★今週の重賞ピックアップ★
9月11日 中山11R 京成杯AH(芝1600m)
京成杯AHは中山芝1600mで施行。1コーナー奥のポケットからスタートし、初角となる2コーナーまでは約240m。初角まで短いコースレイアウトなので、スタート後のポジション争いでは内が有利になりやすいコースです。
内有利のコースレイアウトに加えて、今週は夏を挟んでの開幕週なので、芝のコンディションは良好。その点も加味すると、内有利は揺るがないでしょう。
上記のことから、経済コースを通った先行馬を、差し馬が外から差すのは容易なことではありません。先行力のある馬、道中で動いていける脚のある馬に注目です。
前走G1→今走G3と格下がりとなるのがクリノプレミアム。ヴィクトリアマイルが5番手からの競馬で、その前の福島牝馬Sは4角3番手と先行力を秘めています。3走前の中山牝馬S勝ちが示す通り、急坂コースも苦にしません。想定通りの5番人気前後なら、絶好の狙い目となりそうです。
前走、逃げの手で波乱を演出したシュリも、引き続き人気薄ならば要注目。内目の枠を引ければ、先行力を活かして、再度の粘り込みがあっても不思議ではありません。
想定ではかなりの人気薄になりそうなタガノディアマンテですが、今春にハイレベルな京都記念で2着の実績があります。オッズと実力が見合っていない印象で、常に穴の警戒を払いたいタイプです。
上位人気が予想されるダーリントンホールは好位につける脚があり、中山コースも問題なし。ファルコニアも前走の中京記念で道中2番手まで捲り上がる脚をみせ、状態の良さを感じます。ミスニューヨークも機動力のあるタイプで、ベレヌスも内枠を引いての先行策なら簡単には止まらないでしょう。
人気どころが実力面、脚質面で隙がなく、控除率程度の期待値は持っている印象。想定段階では真っ当なオッズと言いますか、歪みが出にくいメンバー構成のように感じます。
とはいえ、ここはハンデ戦であり、枠による有利不利が出やすいコース。枠順とその並び次第で、結果は大きく変わってくることでしょう。
【枠順確定後注目馬】
1ベレヌス
3インテンスライト
4シャーレイポピー
5タガノディアマンテ
6ミスニューヨーク
7ルークズネスト
9シュリ
開幕週の中山芝1600mで内枠有利。並び的には内に先行馬が固まって入り内で先行馬を見ながら好位で脚を溜めれるタイプに展開は向く。
なお、最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言45
『なぜ、その事象が不利なのかを掘り下げる』
★ピックアップレース★
8月28日 新潟3R 2歳未勝利(芝1000m稍重)
◎3セイウンスイート
○13ワタシハマジョ
▲11ベベ
△2ライトブラーヴ
☆4ラブスレンダー
注15ワックスフラワー
注18ニジノテンシ
参考買い目
単勝 3 2000円
複勝 3 3000円
馬連 3―13.11.2.4.15.18 各400円
3連複 3―13.11.2―13.11.2.4.15.18 各200円
─8月28日の日曜日は、勝負レースが4分の3で的中。千直での内枠軸、ワイドだけでのプラス収支確保、7頭立て…と、いずれも「技あり!」と言いたくなる勝ち方でした。
みねた) ありがとうございます。ワイド2点でプラスにした新潟7Rの買い目は、私も「技あり!」だと思ったのですが、あまり反響がなかったですね(笑)。
─その辺りは後ほど思う存分語っていただくとして(笑)、まずは直線1000mで3番のセイウンスイートを◎に据えた新潟3Rから教えてください。単勝、複勝、馬連、3連複の総獲りでした。外枠断然有利の直線1000m戦で、3番枠を◎にするのは勇気が要るなぁと思ったのですが。
みねた) やっぱり基本は外ですよ。そもそも馬場の外目を走るのが有利で、開催が進めば内の芝は荒れてくるので、なおさら外枠の先行馬が有利になるコースです。そういう意味では、今回は少し特殊なケースでしょう。
─3番を狙えた思考を教えてください。
みねた) 外枠にテンのダッシュ力のある馬がいたら、その馬が有利なポジションを取る可能性が高いので、内の先行馬は苦しくなります。しかし、このレースは、有利な外枠を引いた15番、16番、17番、18番がいずれも前走で道中10番手以下を走っているような、テンのダッシュ力の足りない馬たちだったのです。
