発走時刻/大澤幹朗の競馬中継ココだけのハナシ

3月16日に福島県や宮城県で最大震度6強を観測した地震により福島競馬場は再び施設に被害を受け、安全確認や復旧工事が続いています。このため、第1回福島競馬は、当初予定されていた4月9日と10日の開催を取りやめ、4月16日から5月1日までの3週間(6日間)、無観客競馬で開催を行うことになりました。それに伴い、当初、4月30日から5月22日までの開催を予定していた第1回新潟競馬は、開催期間を後ろに1週ずらし、5月7日から5月29日までの4週間(8日間)で行われます。

というわけで、桜花賞が行われた先週末の中央競馬は福島競馬がなくなり、中山・阪神の2場で行われました。大阪杯があった前週も同じく中山・阪神の2場開催でしたから、発走時刻も前週同様と思っていましたが、蓋を開けてみると、福島競馬を含めた3場開催時の発走時刻から福島のレースが抜けただけのタイムスケジュールでした。

どういうことかと言いますと、当初から中山・阪神の2場開催だった4月2日の午前の発走時刻は、9時50分に阪神1レースが発走になり、15分後の10時5分に中山1レースが発走。更に15分後の10時20分に阪神2レース、15分後の10時35分に中山2レース…と、15分おきに阪神→中山→阪神→中山の順で発走する2場開催時の基本パターンでした(大阪杯当日は中山→阪神の順)。

しかし4月9日の午前は、2場開催にもかかわらず、10時に阪神1レースが発走になり、15分後ではなく10分後の10時10分に中山1レース。つづく阪神2レースはその20分後の10時30分、中山2レースは10分後の10時40分発走…と、10分、20分、10分、20分という間隔で、阪神→中山の順に発走になりました(桜花賞当日は中山→阪神の順で同様パターン)。

レース間隔がアンバランスなのは進行していて、正直、かなりやりづらかったです。視聴しながら馬券を購入したファンの皆さんも、締め切り時間がすぐに来たり、なかなか来なかったりという変な感じがあったのではないでしょうか。

今や、競馬の馬券は、どの競馬場も分け隔てなく在宅で購入する時代。福島第1週の取りやめは3月の中旬に決まっており、たっぷりと時間はあったわけですから、ファンが競馬を楽しみやすいように、通常の2場開催時のタイムスケジュールに変更していただきたかったです。何より、そうした方が馬券の売り上げもアップしたのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

福島競馬場の地震被害による開催日程の変更では、5月29日の日本ダービー当日も、例年にない3場開催となり、発走時刻や発走順がかなり複雑になります。1日も早く、福島競馬場の施設が復旧し、有観客開催が戻ることを祈るとともに、私たちとしましては、視聴者の皆さんに安心して競馬を楽しんでいただけるように、しっかりと分かり易くご案内するよう、より一層努めて参ります。