★今週の重賞ピックアップ★
4月24日東京11R フローラS(芝2000m)
フローラSは東京芝2000mで施行。東京芝2000mといえば、よく知られている通り、初角まで130mほどしかないため、外枠不利の傾向が強いコースです。特に、先行馬が外枠に入ると、位置を取るまでに脚を使わされるので不利。言い換えれば、先行馬が内枠をひけると大きなアドバンテージになります。いずれにせよ、枠順と並びが大きな鍵を握っていることは間違いありません。
フローラSの特徴としては、開幕週に行われるため、先行有利になりやすい点が挙げられます。ポンと出て先行した馬が粘り切ってしまうケースが多いのです。また、ゴール前の直線がたっぷりあるので、道中で動いていける機動力はあまり求められません。むしろコーナーで外を回って押し上げていくと、ラストで脚が上がりがち。差し馬でも、道中は内で脚をためて、直線だけ外に出して伸びてくるタイプが良いでしょう。
波乱傾向の強いレースですが、その要因として、コースで求められる適性と、クラシックを目指す馬の育て方とのミスマッチが考えられます。クラシックを狙う馬は、基本的にしっかり脚をためて差せるように育てられますが、東京芝2000mの開幕週という舞台自体は先行力が求められるため、ファンの支持と結果に乖離が生まれやすいのでしょう。そもそも2000mの距離経験のある馬が少ないことも、波乱傾向に拍車をかけています。
今年の登録メンバーも、2000mの経験があるのは5頭だけ。上位人気が目される面々も、今回が初の2000mとなります。第一感としては、距離短縮ローテのトゥーサンに目がいきますが、力関係がどうか。
距離延長組が多く、前走3番手以内を経験している馬が(登録段階で)7頭もいることを考えると、前に行く組の争いは激しくなりそうなので、中団内で脚をためて伸びてくるタイプが良さそう。これに合致しそうなのがパーソナルハイです。前走の桜花賞は脚をためてしっかり伸びてきました。距離延長で追走が楽になれば前進が期待できるでしょう。エリカヴィータ、キタサンシュガーも脚をためている競馬ぶりに好感が持てます。
このレースと親和性の高い君子蘭賞の上位2頭、ヴァンルーラー、シンシアウィッシュも侮れません。特にシンシアウィッシュはアルテミスSで4番人気に支持されていた素質馬で、人気を落とすようなら絶好の狙い目となりそうです。
【当日注目馬】
3パーソナルハイ
4ストキャスティーク
6マイシンフォニー
9ラスール
13ルージュスティリア
14シンシアウィッシュ
2000m経験馬が少なく穴馬台頭の余地があるレース。前走逃げたヴァンルーラーが逃げ馬には厳しい大外枠に入った事によりさらに混戦模様が増した。全体的に見ても外に先行馬が多く入り内で脚を溜められる馬に向くと見て予想は組み立てました。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言25
『穴馬を生かす買い目の作り方』
★ピックアップレース★
4月9日阪神11R 阪神牝馬S(芝1600m良)
注目馬:4メイショウミモザ
◎3デゼル
○4メイショウミモザ
▲5アカイトリノムスメ
△2アンドヴァラナウト
☆1ローレルアイリス
注12マジックキャッスル
[参考買い目]
単勝 3・4
ワイド 3―4・5・2
馬連 3―4・5・2・1・12
3連複 3―4・5・2―4・5・2・1・12
─先週に引き続いて、阪神牝馬Sについて。前回はメイショウミモザを抜擢した理由を中心に伺いましたが、今回は、前回の冒頭でおっしゃっていた「意図的に10倍以下で期待値が取れそうな馬を◎にした」について詳しく教えてください。ご自身の進化のために課しているテーマがあるとのことでしたが?
