競馬キャスター・大澤幹朗氏がお届けする、知れば競馬の奥深さがより味わえる連載『競馬キャスター大澤幹朗のココだけのハナシ』。
今回のテーマは、先週末にドバイ、アメリカ、香港で行われた注目レースの振り返りです。
先週末は世界各地で注目のレースが行われました。
現地23日の金曜日、UAE・ドバイのメイダン競馬場では1日に複数の重賞が行われる“ファッションフライデー”が開催。3/28のドバイワールドカップデー“本番”に向けた地元勢の前哨戦が行われました。
このうち、G1・ドバイターフ(芝1800m)の前哨戦G1・ジェベルハッタ(芝1800m)は、W・ビュイック騎乗のオペラバッロ(UAE/C・アップルビー)が6頭立ての4番手から、2着に2馬身半以上の差をつけ圧勝。昨年末のドバイG2・アルラシディヤでの重賞初勝利から連勝で、G1初勝利となりました。
ガイヤース産駒のオペラバッロは、ゴドルフィン所有の4歳馬。これで通算8戦6勝とし、ドバイターフに向け地元の有力馬として名乗りを挙げました。
ドバイターフには日本からジャンタルマンタルやミュージアムマイルが出走の意向を表明しているほか、ドバイシーマクラシックとの両睨みで先日のAJCCを快勝したショウヘイも参戦の可能性があります。
一方、G1・ドバイワールドカップ(ダート2000m)に向けたG1・アルマクトゥームチャレンジ(ダート1900m)は、R・マレン騎乗のインペリアルエンペラー(UAE//B・シーマー)が早め先行抜け出しの競馬で快勝。G1初勝利を挙げました。
インペリアルエンペラーはドバウィ産駒の6歳セン馬。通算13戦7勝で重賞は3勝目となりました。この後はサウジカップには向かわず、去年11着に終わったドバイワールドカップで雪辱を期す予定です。
現地24日の土曜日、アメリカ・フロリダ州のガルフストリームパーク競馬場では、G1・ペガサスワールドカップ(ダート9F)が行われ、T・ガファリオン騎乗のスキッピーロングストッキング(S・ジョセフJr)が後方からのロングスパートで先行勢を差し切り、12頭中7番人気の評価ながら強い競馬で完勝しました。
スキッピーロングストッキングはエグザジャレイター(父カーリン)産駒の7歳牡馬。これが10回目の挑戦だったG1では去年のペガサスWCなど4度の3着が最高でしたが、4年連続参戦のペガサスWCで待望のG1初勝利となりました。陣営は「ドバイワールドカップに遠征する」と明言しました。
1馬身3/4差の2着には去年の優勝馬で、一昨年のBCクラシック覇者でもある3番人気ホワイトアバリオが入り、S・ジョセフJr厩舎のワン・ツーフィニッシュに。3着には一昨年のBCダートマイル優勝馬フルセラーノ(J・サドラー)が入りました。
一方、デビュー以来5戦全勝でサウジカップ参戦も視野に入れている1番人気ディスコタイムと、去年のフロリダダービーで米国年度代表馬ソヴリンティに土をつけている2番人気タッパンストリートのB・コックス厩舎の2頭は、それぞれ8着、12着に終わりました。
今年はラマダンの関係で例年より1週前倒しの2/14(土)に行われるサウジカップには、連覇を狙うフォーエバーヤングをはじめ、日本からサンライズジパングとルクソールカフェが参戦を予定している他、去年のBCダートマイル覇者ナイソス(B・バファート)と、ナイソスの同僚で去年のグッドウッドS優勝馬ネバダビーチら強力なアメリカ勢も参戦を表明しています。
一方、3月のドバイワールドカップには、去年3着のフォーエバーヤングがリベンジを期してサウジカップからの転戦で出走を予定しているほか、日本からミッキーファイトや大井のディクテオンらも出走の意向を表明しています。
アメリカからは、ペガサスWCで2着だったホワイトアバリオやサウジC出走予定のナイソス、去年の優勝馬ヒットショーらが出走登録をしています。
25日の日曜日、香港のシャティン競馬場では2つのG1レースが行われました。G1・センテナリースプリントカップ(芝1200m)は、レーティング「128」の世界ナンバーワンスプリンター・カーインライジング(セン6/D・ヘイズ)が単勝1.05倍の人気に応えて楽勝。「17連勝」とし、サイレントウィットネスが持つ香港の連勝記録に並びました。
一方、G1・スチュワーズカップ(芝1600m)は、今季は香港三冠制覇を目指しているロマンチックウォリアーが好位から堂々と抜け出して完勝。2着にはスプリントG1を4勝しているラッキースワイネスが逃げ粘り、去年の香港三冠馬ヴォイッジバブルは3着でした。
香港の両雄の次走ですが、連勝記録更新がかかるカーインライジングは2/22のG1・クイーンズシルバージュビリーカップ(芝1400m)で、いつもより1F長い距離になります。ロマンチックウォリアーは3/1に行われる二冠目のG1・香港ゴールドカップ(芝2000m)。こちらは大得意の舞台です。
ドバイで、アメリカで、香港で――。すでに2026年の海外競馬の熱い戦いが始まっています。
