YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは5/15(水)の大井・大井記念。発走時刻は20時10分です。
~上半期の南関東代表馬決定戦~
上位2頭に帝王賞の優先出走権が付与される大井記念。ただ、近年はSI競走に格上されたことにより、上半期の南関東代表馬決定戦の意味合いがより強くなってきました。ここを大目標とする馬も多く、メンバー構成によってレース展開も変わりやすい非常に難解な一戦です。
定量戦で格の高いSI競走だけに、前走のクラス別成績には要注目。特にGI競走からのローテーションは回収率も優秀で、昨年も2着馬カジノフォンテン、3着馬ライトウォーリアがともにGI競走からのローテーションでした。
これ以外にも、近走で地方交流重賞を使っていた馬の好走も多く、中央勢に揉まれてきた経験はこの大舞台でもしっかりと活きているようです。
◆前走GI組
2018年3着ヒガシウィルウィン:前走かしわ記念7着
2019年1着モジアナフレイバー:前走東京大賞典9着
2021年1着ミューチャリー:前走かしわ記念6着
2023年2着カジノフォンテン:前走かしわ記念9着
2023年3着ライトウォーリア:前走川崎記念5着
~道悪馬場では北米血統に注目!~
血統面では、2000mというダート戦としてはスタミナも必要な条件だけに、欧州の中長距離血統を持つ馬も少なくありません。ただ、近年の大井記念は梅雨前ではあるものの道悪馬場での開催が多く、過去5年では4回が重馬場か不良馬場での開催。そして、今年も月曜の降雨により湿った馬場での開催が予想されるため、砂の入れ替えによる傾向変化も考慮する必要があるものの、良馬場時とは狙い方を変える必要がありそうです。
ちなみに、過去5年の重・不良馬場開催時の4番人気以下での好走馬3頭はいずれも北米血統×北米血統の組み合わせ。特に2020年3着馬オールブラッシュと2023年2着馬カジノフォンテンは逃げ粘りでの好走で、この結果からも道悪時の大井記念はスピードの重要度が高いと予想できるのではないでしょうか。
◆道悪時(重・不良)の人気薄(4番人気以下)好走馬
2019年1着モジアナフレイバー:バトルプラン×フレンチデピュティ
2020年3着オールブラッシュ:ウォーエンブレム×Crafty Prospector
2023年2着カジノフォンテン:カジノドライヴ×ベストタイアップ
~Seattle Slew→A.P. Indyが絶好調~
北米血統のなかでも特に好走が目立つのがSeattle Slew→A.P. Indyのライン。直近5年では良馬場開催時の2022年も含めて毎年連対馬を出しており、昨年は同父系が馬券圏内を独占。ちなみに4着馬ミヤギザオウもパイロ産駒だっただけに、昨年はまさに近年の血統傾向を踏襲する結果となりました。
◆Seattle Slew
2019年1着モジアナフレイバー:母母父Capote
2019年3着タービランス:父パイロ
2020年2着タービランス:父パイロ
2021年1着ミューチャリー:父パイロ
2021年3着タービランス:父パイロ
2022年1着ランリョウオー:Seattle Slewの4×5
2023年1着セイカメテオポリス:父マジェスティックウォリアー
2023年2着カジノフォンテン:父カジノドライヴ
2023年3着ライトウォーリア:父マジェスティックウォリアー
【大井記念の最終見解】