第100回の凱旋門賞、グリーンチャンネルでレースをご覧いただいた皆様ありがとうございました。結果はドイツ調教馬トルカータタッソの優勝。日本では14頭中13番人気、単勝万馬券という人気薄でした。
特にドイツ調教馬の場合、なかなか資料が集まりづらく、戦績、血統、関係者の名前など基本的なこと以外は、正直、私を含め中継スタッフも持ち合わせていませんでした。出走した14頭の中で最も情報が少なかった馬と言ってもいいと思います。競馬は出走した全ての馬に勝つ可能性があるということを改めて実感しました。
そんな中、放送後「いやぁ心臓が止まるかと思いましたよ!」と汗を拭きながら話してくれたのは、この日の実況を担当したラジオNIKKEIの小塚歩アナウンサー。国際映像のカメラがゴール後、勝ったトルカータタッソではなく、勝負服の色が比較的似ていたシリウェイ(5着馬)をアップにしたため、一瞬、勝ち馬を実況し間違えたのかと思ったそうです。
もちろん、JRAの大一番の実況や「ダビスタ」でもお馴染みの小塚アナが間違えるわけもなく、間違ったのは現地フランスのスタッフだったわけですが、さぞかし怖い思いをしただろうと、心中お察し致しました。まぁ、カメラマンがアップにする馬を間違えるほど、100回目の凱旋門賞はサプライズな結果だったのでしょう。
さて、そんな凱旋門賞のフランス語名は「Prix de l’Arc de Triomphe」。「Prix」は「賞」。
トルカータタッソが前走で勝ったバーデン大賞はドイツ語だと「Großer Preis von Baden」。「Großer Preis」は「大賞」とか「大賞典」。「~賞」や「~大賞典」は、比較的、日本にもあるレース名ですね。実際、今週末は「京都大賞典」が行われます。
ところが、同じく今週行われる「毎日王冠」の「~王冠」(=Crown)というレース名は、世界のビッグレースで聞いたことがありません(もしかしたらあるのかも知れません。ご存知の方がいたら、ぜひ教えてください)。国内でも、JRAでは「毎日王冠」だけ。「3冠」(=Triple Crown)という言い方がある一方で、「王冠=crown」がつくレース名が少ないのは意外な気がします。毎日王冠の優勝ジョッキーが王冠を「戴冠」するシーンは格好いいですよね。
ちなみに地方競馬には「王冠」や「クラウン」がつくレースが結構あります。金沢、門別、佐賀、大井、笠松、川崎・・・。皆さんは、いくつ思い浮かびますか?答え合わせは、各自でご検索ください。3つ当てたら真の意味での3冠!・・・なんちゃって。