─確かに、外枠に速い馬がいたら、その馬がポジションを取り切ってしまいますもんね。ただ、いくら外枠勢が遅いからといって、やっぱり3番枠というのは買いづらく感じます。
みねた) いつものように前走の通過順位に3番手以内がある馬を数えると、3番セイウンスイート、12番サウザンパンチ、13番ワタシハマジョの3頭だけ。先行馬の数が少ない上に、12番13番が並びで入ったのに対し、セイウンスイートは一頭だけ離れています。金言7「先行馬の並びが展開を決定づける」ですね。
─隣同士で並んでいる先行馬よりも、一頭だけ離れている先行馬の方がスムーズにレースを進めやすいというやつですね。
みねた) はい。セイウンスイートはスタートセンスもよいので、この並びならスタートからポンと飛び出して、斜めに走らせて有利なポジションが取りきれるだろうと。
─レース映像をみると、スッとハナに立って、あっという間に外から3頭目ぐらいのポジションを取り切っています。その段階で勝負アリですね。
みねた) 前走、芝のレースで1秒差以内だったのが、セイウンスイートとラブスレンダーの2頭だけという低調なメンバーでしたからね。セイウンスイートは内枠が嫌われて2番人気にとどまっていただけで、本来ならば1番人気に支持されるべき力量馬。その馬が、有利な外を走っているのだから、それは勝ちますよね。
─ノータイムで内枠を軽視していた人が多いようで、レース後には、周りから「内枠に来られたら仕方ない」という声が聞こえてきました。
みねた) 「なぜ、内が不利なのか」を考えることが大事です。直線1000mの場合、内の芝が悪く、内枠の馬は外に出せずに内側を走らされることが不利なのですから、外に出せるのであれば、大きな不利にはなりませんよね。
─内枠であっても、スムーズに外に出せるのであれば狙えるということですね。
みねた) そういうことです。とはいえ、普通は、直線1000mのレースであれば、もっと速い馬が揃っています。同レベルの馬同士だと、内から先行争いを制して外に出すのは簡単ではありません。このレースは2歳未勝利でレベル差が大きく、全く前に行けない馬が多かった。そういう点で、「特殊なケース」だったと思います。
─なるほど。ただ、私は、前走でハナを切っていて、13番枠を得たワタシハマジョに目がいってしまいました。
みねた) まぁ、そうですよね。私も対抗にしています。ただ、前走12着で1番人気というのは期待値が見合わないパターンで、明らかに戦績よりも枠で人気のバイアスがかかっていましたよね。結局、競馬というのは他人との心理戦なので、いくら事象として外が有利でも、それがオッズに反映され過ぎてしまえば狙いを下げざるを得ません。
―おっしゃる通り、戦績の比較だけなら、芝1200mで2戦続けて僅差のセイウンスイートや、1600mの新馬戦で0.5秒差の3着だったラブスレンダーらを差し置いて、前走12着のワタシハマジョが1番人気というのはやり過ぎですね。今だから言えることですが。
みねた) 直線1000mは外有利で間違いありません。実際、単勝に関しては外枠の方が期待値が取れるでしょう。ただ、多くの人が外枠有利を知っているからこそ、外枠ボックスなど外だけの馬券が買われやすくなります。ですから、組み合わせで考えるなら、内枠から外へ流す馬券の組み方の方が期待値を取れる場合も多いのです。
─まさに競馬は心理戦ですね。直線1000mの狙い方については、10月の開催までしっかり覚えておきたいと思います。…と、ここまででかなりのボリュームになってしまいました。「技あり!」のワイドなどについては、次回、お願いします。
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みねた
全てのファクターは展開に帰結すると考え、枠、脚質、能力、不利、ハイレベル、様々なファクターから「展開」を予想し、回収率が高くなるであろう馬を選び出す。軸が決まれば馬券の構築にも力を入れ、「展開」により両立しにくい馬券等を省く。サイト『競馬放送局』にて週末の勝負予想を公開中。