ジャックルマロワ賞を勝利した名馬たち/大澤幹朗の競馬中継ココだけのハナシ

日本時間の14日深夜、フランス・ドーヴィル競馬場で直線芝1600ｍのGI・ジャックルマロワ賞が行われます。バカンスで賑わうドーヴィルの夏競馬を代表するビッグレースに、今年はバスラットレオンが日本調教馬として19年ぶりに出走。初めて海外馬券発売も行われます。そこで今回は、ジャックルマロワ賞の優勝馬に名を連ねる主な名馬をまとめてみました(カッコ内は調教国と優勝年)。

ミエスク(フランス・1987、88年連覇)…キングマンボの母であり、リアルスティール＆ラヴズオンリーユー兄妹の曾祖母であるミエスクは、3～4歳時にこのレース初の連覇を達成。パートナーのフレディ・ヘッド騎手は、ミエスクでの2回含めジャックルマロワ賞を6回優勝(フランキー・デットーリと並び最多タイ)。

タイキシャトル(日本・1998)…1週前に森秀行厩舎のシーキングザパールが武豊騎手とのコンビでモーリスドゲスト賞を勝利し、日本調教馬初の海外GI制覇を達成。藤沢和雄調教師、岡部幸雄騎手のタッグで挑んだ日本の最強マイラー・タイキシャトルも現地で圧倒的1番人気に支持される中、サセックスSの勝ち馬アマングメンやケープクロス(後にシーザスターズ、ゴールデンホーン、ウィジャボードらを出した名種牡馬)らを振り切り見事優勝。フランス年度代表を決めるエルメス賞の最優秀古馬にも選出された。

ドバイミレニアム(UAE・1999)…2000年のドバイワールドカップなどGIを4勝したドバイミレニアムが3歳時、古馬初対戦で挙げたGI初タイトルがジャックルマロワ賞。1世代のみの産駒の1頭ドバウィが2005年に、更にドバウィ産駒のマクフィ(日本で供用中)が2010年に同レースを勝利し、父仔3代制覇を達成した。

ゴルディコヴァ(フランス・2009)…欧州最多のGI競走14勝という偉大な記録を持つ名牝の6つ目のGIタイトルが、4歳時に勝利した2009年のジャックルマロワ賞。このレースを騎手として6回制しているフレディ・ヘッド調教師は、トレーナーとしてもジャックルマロワ賞を3回優勝。ゴルディコヴァのパートナーは、生涯27戦すべてオリビエ・ペリエ騎手だった。2010、11年は2年連続2着。

キングマン(イギリス・2014)…3歳時、愛2000ギニー、セントジェームズパレスS、サセックスS、そしてジャックルマロワ賞とGI競走4連勝。サセックスSとジャックルマロワ賞という、英仏のマイル最高峰レースを同一年で制したのはキングマンだけ。その後、喉の感染症を患い引退したため、これがラストランとなった。

グリーンチャンネルのジャックルマロワ賞中継では進行を担当させていただきます。欧州の競馬史を代表する名馬たちが優勝馬に名を連ねる、フランス・マイル路線最高峰のレースを一緒に楽しみましょう！