みねた) テーマを一言で表現するなら「穴馬たちを生かす」ですね。ここまで競馬を研究してきて、期待値の取れる穴馬を見つける力は身につけられたと感じています。そこで、今は、そうやって導き出した穴馬を全て生かしきるための買い目、軸馬の選び方を研究しています。
─単勝10倍以下の馬を軸にして、穴馬に流すということですね。
みねた) 基本的に、穴―穴という組み合わせは回収率が出にくくて、人気―穴の組み合わせが、的中率と回収率のバランスが最も良いと考えています。配信予想では、単勝で期待値が取れる穴馬を◎にすることが多いのですが、この方法だと、◎が来ないと当たりません。10倍以下で期待値の取れそうな馬を探して軸にできれば、その馬から期待値の取れそうな馬へ流すことができます。
─確かに、この阪神牝馬Sでも、距離延長に着目して4メイショウミモザを抜擢していますが、1ローレルアイリスも距離延長ローテでした。人気の3デゼルが◎であれば、ここから両方に流すことができますよね。もちろんメイショウミモザを◎にして、ローレルアイリスに流すこともできますが、11頭立ての9番人気と11番人気という穴―穴の組み合わせなので、果たして的中率がどれぐらいあるのか。
みねた) 穴馬を何頭か挙げるだけなら、メイショウミモザとローレルアイリスにして、どちらかがきたら「的中しました!」と主張することも可能です。また、自分で馬券を買うだけなら、的中率を気にせず、期待値だけを追っても問題ありません。ですが、予想を配信している以上は、オッズの下落を考慮したり、見ていただいた方が乗りやすい形を考えることが必要です。研究は尽きません。
─「乗りやすい形」を追求した一つの形が、人気馬を軸にするという戦略だったということですね。
みねた) 私は印を打った馬についてオッズ帯ごとの成績を集計しています。メイショウミモザのような人気薄を狙うパターンであれば、『競馬放送局』と直前配信した全レースの◎で126%あります。単勝10倍以下に◎を打った際でも回収率101~103%ぐらい出ています。なので、期待値は取れているのですが、人気馬の本命は機会が少なくて1日で1~2レースしかありません。
─人気馬の場合、それだけ選出基準が厳しいわけですね。ただ、全レースで126%あるなら、無理に人気馬から組み立てなくてもいいような気もしますが。
みねた) 単勝だけで考えるとそうなりますが、人気―穴と組み合わせることで連系の期待値を上乗せできますし、人気馬の方がオッズの変動が少ないので、予測が立てやすいという側面もあります。そして、先ほど申し上げた通り、自分の見つけた穴馬を全て買い目に組み込むことができるので、該当例は少ないですが、人気馬でも期待値が取れると見込んだら、意識的に◎を打つようにしています。
─ユーザー目線に立って、きめ細かい買い目を作っているのがよく分かりました。「研究は尽きない」というセリフにも痺れましたし、推奨馬を挙げて一喜一憂している人たちと比較して、みねたさんが二歩先を進んでいることも。
みねた) ただ、事前予想である以上、当日のオッズ変動までは反映させることができません。著名な配信者の見解一つで単勝オッズが大きく下がってしまうこともあります。ですから、私の買い目の指示が単勝であっても、均等払い戻しでの馬単総流しの方が回収率を取れるケースはザラにあります。馬連と枠連を比較して、枠連の方がついていることもあるでしょう。確率が同じなら、少しでも回収率が取れる方を選ぶことが重要です。
─買い目付きの配信に乗る場合でも、さらに回収率を上げる余地があるということですね。
みねた) はい。回収率が10%変われば、100万円買った場合、10万円収支がアップするということですからね。先の馬単総流しの例でも、私が印を打っていない11番人気以下の人気薄は期待値がかなり低いので、そこへの目だけは額を抑える、といったアレンジも可能です。ご自身で、貪欲に回収率を上げる工夫を考えてみてください。
【第25回】フローラS展望&穴馬を生かす買い目の作り方/馬券師・みねたの金言
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みねた
全てのファクターは展開に帰結すると考え、枠、脚質、能力、不利、ハイレベル、様々なファクターから「展開」を予想し、回収率が高くなるであろう馬を選び出す。軸が決まれば馬券の構築にも力を入れ、「展開」により両立しにくい馬券等を省く。サイト『競馬放送局』にて週末の勝負予想を公開中。