プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“「強い相手で頑張れる」タイプが馬券的には一番儲かる”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
4月12日 阪神11R 桜花賞 芝1600m
桜花賞は阪神芝1600m外回りで施行されます。初角となる3コーナーまでは400m以上あり、先行争いにおける内外の有利不利はほとんどありません。
出走予定の18頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは8頭。先行占有率は高めです。タイムトライアルになって前が粘るか、競り合いからの差し決着になるか、メンバー構成的にはいずれにせよ内枠がベターでしょう。
1番人気想定はドリームコア。クイーンCは2-3から差し切り、ベゴニア賞も4-5からの差し切りと、3角で追い出しを我慢する競馬で結果を出しており、G1向きのタイプです。鞍上がルメール騎手というのも心強く、1番人気の評価は妥当でしょう。あとは牝馬限定のフルゲートで想定3.0倍というオッズが見合うかどうか。
2番人気想定はスターアニス。こちらは阪神JFを制した2歳女王で、実績的にも上位人気になるのは当然です。その阪神JFでは並びに恵まれたこともあり◎評価し、期待に応えてくれました。今回も並び次第ですが、有力候補であることは間違いありません。唯一、懸念があるとすれば、1200mデビューという点でしょうか。
3番人気想定はアランカール。デビュー2連勝は鮮やかでしたが、その後は1番人気5着、1番人気3着と人気に応えられていません。33秒台前半の切れ味があり、能力の高さは疑いようがないですが、それ以上に売れてしまっている現状です。オッズが見合えば検討候補ですが、ここも上位人気になりそう。
リリージョワはデビューから3戦無敗。2走前にはダイヤモンドノットを降しています。今回もこの馬が主導権を握る可能性が高いでしょう。しかし、ここまで1600m経験がないのは不安材料。G1の舞台で、初距離への延長ローテは楽ではありません。オッズは貰えそうなので一考。
フェスティバルヒルは骨折からの復帰戦になります。ファンタジーSは9番手から差し切る強い内容でした。1600mで好位から差している新馬戦にも好感が持てます。故障の影響は未知ですが、それを踏まえても想定17.5倍なら。
スウィートハピネスはエルフィンSを差し切り勝ち。阪神JFでも差のない4着に善戦しています。前走こそ1番人気ですが、本質的には人気になりにくいタイプで、ここも想定10番人気。27.1倍なら期待値がありそう。
ブラックチャリスはフェアリーSを3-5-4から1着。脚をためて勝ち切った内容は評価できます。1200mでレコードを記録するほどスピードに秀でたタイプだけに、阪神外回り1600mという舞台は若干長い印象がありますが、それでも想定11番人気・27.7倍なら一考の価値アリでしょう。
期待値のありそうな馬がチラホラと目につき、大阪杯よりも波乱要素は多そう。穴党にとっては楽しめそうな一戦です。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言227
「強い相手で頑張れる」タイプが馬券的には一番儲かる
★ピックアップレース★
3月21日 中山11R フラワーC 芝1800m良
◎10スマートプリエール
穴○14カラペルソナ
穴▲11ロンギングセリーヌ
穴△6ラコンチャビエン
穴△16コズミックボックス
☆8イクシード
注1エアビーアゲイル
注13アメティスタ

―前回に続いて、◎→▲→☆で決着し、単勝12.8倍、馬連192.7倍、馬単371.2倍、ワイド45.6倍&7.8倍、3連複228.1倍、3連単2139.7倍の総獲りとなったフラワーCについて伺います。「札幌2歳Sは7-5-6-6から3着、アイビーSが5-7-7から4着。そして1勝クラスの河津桜賞が1-1から3着。ここにスマートプリエールの本質が隠されています」とのことでした。
みねた)札幌2歳SとアイビーSは金言27「位置取りを下げながら巻き返した馬」に該当しています。道中で位置を下げるということはスムーズさを欠いているので、着順以上の評価ができるのです。そして、このタイプはどういうレースが向くのか、覚えていますか?
―週中展望で何度も伺っているのでわかりますよ。道中で脚をためるタイプは先行馬が揃ってペースが締まるとき、ですよね。
みねた)そうですね。ペースが締まるということは、すなわち相手が強くなるとき、ともいえます。恵まれた「先行昇級」の馬が1つ上のクラスで苦しむことが多いのに対して、こういう脚をためるタイプは、クラスが上がったり、相手が強化したレースの方が能力を出し切れるのです。札幌2歳SやアイビーSのレースをみると、前に馬を置いて追いかける形の方が力を発揮できており、それを考えると1勝クラスの河津桜賞の敗戦にも納得がいきます。
―逃げを打って3着止まりでした。
みねた)相手が弱いのでスピードの違いで前に行くことになってしまい、結果として不得意な形になってしまったわけです。有利なはずの逃げを打っての敗戦なので印象は悪いのですが、結果的にフラワーCで4角外を回して差し切るような馬ですから、河津桜賞が力負けではなかったのは明白ですよね。結局、この馬のような「強い相手で頑張れる」タイプが馬券的には一番儲かるんですよ。なぜなら、格下での敗戦→格上への挑戦というステップになりやすいですから。
―以前、ナムラクレアについて話を伺った際、自力で動けるから前哨戦を勝ち切るけど、その分、本番では何かにやられがち、とおっしゃっていましたが、それに通じますね。
みねた)未勝利戦で差し損ねていた馬が、未勝利の身で条件戦に格上挑戦して穴を開ける構造にも似ていますよね。将来を見据えたためる競馬で差し損ねて、ペースが上がる格上挑戦で能力を発揮する、という呼吸です。
―2着の▲ロンギングセリーヌは、前走1勝クラス3着からの臨戦でしたが、こちらは「逃げ」でした。
みねた)対照的ですね。この馬の場合は、3戦全てが逃げていたので、「世代限定戦では脚質が定まっている馬に強みがある」というパターンです。やっぱり「3戦全てで逃げている」という事実は大きいですよ。
―この馬は、新馬からの3戦全てで一度もハナを譲っていませんでした。
みねた)「1レース走って、そのレースで逃げた」のと「3レース走って、その全てで逃げた」の間には大きな差があります。極端な話、前者は、本来はゲートの悪い馬がたまたまゲートを出ただけかもしれません。後者であれば、「スタートセンス」「ゲートを出てからの反応」が約束されています。
―実際に、ロンギングセリーヌがハナを切って2着に粘ったのに対して、例えば前走1-1-2-1で新馬勝ちのクリスレジーナは今回15-15-15-15、2-2-1-1から新馬勝ちのゴディアーモは今回11-10-9-9と後手に回る形になって、10着と7着でした。
みねた)あとはオッズですよね。最終的にはオッズに尽きます。ロンギングセリーヌが0.3秒差の3着だった菜の花賞を勝ったのがアメティスタで、この馬の今回の単勝オッズが6.3倍。ロンギングセリーヌが55.4倍でした。私の感覚だと、0.3秒差という結果であれば、アメティスタが6.3倍ならロンギングセリーヌが11倍ぐらいかなという印象。この2頭のオッズを比較したら、多くの方は(55.4倍の)ロンギングセリーヌの方が期待値がありそうだと気付けるはずなんですよ。それが「16頭を比較して馬券を組む」となると見落とされてしまうのでしょうね。
