プレミアムコース限定で開催している、競馬界で活躍されている方をお迎えしてのトークコンテンツ『亀トーク』。20回目となる今回のゲストはノーザンファーム空港牧場・佐々木淳史厩舎長。
昨年の対談ではシャフリヤールのダービー制覇裏側などを語っていただきましたが、今年はPOG特別企画として、各種POG本の取材時には語れなかった情報等を亀谷サロンだけにお話いただきました。
レギューラーコースの皆様には、その一部をテキスト版にて公開いたします。亀トークの完全版(動画)につきましては、プレミアムコース会員限定の非公開Facebookグループにてご確認ください。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・各種POG本で取り上げられた2歳馬の近況
・リアルスティールなど新種牡馬産駒のイメージ
・個人的なオススメ馬&“隠し玉”的存在
――2歳馬取材(POG本関連)は大体3月くらいですよね。そこから2か月くらい経つと、馬も変わってくると思うのですがいかがでしょうか。
佐々木:早期移動が視野に入っている馬たちは3月~4月くらいで移動が完了していて、6月~7月デビューを視野に入れてゲート試験に受かって、一旦放牧に出たりという時期ですね。
ここから夏にかけてグッっと変わってくる馬の方が多いかもしれないですね。実際にシャフリヤールなんかもそうでした。成長力のある馬は基本的にこのあたりからグッと一番変わってくる、カラダが出来上がってくるピークに差し掛かっていくという印象ですね。
――今回は3月のPOG本取材時からグッと変わってきた馬を中心に、いろいろと教えていただけると嬉しいです。まずはゴーマギーゴーの2020(牡2、父ディープインパクト)。赤本では1ページ目を飾っています。
佐々木:成長過程としては4月くらいから一段階変わってきたようなところがあります。3月の取材では、血統背景的に少しアメリカ寄りのフレームというか、割とパワータイプに見えるような骨格だなという印象でした。乗り込んでいって、速い時計をやりだしてから、シャープな感じの筋肉の締まり方に変わってきて、ディープっぽくなってきたな~という印象を感じています。
――ディープのパワータイプといえば、皐月賞を勝ったアルアインみたいなイメージでしょうか。
佐々木:最初のイメージはそういうタイプかなと思ったのですが、4月~5月に差しかかって、アルアインほどのパワータイプではないイメージです。筋肉の張りだとか締まりがいかにも芝馬っぽく変化してきているので、これからどういう風に成長していくのか楽しみです。
――次はツルマルワンピースの2020(牡2、父ハービンジャー)です。ブラストワンピースの全弟ですが、各誌で推奨されていました。この馬はずいぶん馬体も大きいようですが。
佐々木:今で540キロありますね。既にゲート試験合格済みで、ノーザンファーム天栄の方でデビューに向けて調整しているところです。おそらく6月後半の東京あたりを目指して進めていくという方針を聞いています。
乗った感じでは540キロ!というほど重くないですし、筋肉自体は割と柔らかくいです。見た目と乗った感じではイメージが違いますね。天栄でも動けているという話ですので、この時期のお兄ちゃん(ブラストワンピース)と比べても、完成度は早い方かなと思っています。
――続いてスウィートリーズンの2020(牡2、父ハーツクライ)ですが、3月の時点ではこれがイチオシとお話されていましたよね?