★今週の重賞ピックアップ★
11月20日阪神11R マイルCS(芝1600m)
マイルCSは阪神芝1600mでの施行。初角となる3コーナーまでは444mで、先行争いにおける内外の有利不利はほとんどありません。
先週のエリザベス女王杯は二桁馬番が上位を独占しましたが、馬場状態は1週ごとに変化していますし、オッズに織り込まれることも少なくありません。あまり神経質にならず、いつも通り、展開面からアプローチしていきましょう。
今年の登録メンバーで、前走の通過順位に3番手以内があるのは5頭。登録17頭中5頭と少なく、前走で逃げている馬もいません。先行有利の可能性が高く、道中、4~5番手あたりを追走できる馬が恵まれるでしょう。
ロータスランドは、高松宮記念2着と格負けはありませんし、安田記念は0.4秒差の10着。前走のスワンSも0.3秒差の6着で、期待値は積み上がっています。距離延長ローテで追走が楽になるので、好位を取れそうです。単勝100倍クラスの大穴なので、好走率という観点から軸には据えにくいですが、期待値が取れる存在であることは間違いないでしょう。
同様に、好位を取れそうなのがホウオウアマゾン。こちらもスワンSからの延長ローテです。G2戦10着からG1となるローテは気になりますが、こちらもかなりの人気薄になりそう。
ダノンザキッドは前走の毎日王冠でサリオスと0.2秒差。それでいて、今回はかなりオッズ差が開きそうです。昨年の3着馬で、舞台設定も申し分ありません。
連勝馬は一般的に期待値が取れないケースが多いのですが、今年はメンバーが揃ったこともあり、3連勝中のウインカーネリアンも手頃な人気にとどまりそう。高い先行力を持っており、関屋記念では前出のダノンザキッドに先着。オッズ次第ではこの馬を本命とする手もあるでしょう。
サリオスやダノンスコーピオンは道中で脚をためるタイプで展開面では恵まれない可能性が高く、シュネルマイスターやセリフォスは過剰人気気味も大舞台に強い外国人騎手で切るまでにはいかない。ソダシの能力の高さは疑いようがありませんが、白毛ということもあり、これまた過剰に人気を集めがち。
上位人気馬が過剰人気ではあるけれど、一概に軽視はできない一方、期待値を取れそうな穴馬は多数。馬券的には、非常に難解な一戦だといえるでしょう。
【枠順確定後注目馬】
2ウインカーネリアン
3ダノンザキッド
5サリオス
8ロータスランド
10セリフォス
12ホウオウアマゾン
週中の見解通り前走前目で競馬をした馬を中心に馬券を考えたが、実績馬のオッズも甘くなっておりここは高配当狙いで手広く馬券は組みたい。
なお、最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
★みねたの金言55★
パリミュチュエル方式と予想法
──今回は「パリミュチュエル方式と予想法」というテーマでお話ししていただこうと思います。みねたさんの場合、展開や並びを重視されていますよね。
みねた: 前回もお話ししましたが、最終的には「その馬のオッズが確率に見合っているかどうか」に尽きるので、予想方法は何を使っても構いません。
ただ、一般的にパリミュチュエル方式において「いい」予想方法というのは、労力がかかる、人がやりたくない、めんどくさい、真似したくない、ものです。展開や並びというのは、出走馬同士の横の比較が必要な上に、多くのレースパターンを頭に入れておく必要があるので、面倒ですよね。だから、簡単には真似できないので、オッズが保たれやすいのです。
──確かに、「Aというコースでは、前走上がり最速馬が勝率10%、単勝回収率120%」みたいに、ターゲットを使って一発で出せるものではありませんよね。
みねた: 過去の高回収率データを追う方法は、2つの問題点があります。1つは、高回収率なのはあくまで集計期間のもので、そのデータが気づかれたら回収率が下がってしまうということ。なので、例えば集計期間が過去3年だったら、自分が買い始めた後の平均オッズを見てみるといいかもしれません。
──前出の例なら、勝率10%で単勝回収率120%ですから、平均すると12倍ですね。自分が馬券を買い始めた後の平均オッズが9倍だとしたら…。
みねた: 的中率の部分は動かないので、平均オッズが9倍なら回収率は90%。データが知れ渡って買えないデータになっている可能性がありますよね。ギャンブルを勝つために不可欠なのが「逃げる力」。儲からなくなった時に、いかにスパッと止められるか、です。過去の高回収率データをやみくもに買っていると、そのデータが儲からなくなっていることに気付くのが遅れてしまいます。
──「逃げる力」。金言が出ましたね。
みねた: 資金管理もそうですが、要するにリスクマネジメントですね。そして問題点の2つめは、1レースに該当馬が複数いる場合にどう扱うのか、という点です。同じレースに上がり最速馬が5頭いたとして、全部買っていたら、そのレースで期待値が取れる可能性は低いでしょう。
──単純なボックス買いでは勝てない気がするし、軸を決めないと馬券が組み立てられませんね。
みねた: そうなると、結局、この5頭の中での序列をつけることになるので、特に期待値が取れるプラスアルファのデータが必要になります。そうでなければ、別のファクターを使っての横の比較が必要になります。このように、過去の高回収率データ「だけ」を買って儲けるのは現実的ではありません。
──例えば「逃げ挟み」とか「先行馬の外」といったみねたさんの展開理論は、簡単で真似しやすいじゃないですか。そうすると、オッズが見合わなくなる可能性はありますよね?
みねた: その時は、スパッと使うのを止めるでしょうね。ただ、これもまた、該当例が複数いることも多いので、単純に買い続ければいいものではありません。
例えば、先週の日曜福島10Rは◎コスモセイリュウで単勝1270円を的中しましたが、このレースには他にも「逃げ挟み」や「先行馬の外」に該当している馬がいました。その中で、コスモセイリュウは金言27「位置取りを下げながら巻き返した馬」にも該当していたので、最も期待値が取れると判断したわけです。
展開や並びの要素と単体で期待値が取れるパターンを組み合わせて、横の比較をした上で選択しているので、そう簡単にはオッズに織り込まれることはないと思っていますよ。
──競馬に勝つのって、大変なんですね。
みねた: スロットで勝ちに拘るなら高設定に座るために開店前から並ぶ、高設定に座れなかった場合は天井、モードなど台の知識を頭に叩き込んでプラス期待値の所だけを打つ。並ぶ努力もせず、台の知識も持たず長い目で勝つことは難しい。
競馬の場合も、どんな予想法であれ、オッズが好走確率に見合っている馬を狙い続けるだけですが、そのためには相応の労力、知識が必要だということです。