プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“コース形態以外に起因する枠の有利不利を意識する”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
2月1日 東京11R 根岸S ダート1400m
根岸Sは東京ダート1400mでの施行。初角まで距離があるので先行争いにおける内外の有利不利はありません。短距離の一戦ですが先行馬占有率は高くなりそうにないので、極端な追い込み脚質よりも好位を取れるタイプに分がありそうです。
メンバーを見渡すと前走重賞勝ち馬は不在。似たような戦績の馬が多いな、というのがファーストインプレッションですね。
1番人気想定はウェイワードアクト。現在、オープンを2連勝中です。通算6-3-2-0とまだ底をみせていません。これで2倍台とかであれば過剰人気といえますが、想定4.5倍であれば可もなく不可もなしといったところ。ただ、ちょうど50音順で並んでいる隣の馬の戦績と比較すると、そちらに期待値がありそうにはみえます。
それが2番人気想定のインユアパレス。こちらはリステッド→オープンと連勝中で、馬柱の雰囲気はウェイワードアクトに似ています。ですが中身をみてみると、こちらは前走の神無月Sが59キロを背負ってのもので今回は斤量2キロ減。3走前には東海Sで2着と重賞での実績もあります。川田騎手なら道中で動いて前を射程圏に入れたレースをしてくれるのではないでしょうか。
3番人気想定はビダーヤ。矢作厩舎のリアルスティール産駒です。この馬もダートでは4-1-3-0と底をみせていません。ただその分、常に馬柱に色が付いている状態でオッズが甘くなる要素に乏しい印象。ここ2戦、オープン、リステッドで勝ち切れていないのも事実で、この人気なら食指は動きません。
文句なしの重賞実績を誇るのがエンペラーワケア。昨年のフェブラリーSで3番人気に支持された実力馬で、ここ3走も崩れていません。一昨年の根岸Sの覇者でもあります。連勝馬のかげに隠れて4番人気前後にとどまるのであれば、かなり期待値はありそうです。
ダノンフィーゴは3勝クラス→オープンを連勝中。直近5戦で4勝と充実ぶりが目立ちます。想定6番人気・14.6倍ならオッズ的には悪くないのでは。
先行馬ならサントノーレ。JBCクラシックで3番人気3着の実績はここでも胸を張れます。8番人気・20.4倍なら前残りに賭ける手も。
ロードフォンスは昨年の2着馬。欲をいえば、もう1~2走挟んで昨年の好走が新聞から消えている状態が期待値的には理想でしたが、4着、4着、5着という近走成績自体は期待値を積みやすいパターンです。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言217
コース形態以外に起因する枠の有利不利を意識する
★ピックアップレース★
1月11日 中山11R フェアリーS 芝1600m良
◎15ブラックチャリス
穴○4ビッグカレンルーフ
穴▲7ノーザンタイタン
穴△13ヴィスコンテッサ
☆9サンアントワーヌ
☆2ピエドゥラパン
注12ギリーズボール
注16マカレイ

―今年も早々に大きな的中が出ましたね。フェアリーSは◎→穴○の決着で馬単312.0倍という特大ホームランとなりました。なかなか◎○でこれだけの配当は目にしませんよ。
みねた)絞って当てることは意識しているのでよかったです。ただ、3着4着が入れ替わっていたら3連単4659倍まで届いていたので悔しいという気持ちももちろんあります。
―週中のSNSなどを眺めていたら、上位人気が想定される馬のなかではブラックチャリスに対して辛口の言説を多く目にしたんですよ。そしていざ枠が決まったら、中山芝1600mで不利とされる8枠15番。さすがに厳しいのかなと思っていたのですが、敢然と◎を打ち、そして1着。みねたさんの凄みを感じる一戦でした。
みねた)コース形態は大きなファクターではありますが、コース形態だけで結果が決まるわけでもありません。8枠でもブラックチャリスを狙える理由はいくつかあったので、それを説明していきましょう。
―不利な外枠でも買えた理由、ですね。お願いします。
みねた)前回のコラムで1月4日の京都12Rを取り上げましたが、10番人気1着だった○ララマセラシオンをメインに解説しました。◎ブルクトーアが1番人気だったから解説するまでもないだろうと考えたからですが、この馬を◎にできた理由というのはまさしく今回の◎ブラックチャリス、もっといえば翌12日のシンザン記念の◎アルトラムスとも共通しているので、まとめてお話ししてしまいましょう。
―シンザン記念も高▲サンダーストラックが9番人気1着で▲→注→◎。3連複187.3倍的中でした。
みねた)まず1月4日の◎ブルクトーアについてですが、この馬は12頭立ての12番枠。京都Aコースの初日ということで、担当編集の方から「大外枠というのは気になりませんでしたか?」と尋ねられました。その答えを挙げるとすれば「馬による」「メンバーによる」になります。
―要するにケースバイケース。
みねた)馬によるというのは主に脚質ですね。逃げ馬はどんな並びや馬場であれ、大外枠からハナを奪うためにはスタートから脚を使わざるを得ません。このレースでもブルクトーアが逃げ馬だったら厳選勝負レースにはしていないでしょう。
―2走前が5-5から1着、前走は8-9からスムーズさを欠いての12着(0.4秒差)でした。
みねた)そして「メンバーによる」というのは、要するに先行馬占有率です。先行馬占有率については、みねたの金言の第2回で既に触れているぐらい、私の理論の根幹部分。その後も、先行馬占有率に応じた狙い方については何度か紹介していますが、改めて解説しましょう。
―先行馬の定義については金言2「先行意識の高い馬が揃ったレースの短縮馬」に、具体的な狙い方については最近だと金言212「先行馬が揃った一戦の狙い方を復習する」で取り上げていますね。
みねた)先行馬占有率と枠順の関係を改めて整理しておくと、先行馬占有率が高い=タイムトライアルになるので距離ロスが許されず内枠有利、先行馬占有率が低い=スムーズに追走できる外枠にアドバンテージがある(内枠は前が詰まるリスクがアップする)、となります。
このレースで前走の通過順位に3番手以内があったのはタイキヴァンクールとシホノペルフェットの2頭だけ。先行馬占有率が僅か17%という一戦だったので、外枠にアドバンテージがあると判断しました。道中団子状態→ある程度外から追走しての突き抜け、という画が想像できるからです。
―ではフェアリーSはというと…前走3番手以内の馬が4頭ですか。3歳牝馬のマイル重賞にしては、拍子抜けするほど少ないですね。16頭立てなので先行馬占有率は25%。
みねた)そうなんです。これが先行馬占有率の高いメンバー構成だったら、さすがにスタートしてすぐに初角を迎える中山芝1600mコースで縦長の展開になると15番枠は苦しくなりますが、このメンバー構成ならばコース形態上の不利を外からスムーズに競馬できるメリットで相殺できるだろうと考えました。実際に見解文にも「このメンバー構成ならごちゃつく内に居るより外目の枠で不利なく乗れる馬が馬券的には優位」と書いています。
―一方のシンザン記念は16頭中11頭が前走3番手以内。先行馬占有率は69%です。
みねた)そうなれば内枠ですよね。これがメンバー構成によって狙いを変えるということです。そのためには「コース形態の知識」「先行馬占有率の考え方」「並びの知識」が求められるので、誰でも真似できるものではない=オッズ妙味が保たれるのです。フェアリーSとシンザン記念は色々と示唆に富んだレースで、新たな気付きもあったので、次回、さらに深掘りしていきましょう。
