毎週木曜夜にプレミアムコース会員様限定でLIVE配信している『亀谷論』。6/10(木)はノーザンファーム空港牧場の厩舎長・佐々木淳史氏にゲスト出演していただきました。
当日のLIVE配信は、ノーザンファーム空港牧場の育成方針や、今年の夏を境に才能を開花しそうな馬、期待の2歳馬、新種牡馬の特徴、さらにはプレミアムコース会員様からの質問など、約2時間に渡り、濃密な話を展開していただきました。
今回はレギュラーコース会員様向けに、当日のLIVE配信から今年のダービー馬・シャフリヤールに関する対談部分を抜粋してテキスト版にて公開いたします。
対談の動画は非公開のFacebookグループに掲載しておりますので、プレミアムコース会員様でまだ見ていないという方は、Facebookグループにてご確認ください。
亀谷:「シャフリヤールのことについて教えていただきたいのですが、入ってきた時は皐月賞馬・アルアインの弟ということで評判もあったと思いますが?」
佐々木:「1つ年上のお兄さん・ダノンマジェスティも僕の厩舎にいて、運動神経の良さは血統面から見ても明らかで、期待は高かったです。移動する前に一度イヤリング(※)に行った時には、兄のアルアインとダノンマジェスティの印象と違い、小さかったですね」
(※)育成厩舎に送り出すために必要な基礎体力づくりなど行う部門
亀谷:「ノーザンファームの馬は、1回イヤリングに行くんですよね」
佐々木:「はい。こっちに移動する前の段階で一度、イヤリングを回って馬の状態だとかイメージを見たり、1歳時に手がけていた方たちの馬に対するイメージや、成長過程での問題点についてコミュニケーションをとることを、近年ずっとやってきています。それも含めて、シャフリヤールは兄弟と全然違うというのが最初の印象ですね」
亀谷:「体重も兄弟と大分違いますよね」
佐々木:「そうですね。こっちに移動してきて環境の変化にも順応出来なかったりして、最初の体重計測で380キロしかありませんでした」
亀谷:「380キロでしたか」
佐々木:「環境の変化でご飯が食べられなかったり、繊細な面を見せていたので、これは普通通りのアプローチをしても上手くいかないなと、最初の段階で思いました。今までやってきた経験だとかイメージを持ちつつ、セオリーを捨てて、シャフリヤールに合ったアプローチはないか、スタッフ全員で色々試したりするというスタートでした」
亀谷:「小さいから作り込むのはあんまりしない感じですか?」
佐々木:「そうなんです。馴致の時から他馬と分けるというか、じっくり成長を阻害しないように作っていけば、絶対に能力はあるというのは分かっていたので」
亀谷:「能力は感じられるものなんですね。それって動きで分かるものなんですか?」
2021/06/17 (木)