YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは2/7(水)のクイーン賞、発走時刻は20時5分です。
~ハンデ戦でも“格”が最重要~
昨年まで11~12月に行われてきたクイーン賞ですが、2024年からは2月上旬に開催時期が変わりました。ただ、船橋ダ1800mというコース設定は変わらず、牝馬限定のハンデ戦という点も継続。ローテーションなど開催時期が関係するファクター以外は、これまでと大きく傾向が変わることはないでしょう。
船橋競馬場は1周距離1400mというJRA全競馬場よりコンパクトな競馬場ですが、4角からゴールまでは中山競馬場と同じ308mの長さがあり、コーナーにはスパイラルカーブが採用されています。そのため、残り800mからのスパート開始後はスピードが落ちづらく、直線で馬群がバラけやすいことからも、全馬が能力を出し切りやすい競馬場です。
特に1800mはスタートから1角までの距離が長いため、先行争いが長引きやすく、船橋競馬場のなかでも特に差し追い込み馬の好走率が高いコースのひとつ。クイーン賞でも過去4年は上がり3F3位以内の馬が馬券圏内を独占しており、好走馬のほとんどが前走地方交流重賞組という点からも、まずは“格”が最重要な一戦といえるでしょう。
~距離延長組は割引~
船橋ダ1800mはマイル以下のワンペースな競馬とは異なり、中盤で息が入りやすいのが特徴。そのため、1700m以下で実績を挙げてきたスピード馬よりも、1800m以上で活躍してきた中距離馬の方が好走率が高い傾向にあります。
さらに、距離延長組での好走馬のほとんどはJBCレディスクラシックからの降格ローテ。同コースで行われた報知グランプリCでも距離短縮→距離短縮→同距離の決着だったことからも、中距離指向の強い実績馬から狙うのが船橋ダ1800m重賞でのセオリーとなっています。
~2022年6月以来の道悪開催~
船橋競馬場は2022年11月に現在のオーストラリア産の砂への全面入れ替えが完了。ただ、同年6月23日以降は道悪馬場(重・不良)での開催がないため、砂の入れ替え後では今開催が初めての道悪馬場での開催となります。
ちなみに、大井競馬場は既に道悪馬場で93レースを実施。最多4勝を挙げるのがシニスターミニスターとマジェスティックウォリアーというA.P.Indy系の2頭で、パイロやインカンテーションの産駒からも複数頭の勝ち馬が出ています。
特に船橋ダ1800mの特徴も考慮すれば、中距離指向の強いA.P.Indy系の馬に向く可能性が高く、道悪馬場が残るようであればA.P.Indy系の馬には後押しとなりそうです。
【クイーン賞の最終見解】