YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは5/8(水)の川崎・エンプレス杯。発走時刻は20時10分です。
~古馬牝馬路線の上半期の頂点~
古馬牝馬限定の地方交流重賞では最長距離の川崎ダ2100mで行われるエンプレス杯。地方交流重賞かつ長距離戦らしく展開の紛れが起こりにくいため、過去10年の1番人気馬は7勝2着2回3着1回。また、ここ2年は1~3番人気馬が馬券圏内を独占しており、強い長距離馬が下馬評通り走るのが特徴です。
さらに、2023年までは2~3月に行われてきましたが、2024年からは5月上旬に移行し、負担重賞も別定から定量へと変更。古馬牝馬路線の上半期の頂点という意味合いが強まり、これまで以上に地力の重要度が高くなると予想されます。
~SS系×北米血統がベスト配合!?~
前述の通り、古馬牝馬限定の地方交流重賞では最長距離であるエンプレス杯ですが、意外にもレースで求められる適性は決してスタミナ寄りとは言えません。
これは同コースで行われる川崎記念と同じ傾向で、ただでさえペースが落ち着きやすいダート長距離戦ですが、地方交流重賞かつ急コーナーの川崎競馬場ではよりペースが上がりづらく、過去10年中8年は残り400~200mよりも残り200m~ゴールまでの方がレースラップが速い加速ラップを刻んでいます。
◆過去10年平均ラップ
6.8-11.2-12.7-13.8-12.8-13.4-13.8-12.2-13.0-13.5-13.0
これは血統傾向からも推測ができ、特に人気薄での好走馬はスタミナ豊富な欧州血統をほとんど持っておらず、比較的スピード色の強い配合馬に向くレースともいえるのではないでしょうか。
ただ、北米血統×北米血統の好走が目立つ川崎記念とは違い、エンプレス杯はサンデーサイレンス系×北米血統の組み合わせがベター。過去10年の5番人気以下の好走馬6頭はいずれもサンデーサイレンス系×北米血統の組み合わせで、牝馬にとっては最低限のスタミナ強化は必要といえるでしょう。
◆人気薄好走馬(5番人気以下)
2016年2着ヴィータアレグリア:ネオユニヴァース×Lion Heart
2017年3着ヴィータアレグリア:ネオユニヴァース×Lion Heart
2018年3着サルサディオーネ:ゴールドアリュール×リンドシェーバー
2019年2着ブランシェクール:ダイワメジャー×クロフネ
2020年2着ナムラメルシー:エンパイアメーカー×ザッツザプレンティ
2021年2着サルサディオーネ:ゴールドアリュール×リンドシェーバー
【エンプレス杯の最終見解】