★今週の重賞ピックアップ★
2月20日東京11R フェブラリーS(ダート1600m)
フェブラリーSは東京ダート1600mで施行。2コーナー奥のポケットからスタートし、初角となる3コーナーまでは640mほどあります。芝スタートのコースで、外枠の方が芝の部分を長く走れるため、外枠の方がダッシュがつきやすいのが特徴。先行タイプにとっては、特にどの枠に入るかが重要です。癖が強く、枠順による有利不利が出やすいコースなので、その分、期待値が取りやすいとも言えるでしょう。
登録メンバーを見る限り、先行と差しはほぼ半分半分。現時点でどちらが有利とは答えにくいのですが、一般的に「クラスが上がるほど差せる馬、上がりを使える馬が強い」が基本です。ここも、しっかり差せる馬、また広いコースでペースも上がってタフさが問われるせいか、中距離実績のある馬を重視したいところ。
東京ダート1600mで0-2-1-0と適性がみえみえになっているのが懸念材料ですが、芝の一線級で活躍した実績馬であるエアスピネルが面白そう。
当然、東京ダート1600mで3-0-0-0のカフェファラオは有力。フェブラリーSはリピーターが強いのも一つの特徴です。
中距離実績があるという点では、地方馬のミューチャリーも侮れません。過去2年は川崎記念からの参戦でやや強行軍の嫌いがありましたが、今年は東京大賞典から間隔を開けてのステップです。地方競馬好きとしては、心情的にも応援したい一頭。
一方、昨年は根岸Sからのステップだったレッドルゼルは、今年はJBCスプリントからのステップ。もちろん能力は通用するでしょうが、このローテーションでは多少の割引は必要でしょう。
距離に不安があるタイプ、先行したいタイプは特に枠順による後押しが欲しいので、枠順と並びが大きな鍵を握ります。それだけに週中の段階では何とも言えない、というのが正直な見解なのですが、それこそが「期待値が取りやすい」ことの裏返し。まずは金曜日の枠順確定を待ちましょう。
【当日注目馬】
3 インティ
6 カフェファラオ
8 サンライズノヴァ
13 ソリストサンダー
15 テイエムサウスダン
16 エアスピネル
週中に話した通り枠順にかなり左右されるであろうレースで芝スタートのダート1600mという珍しいコース形態でもあるためリピーター決着にもなりやすい。並び的には今回外に入った馬に分があると判断しているが内に先行馬並んで入った横にカフェファラオが入り軽視は出来ない。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言16
『逃げ馬の狙い時~逃げ馬の生殺与奪は捲り馬にある~』
★ピックアップレース★
2月13日阪神11R 京都記念(芝2200m稍)
注目馬:11アフリカンゴールド
─京都記念の的中、おめでとうございます。13頭立ての12番人気、単勝51.5倍のアフリカンゴールド◎は痺れました。
みねた) これは、逃げ馬狙いのお手本とも言うべきレースでしたね。
─みねたさんと言えば、逃げ馬を起点にして、「その馬を差せるのは何か?」を考えることが多いと思うので、逃げ馬そのものへの◎は少し意外な感じがしました。
みねた) 馬券を買う上で一番楽しめるのは逃げ馬ですし、逃げ馬は成績が出ることももちろん知っています。ただ、それはみんなが知っているので、馬券を組むことまで考えると、話は変わってきます。
─みねたさんは、差し馬から先行馬へ流すパターンが多いですよね。
みねた) 競馬は先行有利が基本なので、そもそも前走で3番手以内を取って負けているような馬は、実力が足りないことが多いです。それよりも、4番手以降を追走して、ひっそりと負けている馬の中から、巻き返せる材料のある馬、今回、展開が恵まれそうな馬の方が期待値を取りやすい。
─にもかかわらず、逃げ馬を◎にされた理由は是非聞きたいです。
