競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「最終週の東京芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
早いもので、今年の東京開催は今週がラスト。今週末はジャパンカップが行われますね。
今年の外国馬はフランスのカランダガン1頭のみとなってしまいましたが、近年稀に見る大物が出走してきた印象です。
このカランダガン、今年は4月にドバイシーマクラシックに出走し、ダノンデサイルの2着になった後、サンクルー大賞、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、英チャンピオンSと、GIを3連勝中。
先日発表された欧州の年度表彰「カルティエ賞」で今年の年度代表馬に輝いたほか、最新のロンジンワールドベストホースランキングにおいて、レーティング130で1位になっています。
1981年に国際競走として創設されたジャパンカップ。近年は日本馬の活躍が目立ち、外国馬の勝利は2005年のアルカセットが最後。2006年以降はすべて日本馬によるワンツーフィニッシュ。2006年以降で3着に来たのは2006年のウィジャボードのみです。
外国馬の結果が出ない背景としては、多くの競馬ファンがすでにご存じだと思いますが、日本と海外の芝コースの状態(特に路盤の造り)が異なっていることが1つの要因として挙げられます。
また近年、馬場の管理技術が向上し、日本の芝コースは傷みにくくなっており、ジャパンカップが行われる5回東京開催最終週まで、芝が良い状態を保てるようになって、速い時計が出るようになっています。
カランダガン陣営が「速い馬場は問題ない」と話す記事を読みましたが、さてどうなるでしょうね。カランダガンのような大物を日本で見られるのは本当に貴重ですし、週末までワクワクしながら、予想していきたいと思っています。
そのジャパンカップの舞台となる東京芝コース。23日(日曜)と24日(月曜)に計13鞍の芝レースが行われ、逃げ2勝、先行5勝、中団5勝、後方1勝。Cコースに替わりで1着はやや先行系が優勢になったものの、差しも届いており、引き続き瞬発力が求められる馬場でした。
なお、やはりコース替わりで、直線は2~3分あたりが一番伸びる感じでしたね。また、今年秋の東京芝は昨年の同時期よりも速い時計が出る状態で推移しています。
