導入している園田競馬場で取材した際、「この砂は雨が降ると時計がかかり、良だと速くなる印象がある」と話していた騎手が数人いたので、やはりこのような傾向があるのかもしれません。
また、前開催の船橋開催5日間(9月29日~10月3日)では60あったレースの勝ち馬のうち、51頭が4コーナーで3番手以内でした。やはり、基本的に先行馬が優勢です。
最近の船橋競馬場において、X(旧ツイッター)で一部マニアから注目されているのが「スプリンクラー」です。これが設置される前は船橋競馬場でもJRAと同じように、ダートコースへ散水車を入れて散水を行っていました。それが今年6月末、ダートコース1周に等間隔で40基の「スプリンクラー」が設置されたのです。 これにより、自動で散水を行うことができるようになりました。
