★今週の重賞ピックアップ★
2月6日東京11R 東京新聞杯(芝1600m)
東京新聞杯は東京芝1600mで施行。初角となる3コーナーまで500m以上と距離があり、先行争いにおける内外の有利不利は少ないコースです。
ただ、東京新聞杯に関しては、登録している22頭のうち、前走3番手以内の経験のある馬が、エイシンチラー、トラインの2頭しかいない(しかもトラインは現時点では除外濃厚)ため、先行有利になる可能性が高いとみています。
前走で4~5番手あたりにつけていたような馬が最も狙いやすく、その中でもホウオウアマゾンは有力です。2走前、3走前と逃げの手に出ていましたが、前走の阪神カップはしっかりとタメを利かせて好位から2着。操縦性が高そうな印象で、枠を問わず、力を発揮してくれるでしょう。イルーシヴパンサーも好位を取っての展開利が見込めます。
差し馬勢ならば、スローが見込まれるので、自分から動いていけるタイプがベター。その観点から、小倉日経OPで、4角2番手まで押し上げていったプリンスリターンに注目しています。大穴なら、スローの前残りを狙ってエイシンチラー。
スローペースで進むと馬群が凝縮しやすいため、直線で内目が渋滞する可能性が高く、内から外に出すのも一筋縄ではいきません。外めをスムーズに差してくる馬が恵まれそうで、そういう意味でも枠順と並びが鍵を握っています。
【当日注目馬】
1アオイクレアトール
4マルターズディオサ
6ファインルージュ
8ドナアトラエンテ
13ホウオウアマゾン
14カテドラル
先行馬が少なく団子状態で直線に入ることが想定され3コーナー付近から自分で動けるような馬が狙い目。外枠引いてスムーズに先行出来そうなホウオウアマゾンや人気はないがマルターズディオサも混戦なら重賞実績あり勝負強さが活きる。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言14
『常に「来る確率×オッズ」を意識する』
★ピックアップレース★
1月30日中京1R 3歳未勝利(ダート1200m良)
注目馬:12サエールフェイス
買い目
単勝 12 2000円
複勝 12 3000円
馬連 12―2・6・7・8・16 各500円
三連複 12―2・16―2・6・7・8・16 各300円
─1月30日中京1Rは7番人気の12サエールフェイスに◎を打ち、25.6倍の単勝、さらに複勝と馬連を的中されました。
みねた) 「先行有利の一戦で、その先行馬を目標に走りやすいのはどの馬か?」を考え、そこに「来る確率×オッズ」という視点を加えたら、この馬の一択になりました。
─そうなんですか。12サエールフェイスは前走も今回と同じ中京ダート1200mで7着。距離短縮とかダート替わりといった、わかりやすい条件替わりがないので、この一変を見抜くのは難易度が高いように感じました。
みねた) このレースで、前走の通過順に3番手以内があったのは、7アクアヒナ、15ニホンピロクリーク、16デルマシルフの3頭。16頭中3頭と占有率20%弱しかないので、先行有利は明白です。なかでも、大外枠で不利を受けにくい16デルマシルフが、もっともスムーズに先行しやすいのは明らかでした。この馬が7アクアヒナを制してハナに行くにせよ、控えた番手の外を追走するにせよ、直線で抜け出したこの馬を巡る争いになるのは容易に推測できます。
─金言12でおっしゃっていた「強い馬がゴール寸前まで先頭で居てくれれば交わした所が1着にもなりやすく競馬がしやすい」という話ですね。
みねた) このレースで、16デルマシルフを追う形で有利にレースを進められるのは、その直後に位置する馬。となると前走の通過順位が4、5番手あたりの馬になるので、候補は2コパノフランシス、6メイショウソウゲツ、12サエールフェイス、13ワイズダムアスクです。そして、この比較で重要な視点が、「来る確率×オッズ」。もちろん、「来る確率」は誰にも分からないので、「来ると思う確率」ですが。
─例えば10%で勝つと思っている馬のオッズが10倍だったら、0.1×10で1、5倍だったら0.1×5で0.5、ということですよね。
みねた) 期待値を追うのであれば、「来る確率×オッズ」が1以上あるかどうかを意識することがとても重要です。このレースであれば、2コパノフランシスの単勝オッズが14.3倍、6メイショウソウゲツが同2.5倍、12サエールフェイスが同25.6倍、13ワイズダムアスクが同232.1倍だったので、2コパノフランシスであれば、7%以上の確率で勝つと考えているなら期待値は1を超えてきます。
─0.07×14.3=1.001と、僅かに1を超えてきます。同様に、候補の4頭のオッズをチェックして、期待値を比較すればいいわけですね。
みねた) 12サエールフェイスは、来る確率が6%以上はあると考えていました。深夜にオッズを確認した段階では単勝35倍あったので、迷いなくこの馬が本命になります。最終オッズは25.6倍まで下がりましたが、それでも0.06×25.6=1.536なら十分です。
─期待値が1を超えている馬が複数いる可能性もありますよね?
みねた) 13ワイズダムアスクは単勝200倍を超えていましたが、来る確率が0.5%ぐらいはあると思います。それならば、期待値的には0.005×232.1=1.1605と1を超えているのですが、200回に1回しか来ない馬と、好走確率とオッズのバランスの高い12サエールフェイス2頭同じレースに居てどちらかを選択するので有れば12サエールフェイス一択です。これが0.5%の馬しか期待値のある馬が居ないと判断したレースならば0.5%の馬を選択します。
─12サエールフェイスの期待値が高いのは分かりましたが、そもそも12サエールフェイスが16デルマシルフを逆転できる根拠はあったのでしょうか。
みねた) 私は、極論、競馬においての1秒の差は、取るに足らないものだと考えています。12サエールフェイスは前走で勝ち馬から0.9秒の差をつけられていましたが、展開一つでこれぐらいの差は埋まるのが競馬。今回は、目標となる馬がいて、展開面で恵まれると考えているのであれば、1着まで届いても、何ら不思議ではありません。
─もう一つ、12サエールフェイスと15ニホンピロクリークは前走同じレースで、15ニホンピロクリークが0.5秒先着していました。この差についても…。
みねた) 同じですね。競馬における0.5秒の差は決定的なものではなくて、展開や位置取りでいくらでも逆転可能です。それでいて、12サエールフェイスの単勝オッズが25.6倍、15ニホンピロクリークの単勝オッズが7.9倍と20倍近く開いているのであれば、期待値的にはどうみても12サエールフェイスの方が上でしょう。
─なるほど。説明を聞いて、12サエールフェイス一択とおっしゃった理由が分かりました。また、「競馬においての1秒の差は、取るに足らない」という言葉を心に留めておけば、躊躇なく、前走同条件での敗退馬も狙えそうな気がします。
みねた) 1秒どころか、馬が走る気を無くしたり、騎手が追うのをやめていたら、1番人気に推されてる馬でも3秒、4秒と負けるのが競馬です。なので、買わない理由を安易に着差に求めるのは危険で、穴を狙う上では、なぜそれだけ離されたのかを考え、今回の条件でその差を詰められるのかを精査するのが重要です。