★今週の重賞ピックアップ★
2月26日中山11R中山記念(芝1800m)
中山記念は中山芝1800mで施行。スタンド前直線半ばの急坂からスタートし、初角となる1コーナーまでは200mほどしかありません。初角まで短い上に今週は開幕週。芝の状態も良く、内有利が濃厚で、軸は5枠よりも内側から選びたいところです。
前走の通過順位に3番手以内があるのは15頭中3頭。占有率20%で、メンバー構成的にも前にいける馬が有利になりそう。ただ、今回該当するのがソーヴァリアント、ドーブネ、トーラスジェミニの3頭なのですが、ドーブネはリステッド2着からの臨戦とやや格不足。トーラスジェミニは二桁着順続きで近況不振。ソーヴァリアントは能力、展開面から有力候補ですが、2倍台前半の1番人気が見込まれています。どれも軸には据えにくく、他に期待値を取れそうな馬を探したいところ。
想定通りの5番人気なら、シュネルマイスターが面白そう。昨秋はスプリント戦にチャレンジしましたが、やはり距離が短かった印象です。マイルCSで0.3秒差5着と、十分に一線級で戦える能力は示しており、ここは距離延長組に向きそうなメンバー構成。あとは内枠をひければ。
実績的に、GIで連続好走中のヒシイグアスの4番人気も相当甘く思えます。展開が向くとは思えませんが、それでも期待値が取れる可能性は十分あるでしょう。
京都記念ではドウデュースが圧巻の強さをみせ、レベルの高さを見せつけている明け4歳世代。ラーグルフもその一端を担う存在です。中山金杯を1番人気に応えて勝利した直後で、想定通り6番人気前後なら過小評価と思えます。道中で捲っていける脚質もよく、有力候補の一頭。
ダノンザキッドは強敵相手に安定した走りを続けており、実力の高さは折り紙つき。中山芝1800mはリピーターの多さが示す通り、トリッキーなコースなので、昨年大敗している点は少し気になりますが、能力を出せれば当然、好勝負でしょう。
人気どころが外に入るようなら、内の人気薄から妙味が追えそうな一戦。まずは並びを注視したいと思います。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
【枠順確定後注目馬】
1ダノンザキッド
3イルーシヴパンサー
4ドーブネ
5シュネルマイスター
6ソーヴァリアント
14リューベック
昨年の覇者パンサラッサがサウジカップを勝利するという嬉しいニュースが飛び込んできたが、今年も内枠の馬から狙っていきたい。有力どころが内目の枠を引いて順当な結果になりそうなレースだが穴で14リューベックなど3歳戦の戦績からは過小評価で馬券に組み込んでも良い。
■みねたの金言68
『前走使用距離を加味して展開を想定する』
★ピックアップレース★
2月19日東京8R 4歳以上2勝クラス(芝1400m良)
◎10アンセーニュ
○8ココリホウオウ
▲5レフトゥバーズ
△1コズミックフロスト
☆2ニシノスーベニア
注9カフェサンドリヨン
[参考買い目]
単勝 10 2000円
ワイド 10-8.5.1 各1000円
馬連 10-8.5.1.2.9 各500円
3連複 10-8.5.1-8.5.1.2.9 各300円
──先週は『亀谷競馬サロン』のゲスト出演、お疲れ様でした。東京8Rでは◎10アンセーニュが6番人気の単勝16.2倍で1着。メインレースのフェブラリーSも◎15レッドルゼル、○6メイショウハリオが2、3着で的中。サロン会場も、かなり盛り上がったのではないですか?
みねた: 13時45分から出演して、その10分後が東京8Rでしたからね。一発目でドカンと当てられてホッとしました。
──注のカフェサンドリヨンが出走取消だったので、相手4頭で単勝以外にもワイド5.0倍、馬連20.7倍、3連複14.6倍が的中し、参考買い目の払い戻しは52,130円の払い戻しになりました。ちなみに、今回のように印を回していた馬が出走取消をした場合、相手を足すのですか? それともそれぞれの買い目の購入額を増やすのか? あるいは、事前予想の金額通りに購入するか?
