YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは5/1(水)の船橋・かしわ記念。発走時刻は20時5分です。
~強いダートマイラーを探せ!~
船橋競馬場で行われる唯一のJpnI競走・かしわ記念。フェブラリーS、マイルCS南部杯と並ぶダート1600m戦の国内GIとしても貴重なレースであり、ダートマイラーが目指すビッグタイトルとして毎年強豪が集結するハイレベルなGI競走です。
そのため、当然フェブラリーS上位馬が本レースでも好走するケースは少なくなく、過去10年の3着内馬のべ30頭中18頭がフェブラリーSでも3着内実績がある馬です。
また、ダートマイラーが目標にするレースでもあるだけに、リピーターが多い点も大きな特徴。過去10年の3着内馬のべ30頭中29頭が単勝オッズ30倍以下であることからも、まずは“強いダートマイラー”を選別することが、かしわ記念予想のスタートではないでしょうか。
◆リピーター
コパノリッキー:2014年1着、2016年1着、2017年1着
ワンダーアキュート:2014年2着、2015年1着
ベストウォーリア:2015年2着、2016年3着
インカンテーション:2017年2着、2018年3着
ゴールドドリーム:2018年1着、2019年1着
インティ:2019年2着、2021年3着
ソリストサンダー:2021年2着、2022年2着
~逃げ馬から穴馬続出!?~
前述の通り“強いダートマイラー”を選別するのがかしわ記念予想のポイント。ただ、だからと言って着順などの“実績”が正確に強さを表しているわけではなく、むしろ不器用な馬が能力を発揮しやすいのが地方交流重賞の大きな特徴です。
小回りコースが多い地方競馬場の方が器用さが求められやすいと誤解されがちですが、力差が大きいため馬群がバラけやすい地方交流重賞よりも、フルゲートの多いJRAのダート競馬の方が器用さが重要な資質になります。
逆に、逃げ馬や追い込み一手の馬が大幅にパフォーマンスを上げるケースは地方交流重賞におけるメジャーな穴パターンとなっています。特にかしわ記念では逃げ馬が穴を開けるケースが多く、過去10年で6頭の逃げ馬が馬券圏内に好走しています。
◆逃げ馬
2014年2着セイクリムズン(4番人気)
2016年2着ソルテ(6番人気)
2017年3着モーニン(3番人気)
2018年2着オールブラッシュ(6番人気)
2020年1着ワイドファラオ(6番人気)
2022年1着ショウナンナデシコ(2番人気)
~末脚の伸びに優れた血が重要!~
血統面では、サンデーサイレンスやSeattle Slew→A.P. Indy(≒Summer Squall)といった末脚の伸びに優れた血統の活躍が目立ちます。船橋競馬場は残り800mからのスパート開始後はスピードが落ちづらく、直線で馬群がバラけやすいことからも、全馬が能力を出し切りやすい競馬場。
そのため、サンデーサイレンスやSeattle Slew→A.P. Indy(≒Summer Squall)といった柔軟で伸びのある血の活躍が目立ち、過去10年の勝ち馬は全馬が両血脈のどちらかを内包する血統馬でした。
◆サンデーサイレンス
2014年1着コパノリッキー:父ゴールドアリュール
2016年1着コパノリッキー:父ゴールドアリュール
2017年1着コパノリッキー:父ゴールドアリュール
2018年1着ゴールドドリーム:父ゴールドアリュール
2019年1着ゴールドドリーム:父ゴールドアリュール
2020年1着ワイドファラオ:母父アグネスタキオン
2022年1着ショウナンナデシコ:サンデーサイレンスの3×3
2023年1着メイショウハリオ:母父マンハッタンカフェ
◆Seattle Slew→A.P. Indy(≒Summer Squall)
2015年1着ワンダーアキュート:父カリズマティック
2021年1着カジノフォンテン:父カジノドライヴ
2023年1着メイショウハリオ:父パイロ
【かしわ記念の最終見解】