YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
※新連載『競馬オタク・坂上明大の南関競馬予想』リリースのお知らせ
~4歳馬優勢のステップレース~
今年で第60回を迎える報知グランプリC。上位馬にはダイオライト記念(1~2着馬)、京成盃グランドマイラーズ(1~3着馬)、かしわ記念(1着馬)への優先出走権が付与されるため、今後の重賞戦線に向けても非常に重要な一戦です。
年齢別成績では明け4歳馬が圧倒的。1年以内に重賞勝ちがある馬には負担重量が加算されますが、これには3歳時の成績が含まれないため、斤量面では相対的に明け4歳馬が恵まれる傾向にあります。当然、格の低い重賞タイトルでは足りませんが、地方交流重賞やSI級の重賞で連対実績のある4歳馬があっさり勝ち切ってしまうのも、報知グランプリCらしい決着といえるかもしれません。
◆4歳馬
2014年1着オメガインベガス:関東オークス2着
2017年1着エンパイアペガサス:ダービーグランプリ2着
2018年3着キャプテンキング:羽田盃1着、東京ダービー2着
2019年3着ハセノパイロ:東京ダービー1着
2021年1着ゴールドホイヤー:羽田盃1着
2022年1着ギガキング:ダービーグランプリ1着
~距離延長組は割引が必要!?~
船橋ダ1800mはマイル以下のワンペースな展開とは異なり、中盤で息が入りやすいのが特徴。そのため、1700m以下で実績を挙げてきたスピード馬よりも、1800m以上で活躍してきた中距離馬の方が好走率が高い傾向にあります。
過去10年の好走馬のべ30頭のうち、前走で1800m以上を使っていた馬は21頭(全出走馬では約50%)。1800m以上での実績馬、特に前走から同距離or距離短縮のローテーションで参戦する馬から狙うのが、報知グランプリCのセオリーといえるでしょう。
~Halo≒Sir Ivor≒Droneの瞬発力~
ブルーバードCの記事でも書いた通り、船橋競馬場は残り800mからのスパート開始後はスピードが落ちづらく、直線で馬群がバラけやすいことからも、全馬が能力を出し切りやすい競馬場です。特に1800mは船橋競馬場のなかでも差し追い込み馬の好走率が高いコースのひとつで、血統面では末脚の伸びに優れたHalo→サンデーサイレンスやダンシングブレーヴなどの活躍が目立ちます。
サンデーサイレンスの父であるHalo、ダンシングブレーヴの母父であるDrone、ディープインパクトの母父Alzaoの母父であるSir Ivorは血統構成がよく似ており、ディープインパクトやイクイノックスなどはこれらを増幅する形で末脚を強化。報知グランプリCでもHalo≒Sir Ivor≒Drone増幅型の好走が目立ち、特に直近3年は3着内馬9頭中5頭が該当馬という好成績を挙げています。
◆Halo≒Sir Ivor≒Drone
2014年2着サミットストーン:Devil's Bagの3×2
2016年1着タイムズアロー:Sir Ivor≒Haloの5×3
2016年2着ムサシキングオー:父キングヘイロー(Drone≒Halo≒Sir Ivorの3×2・3)
2017年2着ムサシキングオー:父キングヘイロー(Drone≒Halo≒Sir Ivorの3×2・3)
2021年2着リンゾウチャネル:Sir Ivor≒Drone≒Haloの7・7×5
2022年1着ギガキング:Drone≒Halo≒Sir Ivorの4・3・4×4
2022年2着キタノオクトパス:Halo≒Sir Ivorの4×4
2023年1着ギガキング:Drone≒Halo≒Sir Ivorの4・3・4×4
2023年3着ロードゴラッソ:Haloの3×3
【報知グランプリCの最終見解】