2021年5月13日(木)発売の6月号で休刊となった競馬雑誌・サラブレ。サラブレ本誌で長年連載されていた人気コーナー『重賞アプローチS』は、引き続き亀谷競馬サロンにて公開いたします。
なお、当レースの「血統のポイント」&「馬柱のポイント」に該当する今年の出走馬は、金曜18時をメドに当欄の文末にて公開いたします。併せてお楽しみください。
※重賞レース過去10年好走馬一覧/日本ダービー・目黒記念・葵S
【日本ダービー】
以前はスピード指向が強いレースだったが、馬場の変化に伴って主流血統のなかでも欧州指向の伸びに優れた血を持つ馬が走りやすくなってきた。フランス指向の欧州型ナスルーラ系。特にトニービンに注目。
昨年は1着ドウデュース、2着イクイノックスがどちらもトニービンの血を持つ馬。7番人気3着アスクビクターモアはディープインパクト産駒でも母系が欧州の重厚な血統。母父のレインボウクエストはトニービンと同じく欧州型のナスルーラ系。一昨年の9番人気3着ステラヴェローチェも父が欧州型ナスルーラ系のバゴ。母父はディープインパクト。
母父が欧州型ナスルーラ系のトニービンであるハーツクライ。そのハーツクライが父か母父の馬は、3年連続で連対中。
人気薄で走ったアスクビクターモアとステラヴェローチェは、どちらも父か母父がディープインパクト。ディープの血も欧州型を配合された馬のほうが走りやすくなった。過去5年でも2018年、2019年とディープインパクト産駒が連覇したが、ワグネリアン、ロジャーバローズはどちらも母父が欧州型。
フランス血統と性質が似ているドイツの母系を組み合わせた配合馬も走っている。2020年10番人気3着ヴェルトライゼンデと2019年3着ヴェロックスは、どちらもサンデー系(大系統)にドイツの母系。馬券にはならなかったが、2021年に僅差4着のグレートマジシャンもドイツの名牝ナイトマジックにディープインパクトの配合。
馬柱の傾向では、前走皐月賞組で近年馬券になっているのは、5着以内か5番人気以内だった馬のみ。これは10年以上続いている傾向。
末脚のスピードも近年は特に要求されている。過去3年で馬券になった馬は全て直線が長い芝1600~1800mのオープン、重賞で3着内の実績があった馬。
【まとめ】
▼血統のポイント
・主流血統にトニービンを筆頭とした欧州型ナスルーラ系。フランス寄りの血統。ドイツの母系などの組み合わせ
2.スキルヴィング
5.ソールオリエンス
・父か母父ハーツクライ、ドゥラメンテ。ルーラーシップ×サンデー系(大系統)
7.フリームファクシ
11.ハーツコンチェルト
13.シーズンリッチ
17.ドゥラエレーデ
▼馬柱のポイント
・前走皐月賞組は皐月賞で5着以内か5番人気以内だった馬
1.ベラジオオペラ
5.ソールオリエンス
6.ショウナンバシット
7.フリームファクシ
8.メタルスピード
12.タスティエーラ
14.ファントムシーフ
・直線が長い芝1600m、1800mのオープン、重賞で3着内実績馬
4.トップナイフ
11.ハーツコンチェルト
13.シーズンリッチ
14.ファントムシーフ
15.ノッキングポイント
【目黒記念】
2023/05/22 (月)
日本ダービー・目黒記念・葵S/亀谷敬正の重賞アプローチS
- 2024/09/09 (月) 亀谷敬正の重賞アプローチS/ローズS、セントライト記念
- 2024/09/02 (月) 亀谷敬正の重賞アプローチS/紫苑S、京成杯AH、セントウルS
- 2024/08/26 (月) 亀谷敬正の重賞アプローチS/札幌2歳S、新潟記念、小倉2歳S
- 2024/08/19 (月) 亀谷敬正の重賞アプローチS/キーランドC、新潟2歳S
- 2024/08/12 (月) 亀谷敬正の重賞アプローチS/札幌記念、CBC賞
亀谷敬正
血統馬券予想理論「血統ビーム」の提唱者で、ブラッドバイアス、大系統、小系統などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在も競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。2019年には世界初となるリアル競馬サロン「亀谷競馬サロン」を開設。