★今週の重賞ピックアップ★
6月19日東京11R ユニコーンS(ダート1600m)
ユニコーンSは東京ダート1600mで施行。初角となる3コーナーまで600m以上ありますが、芝スタートのダートコースであるため、外枠が有利です。
世代では初となるJRAのダート重賞。ここを目標にしている馬も多く、出走馬の本気度がかなり高いレースです。それだけに、基本的に日本の競馬は芝の方がダートよりもレベルが高いのですが、ここでの初ダートというのは、かなりハードルの高いミッションでしょう。
このレースの特徴のひとつが、臨戦過程がバラバラであるという点。今回も、前走1勝クラス勝ちが6頭、ダートオープン勝ちが2頭、UAEダービー帰りが2頭、NHKマイルC組が2頭など、バラエティに富んでいますが、基本的には、1勝クラスで足踏みしていた馬よりも、オープンで揉まれてきた馬を評価すべきでしょう。
展開的には、前走の通過順に3番手以内があるのが6頭で、逃げてきた馬もいないので、そこまでペースは上がらないかもしれません。ただ、過去の戦歴を見る限り、人気の一角であるジュタロウは揉まれ弱いタイプ。揉まれるのを嫌って前にいけば、後続がジュタロウを目標に動くため、数字以上に厳しいレースになるでしょう。位置どり的には中団からしっかり差せるタイプが良さそうです。
注目したいのはUAEダービー帰りの2頭、コンバスチョンとセキフウ。東京ダート1600mはリピーターの強いコースなので、ヒヤシンスSを勝っているコンバスチョンの巻き返しには注意が必要ですし、セキフウも全日本2歳優駿で10番手から4着まで差した経験を持っています。
リピーターに注目するなら青竜Sを勝ったハセドンにも当然、注目せざるを得ません。ダートのレースを差して勝った経験とは、すなわち「砂を被ってもOK」を意味するので、価値があります。前走の鮮やかな差し切りで、ダートは3戦無敗。有力候補です。
穴なら、前走道中で位置どりを下げながら3着まで巻き返したバトルクライ、同じく道中で5番手から9番手まで位置を下げながらも差しきったレッドゲイルあたりが、脚質的に、有利なポジションに収まれそうです。
いずれにせよ、人気どころに不安要素があるため、馬券的には非常に面白い一戦。外枠の差し馬に波乱の使者が潜んでいる可能性が高いので、枠順に注目しましょう。
【当日注目馬】
1ハセドン
3コンバスチョン
5ペイシャエス
10インダストリア
11ヴァルツァーシャル
12バトルクライ
14ビヨンドザファザー
人気馬が内に入り、コース形態の恩恵を受けれる外に人気薄馬が入り混戦模様の一戦。一筋縄では行かないが穴馬から入った。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言33
『結局、新馬戦を勝つ馬は強い』
★ピックアップレース★
6月5日東京7R 3歳以上1勝クラス(ダ1400m良)
注目馬:12ジョンソンテソーロ
買い目
単勝 12 2000円
ワイド 12―1・3・6 各1000円
馬連 12―1・3・6・11・16 各500円
3連複 12―1・3・6―1・3・6・11・16 各300円
─このレースは前走11着だった◎12ジョンソンテソーロが見事な変わり身をみせて1着。単勝5.3倍、ワイド9.1倍、馬連27.1倍のトリプル的中となりました。
みねた) 1番人気想定で嫌った3着の13ニルアドミラリが4番人気止まりだったのは誤算でしたし、◎も思ったより人気してしまいましたが、総合的には良い予想が出来たのではないでしょうか。
─みねたさんの見解文にしては珍しく「ブリンカー着用」「距離短縮」「東京替わり」「斤量54キロ」など、買い材料に関する文言がたくさん並んでいましたよね。
みねた) そうですね。ですから、展開や並びに基づいてのピックアップというよりも、期待値が取れる要素が重なり過ぎていて、この馬を選ばざるを得なかったという感じです。
─では、それぞれの要素について順番に説明していただけますか? まずは「ブリンカー着用」です。
みねた) 初ブリンカーはパフォーマンスが変わる要素なので常に注目しています。逆に言うと、ブリンカー着用2走目、3走目などはほとんど気にしません。
─とはいえ、初ブリンカー馬をやみくもに狙っても勝てませんよね。やはり、基準になるのは人気でしょうか?
みねた) 人気をみるのはもちろんですが、着順も大事ですね。同じ初ブリンカー馬でも、前走2着馬だと逆効果に働くリスクが気になります。一方、前走11着馬なら、着順が上がる期待の方が大きい。
─陣営も、11着が能力ではないと信じているからこそ、ブリンカーを試すという側面はありますよね。
みねた) 馬具全般はそうですし、去勢も同じですよね。去勢手術をすると、しばらくレース間隔をあけなくてはいけませんが、それでも去勢手術に踏み切るのは、まだ競走で稼げると考えているからに他なりません。
─馬具を工夫する、去勢手術を施すということ自体、陣営がその馬の能力を評価していることの証明なんですね。続いて「距離短縮」についてはいかがですか?
みねた) 前走で3番手以内を経験していたのは6頭で、先行争いはそれほど激しくなるとは考えていなかったので、展開的に「短縮」がそれほど向くわけではありませんでした。ですから、次の「東京替わり」も含めた、適条件戻りという意味合いが強いですね。
─この馬は東京ダート1400mの新馬戦を勝って以降、中京ダート1400m→東京芝1600m→中山ダート1800mと使われていました。
みねた) 東京ダート1400mは、1400mで唯一「オールダート」のコース。それだけ特殊なコースなので、リピート好走には気をつけなければいけません。中京ダート1400mは芝スタートで、芝でダッシュがつかずに敗退。それなのに次走は芝を使われて、その次はタフな中山ダート1800mと、新馬勝ちの時とは異なる条件ばかりを走っていました。それだけ陣営の期待が大きかったということでしょう。
─色々な条件を試した結果、新馬勝ちを果たした舞台に戻すタイミングでブリンカー着用。確かに勝負度合いは高そうです。
みねた) 結局、新馬戦を勝つ馬は強いんです。未勝利戦は負けた馬同士の戦いですから。強い相手も混じっている新馬戦で、いきなり結果を出すということは、能力の高さや競走に対する前向きさの裏付けでもあるんですよ。ですから、新馬勝ちをした後、しばらく凡走して、人気が落ちてきたところで狙う作戦はアリです。
─そして最後に「斤量54キロ」。
みねた) 競馬というのは横の比較なので、4歳馬57キロに対して、54キロというのはいかにも有利です。この時期は3歳馬が強いというのがセオリーですが、それは斤量面の恩恵も大きいと考えています。
─話を聞いて「期待値が取れる要素が重なり過ぎていた」という意味がよくわかりました。展開を読んで当てる馬券も面白いですが、穴パターンに合致した馬を狙い撃つのもまた爽快ですね。
【第33回】ユニコーンS展望&結局、新馬戦を勝つ馬は強い/馬券師・みねたの金言
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みねた
全てのファクターは展開に帰結すると考え、枠、脚質、能力、不利、ハイレベル、様々なファクターから「展開」を予想し、回収率が高くなるであろう馬を選び出す。軸が決まれば馬券の構築にも力を入れ、「展開」により両立しにくい馬券等を省く。サイト『競馬放送局』にて週末の勝負予想を公開中。