★今週の重賞ピックアップ★
10月10日阪神11R 京都大賞典(芝2400m)
京都大賞典は阪神芝2400mで施行。初角となる1コーナーまでは330mほど。初角までの距離自体は、そこまで先行争いにおける有利不利をもたらすものではありませんが、開幕週で芝の状態が良好であることを考慮すると、「内・前」が有利になりそうです。
前走の通過順位に3番手以内があるのは6頭。メンバー的には、前も後ろもイーブンといったところですが、軸に据えるのは、好位を取れそうな馬が良さそう。宝塚記念で道中5番手まで押し上げて掲示板を確保したマイネルファンロンは有力です。直近3走がG2戦2着、G1戦で6着、5着ですから、格負けすることもありません。
人気ですがボッケリーニは好走条件をしっかり満たしています。スッと前につけられる先行力がありますし、実績も十分。そこそこ前に行く馬が揃っているので、相対的に距離短縮ローテになるのも有利です。
追い込み一辺倒の脚質は気になりますが、想定オッズ通りなら妙味がありそうなのはディアマンミノル。2走前のG2で0.1秒差の4着はいかにも期待値が取れそうな負け方です。休養明け初戦の新潟記念は二桁着順の大敗でしたが、下手に好走して注目を集めるよりも期待値的にはプラスでしょう。
先行馬が残る想定ならアフリカンゴールドにも注目。前走の宝塚記念こそ大敗しましたが、2走前の大阪杯では2番手から0.6秒差に踏ん張っています。G1→G1からのG2戦での先行は、かなり楽に感じるはず。京都記念の再現があっても不思議ではありません。
逃げが想定されるディアスティマも距離短縮はいいですし、天皇賞(春)で6着という実績も持っています。問題は1年2カ月ぶりという点。休養明けで人気を落とすならよいのですが、想定オッズはそこそこ上位評価を受けそう。当日のオッズに注目です。
かつては一流馬の始動戦に選ばれていた京都大賞典ですが、今年は4歳馬不在でメンバーレベルは微妙。馬券的にも、目立って回収率が取れそうな存在は見当たらず、難解な一戦で、当日の枠や並びも考慮した総合的な予想力が問われそうです。
【枠順確定後注目馬】
1アフリカンゴールド
2ボッケリーニ
3アリストテレス
5レッドガラン
7キングオブドラゴン
10ヴェラアズール
12マイネルファンロン
開幕週の芝ということを考えれば内で先行出来る馬は入れておきたい。並び的にも週中に挙げた前に行ける馬が内に入り狙い易い。GIでは少し足りないがGIIならという馬が多く、臨戦過程も様々。予想は難解で高配当を狙っていきたいレース。
なお、最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言49
『買い目を絞ることの意味』
★ピックアップレース★
9月25日中京11R 神戸新聞杯(芝2200m良)
◎2ボルドグフーシュ
○1リカンカブール
▲3ミスターホワイト
△6ヤマニンゼスト
☆5ヴェローナシチー
注7ジャスティンパレス
注14プラダリア
【参考買い目】
単勝 2
ワイド 2―1.3.6
馬連 2―1.3.6.5.7.14
3連複 2―1.3.6―1.3.6.5.7.14
─前回のコラムの最後にお伝えした「買い目の組み方」について取り上げたいと思います。神戸新聞杯は注→△→◎の決着となり、ワイド3点で62.6倍と3連複12点で703.3倍を的中されました。前回、△のヤマニンゼストまではお話を伺ったのですが、それ以下の、買い目でいうと3列目にあたる部分についてもお聞かせいただけますか?
みねた) 以前にも少しお話ししましたが、3列目は単純に強い馬を選ぶことも多いし、展開面だけで恵まれそうだからと選ぶ場合もあります。例えば、注にした2頭はいずれもダービーからのローテーションで、5着、9着と一桁着順。単純に強いよね、というのがあります。
神戸新聞杯の場合、ボルドグフーシュが単勝でも期待値の取れる本命馬、2列目のリカンカブール、ミスターホワイトは、逃げ挟みのボルドグフーシュが恵まれる場合に先行しているであろう馬、そしてもう1頭、2列目に入れたヤマニンゼストは、総合的な見地から期待値の高い穴馬。2列目に人気薄を3頭入れたので、3列目は能力の高さで3着までには来てしまいそうな人気馬を入れても期待値は取れるだろうと判断しました。
─ただ、印を打つ7頭にも、1番人気のパラレルヴィジョンが入っていないのが凄いなと。これだけ人気薄から買っているなら、獲り逃しが怖いから3列目は手広くいきたくなるし、1番人気はとりあえず押さえておこうと思ってしまいます。
みねた) 正直、中央競馬であれば、3列目は10頭ぐらいまで広げても期待値は取れると思います。そうしないのは、予算1万円前後と決まっている勝負レースなら、ある程度の点数で収めた方がより期待値が取りやすいだろうということ、そして何より、私が点数を絞って、予想の力でここまで辿り着いたタイプの予想家なので、運に恵まれて当てたと思われるのが本意でないということです。
─3列目を広げて「変なの来い!」というのも競馬の楽しみ方の一つだと思いますが、みねたさんの予想家としての矜持を感じました。
みねた) 理想の買い目点数というのはレースによるので一概には言えませんが、もし危険な人気馬がわかっているのであれば、手広く買う手もあるでしょう。それでも、総通り数に対して10分の1ぐらいまでが適当だとは思います。
─16頭立てなら3連複は560通りなので、その10分の1なら56点ですね。
みねた) 確率的には10頭立ての単勝1点買いと同じで、それで期待値が取れるかどうか。この視点を常に意識するのが大事でしょうね。ただ、点数が増えれば増えるほど、期待値の取れていない目が混じる可能性が高く、点数が多い分、オッズチェックも甘くなります。私が点数を絞るのは、自分がしっかりオッズを把握できる範囲に収めたいという意向もありますね。
─確かに、例えば3連複8頭ボックス56点にした場合など、どうしても人気馬同士の買い目が含まれてしまいます。期待値の取れない買い目だけを除くという作業も、人力での作業だと骨が折れますよね。
みねた) 私の場合、ワイド単体でも期待値が取れる買い目を組んでいます。ということは、ワイドの相手を2列目に置いた3連複フォーメーションを買う場合、3列目を絞れば絞るほど、回収率は上がっていくわけです。3列目を1頭切るたびに、買い目が3通り減る、という言い方もできますね。
─軸馬からのワイド3点と1頭―3頭―全通りの3連複フォーメーションは同じ意味合いになるから、17頭立ての神戸新聞杯なら3連複は42通り。3列目を1頭切れば39通り、2頭切れば36通りになって、みねたさんのように3列目が6頭なら12点まで絞れます。
みねた) 数字が大きくなるとイメージが湧きにくくなると思いますが、例えば予算1万円の時、1通りで10倍を当てたら払戻額は10万円ですが、2通りで10倍を当てた場合は払い戻し額は5万円。回収率は1000%と500%ですから、回収率ベースでは2倍違います。それぐらい、点数を絞るということは回収率に直結しているんですよ。
【第49回】京都大賞典展望&買い目を絞ることの意味/馬券師・みねたの金言
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みねた
全てのファクターは展開に帰結すると考え、枠、脚質、能力、不利、ハイレベル、様々なファクターから「展開」を予想し、回収率が高くなるであろう馬を選び出す。軸が決まれば馬券の構築にも力を入れ、「展開」により両立しにくい馬券等を省く。サイト『競馬放送局』にて週末の勝負予想を公開中。