プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“馬柱にみえる「格下での敗戦」が期待値を生む”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
4月5日 阪神11R大阪杯 芝2000m
大阪杯は阪神芝2000m内回りで施行されます。初角となる1コーナーまでは325m。先行争いにおいては内外イーブン、あるいは、やや内有利といったところ。頂上決戦であるG1である点も踏まえると、外よりも内がベターであることは間違いないでしょう。
登録16頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは7頭。中距離にしては先行占有率が高めなので、その点でも内枠がよさそうです。
1番人気想定はクロワデュノール。名前も見た目もカッコいいダービー馬。それだけで、もう過小評価される時は来ないような気もします(笑)。凱旋門賞こそ14着大敗でしたが、帰国緒戦のジャパンカップでも4着と格好はつけました。ここも当然、有力でしょう。3.9倍のオッズをどう捉えるかだけです。
2番人気想定はダノンデサイル。こちらは5歳世代のダービー馬で、ドバイシーマクラシックではカランダガンを降しています。昨秋もジャパンカップと有馬記念を連続3着。間違いなく、現役トップグループの一角であり、実績はクロワデュノールを凌ぎます。崩れるイメージは湧きません。こちらも4.4倍をどう捉えるかだけですね。強いて不安点を挙げれば戸崎騎手の騎乗停止に伴う坂井騎手への乗り替わりでしょうか。
3番人気想定はショウヘイ。昨年のダービー3着で、前走ではAJCCを勝利しています。実績面では上位2頭より一枚落ちる感は否めず、そう考えると想定オッズ5.4倍は辛めに映ります。
4番人気想定はメイショウタバル。昨年の宝塚記念勝ち馬で、上位人気勢のなかで阪神実績があるのは強みといえそう。ただ、ファンが多いせいでしょうか、派手なレースぶりのせいでしょうか、基本的には過剰人気しやすいタイプ。この馬もショウヘイ同様、上位人気馬との比較で考えた際、5.6倍という想定オッズは人気し過ぎのように思えます。
前走で中山記念を制したレーベンスティールが5番人気(想定9.2倍)。ここまでが10倍以下ですね。3-4-4-3と脚をためて差し切った中山記念のレースぶりは悪くないですし、重賞5勝は立派。ただ、マイルからの路線変更で勝てるほど、弱い相手ではないのでは。ただ、鞍上(ルメール騎手)は怖いです(笑)。
伏兵陣を探したいところですが、先行または機動力タイプが多く、あまり展開にはマッチしていません。強いて挙げるなら、昨年の大阪杯を14-14-14-14から3着しているヨーホーレイクでしょうか。
期待値が突出している馬は見当たらず、並びとオッズが予想の決め手になりそうな一戦。それだけに、期待値の知識が生きそうなレースともいえますね。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言226
馬柱にみえる「格下での敗戦」が期待値を生む
★ピックアップレース★
3月21日 中山11R フラワーC 芝1800m良
◎10スマートプリエール
穴○14カラペルソナ
穴▲11ロンギングセリーヌ
穴△6ラコンチャビエン
穴△16コズミックボックス
☆8イクシード
注1エアビーアゲイル
注13アメティスタ

―今回取り上げるのは3月21日のフラワーC。このレースの前の2週間ぐらい、危険な人気馬に割られたり、◎が3着止まりだったりと大きな的中に恵まれていなかったのですが、これは会心の的中でしたね。◎→▲→☆の決着で、単勝12.8倍、馬連192.7倍、馬単371.2倍、ワイド45.6倍&7.8倍、3連複228.1倍、3連単2139.7倍の総獲りでした。
みねた)競馬なので上振れ、下振れがあるのは当然で、それで私自身にストレスが掛かるということはないのですが、ユーザーの皆さんにいい的中を届けられたのはよかったです。