みねた) このレースで前走の通過順に3番手以内があったのは、2マリアエレーナ、11アフリカンゴールドの2頭。占有率にしたら15%で、2頭ともハナにこだわるようなタイプでもありません。数字を出さずとも、今回のメンバーを見て、スローを予測した方は多いのではないでしょうか。
─2走前まで遡っても先行している馬がいませんでした。
みねた) 金言13や金言15でもお話しした通り、スローペースで有利になるのは先行馬と捲る馬です。ですから、まずはアフリカンゴールドを差せる馬、捲っていく馬を探したのですが、見事なまでに、前走で道中から位置取りを上げていった馬がいませんでした。スローペースで逃げている馬にとって最大の脅威は捲る馬ですから、ほぼ捲る馬がいないメンバー構成であれば、前を狙うのは自然な流れです。
─となると、対象は2マリアエレーナと11アフリカンゴールドですよね。ここで2マリアエレーナを選んでしまった方も多そうです。
みねた) 11アフリカンゴールドは、2走続けて1コーナーで2番手が取れていることから、スタートの反応の良さが分かります。先行するためには、「ゲートでの反応」と「スピードの乗り」という2つの要素が必要ですが、11アフリカンゴールドはメンバー間の比較でいずれも偏差値上位でした。
11アフリカンゴールドがハナを切ってスローに持ち込んだ場合、2マリアエレーナの前走の通過順位2-2-3-5(2着)がネックになる可能性が出てきます。
─どういうことでしょうか?
みねた) 勝負どころで一旦、置かれているんです。道中で位置取りを下げながらも巻き返したレース内容自体は優秀なのですが、スローで淡々とした流れになった時、勝負どころで下げたポジションが致命傷になる可能性が出てきます。これがハイペースだったり、捲る馬がいる場合は、一呼吸置いてから脚を使える分、アドバンテージになることが多いのですが。
─なるほど。2-2-3-5(2着)というのは能力の証ではあるものの、スローペースの前残り想定の場合は弱点になり得ると。初角の順位、道中の位置どり、3番手以内経験の有無…通過順位だけでも色々な情報が読み取れるんですね。
みねた) そうですね。ただ、このレースにおいては、何と言っても2マリアエレーナと11アフリカンゴールドとの期待値の比較です。
─最終オッズは2マリアエレーナが5番人気の7.6倍、11アフリカンゴールドが12番人気の51.5倍でした。
みねた) 今回の展開想定なら、単勝20倍でも11アフリカンゴールドを狙っていたと思うので、このオッズならノータイムで一択です。アフリカンゴールドは2走前の中日新聞杯で17番人気2着、重賞2着した直後の前走でも12番人気。そこで5着と善戦したにもかかわらず、今回も13頭立ての12番人気ですから、人気になりにくいタイプなのでしょう。スロットで言うなら、設定5は入ってますね(笑)。
─設定5なら、ノータイムで一択ですね(笑)。前走は、捲りが決まりやすい中京芝2200mで、ステラヴェローチェの捲りを受けながら5着に踏みとどまっているわけですから、12番人気は不当な低評価だったと言えそうです。
みねた) ジェラルディーナの前走欄とアフリカンゴールドの前走欄が入れ替わっていたとしたら、ジェラルディーナは12番人気になってないと思います。詳しい理由は分かりませんが、「なぜか好走しても人気になりにくい馬」というのは存在しているので、そういう馬をストックしておくと、馬券成績がアップするはずですよ。
【第16回】フェブラリーS展望&逃げ馬の狙い時/馬券師・みねたの金言
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みねた
全てのファクターは展開に帰結すると考え、枠、脚質、能力、不利、ハイレベル、様々なファクターから「展開」を予想し、回収率が高くなるであろう馬を選び出す。軸が決まれば馬券の構築にも力を入れ、「展開」により両立しにくい馬券等を省く。サイト『競馬放送局』にて週末の勝負予想を公開中。