競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは、今週末から開幕する東京競馬場のダートコースについて。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
西の開催は京都、小倉開催が続きますが、東の競馬は今週から東京競馬がスタートします。
この東京開催では開幕週に根岸ステークス。最終週にフェブラリーステークスが組まれていますから、その舞台であるダートコースについてお伝えしましょう。
前開催の東京競馬が昨年11月30日に終了。その後、路盤点検を実施。クッション砂の砂厚は従来通り、9.0㎝で調整されています。
当コラムで何度かお伝えしていますが、JRAでは近年、長い間使用してきた良質な青森県産の砂が採れにくくなってきているため、ベースである青森県産の砂に、それぞれの競馬場に必要な要素を補える産地の砂も使用し始めています。
その必要な要素を補える砂として最近、JRAの競馬場で使用機会が増えているのがオーストラリア産の珪砂。
昨年の春開催まで、東京ダートの砂の割合は青森県産海砂が75%、愛知県産珪砂が20%、新潟県産の川砂が5%でしたが、昨年の秋開催から東京競馬場でも初めてオーストラリア産の砂が初導入。青森県産海砂が75%、愛知県産珪砂が15%、オーストラリア産珪砂が10%という比率に変わりました。
前開催からオーストラリア産の珪砂が入りましたが、まだその割合が10%にとどまっているため、時計面に大きな変化は見られませんでした。
ただし、馬場担当者によると「昨年の秋開催時は排水性が良くなりました。また騎手からは『ゴーグルに細かい砂がつくことが減りました』という意見がありました」とのことだった。
なお、この1回東京開催も砂の産地と割合は前開催と同じになっています。
この開催で気をつけなければならないのが、凍結防止剤です。気温が下がると、ダートコースには凍らないように凍結防止剤が散布されます。
凍結防止剤は主に塩化ナトリウムや無水硫酸マグネシウムから成っており、人馬への安全が保障された成分が使用されています。
凍結防止剤に含まれた塩化ナトリウムがダート中の水分に溶けると、水の凝固点が下がります。普通、水は0度で凍りますが、ダート1㎡あたりに防止剤が100g入っているとマイナス1度まで、200g入っていればマイナス2度まで、300g入っていればマイナス3度まで凍らないと言われています。
そのため、各競馬場の馬場造園課では天気予報の最低気温やその時のダートの水分量を考慮し、必要と判断したら凍結防止剤を散布し、凍結を防ぐというわけです。
1回東京開催では近年、開幕直前にこの凍結防止剤を散布しています。
