YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは3/20(水)の大井・京浜盃。発走時刻は20時10分です。
~羽田盃への最重要ステップ~
南関東クラシックの前哨戦SIIとして開催されてきた京浜盃。2024年からはJpnIIとなり、JRA勢が参戦することで、さらにハイレベルな戦いが繰り広げられることになります。地方馬、中央馬ともに上位2頭に羽田盃への優先出走権が付与されるため、クラシックを占ううえでも大注目の一戦です。
大井ダ1700mはゴール手前100mからのスタートで、1コーナーまでの距離が短いことから、基本的には内先行有利になりやすいコース。
ただ、京浜盃はSII時代から羽田盃への出走権を賭けた一戦で、道中の流れが落ち着かない年も多く、直線が386mと長いことからも、タフな流れになれば後方待機勢の追い込みも届いてしまいます。
今年は9頭立ての少頭数で枠順の有利不利も発生しづらく、力のある馬が素直に上位にくる一戦となりそうです。穴馬を狙うなら、過小評価された隠れた実力馬を探したいところです。
~サンデーサイレンス系の瞬発力~
血統面での注目はサンデーサイレンス。同馬は1990年代以降の日本の血統地図をたった一頭で塗り替えた大種牡馬ですが、主戦場は芝中距離の瞬発力勝負。反対にダート戦ではパフォーマンスを落とすことが多く、大井ダ2000mで行われてきたジャパンダートダービーではサンデーサイレンス父系の勝ち馬は過去10年で2頭しかいません。
対して、京浜盃では過去10年で5頭の勝ち馬がサンデーサイレンス父系で、3着内馬30頭中23頭がサンデーサイレンスの血を内包しています。
前述の通り、大井ダ1700mはスタートしてすぐにコーナーを迎えるため脚がたまりやすく、直線が長いことから瞬発力が活かしやすいこともその要因といえるでしょう。
そのなかでも特に注目したいのは、フォーティナイナーやDanzigなどの北米スピード血脈との組み合わせ。3つの血を併せ持つ配合馬から2017年3着ブラウンレガート、2018年1着ヤマノファイト、2019年2着ウィンターフェル、2021年1着チサット、2023年1着サベージが好走しており、スピード強化型のサンデーサイレンス系が京浜盃のベスト配合といえそうです。
◆サンデーサイレンス+フォーティナイナー
2017年3着ブラウンレガート:父ディープスカイ、母父フォーティナイナー
2018年1着ヤマノファイト:父エスポワールシチー、母父フォーティナイナー
2019年1着ステッペンウルフ:父サウスヴィグラス、母父アグネスタキオン
2019年2着ウィンターフェル:父ダノンバラード、母父プリサイスエンド
2021年1着チサット:父スマートファルコン、母母父フォーティナイナー
2021年3着マカベウス:父ゼンノロブロイ、母父プリサイスエンド
2023年1着サベージ:父ディープスカイ、母父アドマイヤムーン
◆サンデーサイレンス+Danzig
2014年1着ハッピースプリント:父アッミラーレ、母父Dayjur
2016年3着キーパンチャー:父スズカマンボ、母父ゼネラリスト
2017年3着ブラウンレガート:父ディープスカイ
2018年1着ヤマノファイト:父エスポワールシチー、母母父Danzig
2019年2着ウィンターフェル:父ダノンバラード、母母母父Danzig
2020年1着ブラヴール:父セレン、母母母父Danzig
2021年1着チサット:父スマートファルコン、母父アジュディケーティング
2022年3着ナッジ:父フェノーメノ
2023年1着サベージ:父ディープスカイ
【京浜盃の最終見解】