―それにしても、フェアリーS、京成杯に続いて、相変わらず、3歳重賞では無類の強さですね。このレースもフルゲートの16頭立て、力関係もわかりにくく、一筋縄ではいかないレースでしたよ。見方によっては、どの馬からでも入れるような。
みねた)確かにメンバー間の比較は難しいですよね。何せ、メンバー16頭中15頭が1勝馬ですから。2勝しているのが13アメティスタだけで、この馬は未勝利と1勝クラスの菜の花賞を連勝中でした。つまり、既に重賞を勝っているような、明らかな実績上位の馬は不在だったわけです。しかも臨戦過程は多岐にわたっている。
―そうなんですよ。出走馬の前走の内訳をみてみると、
前走新馬勝ち:3頭
前走未勝利勝ち:2頭
前走1勝クラス勝ち:1頭
前走1勝クラス負け:6頭
前走重賞負け:4頭
でした。1、2番人気の支持を集めたイクシードとゴディアーモが前走新馬勝ち組。
みねた)つまり前走1着馬が人気になったということですよね。それだけ、前走が人気に与える影響の大きさを再確認させられます。新馬を勝つというのは高い能力の証左であり、最終的に出世していく馬が多いのですが、少なくとも、新馬勝ち直後というのは、過剰人気になりやすく、期待値が取りにくい存在だといえますね。
そして結果はどうだったかというと、2走前に1勝クラスで3着に敗れていたスマートプリエールが1着で、前走1勝クラスで3着だったロンギングセリーヌが2着ですから、「1勝クラスで負けていた馬が舐められた」ということになります。「1勝クラスで負けるような馬は重賞では足りないだろう」という心理が働くので、実力的には大差ないのにオッズが甘くなりやすいのでしょう。
―それが馬柱にみえていたということですよね。金言223でお話を伺った阪急杯でも、馬柱の見え方の違いについて教えていただきました。同じ連勝馬なのに馬柱が綺麗なディアナザールは人気になって、3走前に2勝クラスで12着があったララマセラシオンは人気薄になると。負ける姿がイメージできてしまうというお話でした。
みねた)スマートプリエールも2走前に1勝クラスで3着に負けていたことで、「重賞では足りないかな」と思われたのでしょう。それだけに、予想段階で5番人気の11倍、確定オッズではさらにそこから上がって6番人気・12.8倍という甘いオッズになったのだと思います。ただ、このレースで◎スマートプリエールに辿り着くのは、それほど難しいことではないと思いますよ。改めて出馬表を眺めてみてください。コラムを読んでいる方も、一旦、フラワーCの新聞なり、出馬表を見てみてください。どうですか?
―スマートプリエールの前走は6着とはいえ、重賞のチューリップ賞で0.3秒差ですから悪い内容ではないですね。
みねた)そうですよね。まず、ここにも期待値を積む要素が詰まっています。金言9「前走僅差の6着以下」や金言32「競馬で勝ちたければ、4と6を意識しろ」に該当しています。これが掲示板確保の5着だったら、随分と見え方が違っていたでしょう。しかも大事なのは、それがG2のチューリップ賞であること。いくら僅差とはいえ、格下のレースでのものだと、そもそも力が足りないという可能性を否定できませんが、G2で僅差(0.3秒差)だった馬がG3に出てきているのですから、前走以上のパフォーマンスが見込めます。
―チューリップ賞といえば、桜花賞に向けた最重要トライアルなので、一般的に考えてもメンバーレベルは高くなりますよね。
みねた)さらに前走より前まで遡ってみると、他にも買い材料を見つけられますよ。新馬戦はハイレベルなメンバーが揃った中で2番人気に支持されて3着。未勝利戦は1番人気で0.7秒差の圧勝。続く重賞の札幌2歳Sが0.3秒差の3着で、リステッドのアイビーSも0.5秒差の4着ですから、この戦歴をみると、単純に実績ナンバーワンですよね。また、札幌2歳Sは7-5-6-6から3着、アイビーSが5-7-7から4着。そして1勝クラスの河津桜賞が1-1から3着。ここにスマートプリエールの本質が隠されています。
(次回に続く)