みねた: 相手を足すか、購入額を増やすかのいずれかですね。もし、迷って印を回さなかった馬がいれば足しますし、そうでなければ購入額を増やします。今回の場合、1頭取消で9頭立てなので、印を増やすのではなく、購入額を増やしますね。
──では、◎10アンセーニュの推奨理由を教えてください。
みねた: 予想段階で、9カフェサンドリヨンを含めて前走の通過順位に3番手以内があったのは8ココリホウオウ、9カフェサンドリヨン、10アンセーニュの3頭だけ。先行有利と考えました。
──◎10アンセーニュ、○8ココリホウオウなのでシンプルに前残りに賭ける形ですね。これまでのコラムで、スローペースの場合、そのまま前に張るか、好位から差せそうな馬を狙うか、あるいは道中で捲れる馬を狙うかの三択だと思うのですが、前残りに張った理由を教えてください。
みねた: 捲れるタイプとして目につくのは前走7-5の1コズミックフロストですが、0.0秒差の辛勝での昇級戦でした。それで3番人気はオッズが見合っていない印象です。4番手ぐらいから差せるタイプなら2ニシノスーベニア。こちらは能力的には十分に足りていますが、今回は1600m→1400mへの距離短縮なので、前走よりは位置が取りにくいですよね。それなら、人気薄がそのまま前で残るパターンに賭けるほうが期待値を取れると考えました。
◎10アンセーニュは人気薄なので、いわゆる「ナメられ逃げ」を狙っています。つまり前にいる馬全体が軽視されるパターンなので、◎10アンセーニュがくる時は、○8ココリホウオウも恵まれているだろうという想定です。4着は惜しかったですね。展開は間違いなく向いていなかった5レフトゥバーズに、能力の高さで間を割られてしまいました。
──ちなみに、見解文では特に触れられていませんでしたが、◎10アンセーニュは逃げる想定でしたか?
みねた: そうですね。逃げる想定、というか、逃げたら勝つだろう、と見込んでいました。今回、前に行く可能性が高いのは前出の3頭(8ココリホウオウ、9カフェサンドリヨン、10アンセーニュ)+2ニシノスーベニアですが、そのうち2ニシノスーベニアと○8ココリホウオウは距離短縮ローテ。9カフェサンドリヨンは出走取消なので、先行馬では唯一の同距離ステップとなる◎10アンセーニュが逃げる可能性が高いですよね。ましてや、前走16頭立てで2番手を取れているような馬が、9頭立てで先行意識の高い馬が2頭しかいないメンバー構成ですから。
──ひとつ気になったのは、先行馬が8、9、10番と並んで入っていたことです。これはあまり歓迎材料ではありませんよね?
みねた: 確かにそうですね。ただ、◎10アンセーニュは3頭の中では一番外、かつ大外枠でした。競走馬は外から被せられるのを嫌がるので、大外枠は加点材料です。しかも10頭立てなら、金言34「少頭数の大外枠」にも該当していますよね。実際、このレースでもゲート自体は速くなくて、二の脚でハナを奪っています。これが内目の枠であったり、先行馬の内側だったら、行き切れなかった可能性は高く、馬券にも絡めていなかったでしょう。
──2勝クラスで9戦足踏みしていたのが嘘のような快勝劇でしたね。まさに“展開”というファクターの威力、そしてみねたさんの分析の凄みをみせつけるような結果となりました。
【第68回】中山記念展望&前走使用距離を加味して展開を想定する/馬券師・みねたの金言
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みねた
全てのファクターは展開に帰結すると考え、枠、脚質、能力、不利、ハイレベル、様々なファクターから「展開」を予想し、回収率が高くなるであろう馬を選び出す。軸が決まれば馬券の構築にも力を入れ、「展開」により両立しにくい馬券等を省く。サイト『競馬放送局』にて週末の勝負予想を公開中。