YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは6/11(火)の川崎・川崎スパーキングスプリント。発走時刻は20時10分です。
~牝馬優勢のトライアルレース~
短距離SI・習志野きらっとスプリントのトライアルレースである川崎スパーキングスプリント。2021年からSIIIに格上された900m以下で行われる唯一の南関東重賞であり、1~2着馬には習志野きらっとスプリントへの優先出走権が付与されます。
データ面での注目は牝馬優勢という点。牝馬が調子を上げやすい時季でもあるためか、重賞格上げ前も含めた過去10年で牝馬が7勝。勝率、連対率、複勝率でも牡馬/騙馬の倍以上の成績を収めています。今年は牝馬の出走が2頭のみですが、軽視は禁物です。
◆性別別成績(過去10年)
牡馬/騙馬
[3-7-5-62]、勝率3.8%、連対率12.9%、複勝率19.4%
牝馬
[7-3-5-17]、勝率21.9%、連対率31.3%、複勝率46.9%
~スプリント戦で注目の二大血統~
血統面ではフォーティナイナー、特にサウスヴィグラスの血が大活躍。本レースに限らずダート短距離戦では無類の強さを発揮する同種牡馬ですが、過去3年は毎年2頭以上の好走馬が出ており、近年は母父サウスヴィグラスの活躍馬も目立ちます。
◆フォーティナイナー
2014年3着リコーシルエット:父サウスヴィグラス
2016年2着リコーシルエット:父サウスヴィグラス
2018年1着ラディヴィナ:父サウスヴィグラス
2019年1着ラディヴィナ:父サウスヴィグラス
2021年1着カプリフレイバー:父サウスヴィグラス
2021年2着ダンディーヴォーグ:母父サウスヴィグラス
2022年2着コウギョウブライト:父スウェプトオーヴァーボード
2022年3着キモンルビー:母父サウスヴィグラス
2023年1着キモンルビー:母父サウスヴィグラス
2023年2着プリモパイソン:母父サウスヴィグラス
また、Glorious Song=Devil's Bag=Saint Balladoの血を持つ馬も大活躍。名種牡馬Haloと名繁殖牝馬Balladeから受け継ぐスピード能力は素晴らしく、特にサンデーサイレンスが繁栄した日本においてはスピード強化の配合パターンとして非常に重要な役割を担っています。
川崎スパーキングスプリントでは同血脈内包馬が2014~2017年と4連覇。近年でも2022年3着、2023年1着のキモンルビーは母方にDevil's Bagの血を持っていました。
◆Glorious Song=Devil's Bag=Saint Ballado
2014年1着ユーリカ:母父Saint Ballado
2015年1着カベルネフラン:父アサクサデンエン
2015年2着キョウエイロブスト:母父タイキシャトル
2016年1着フラットライナーズ:母父タイキシャトル
2017年1着フラットライナーズ:母父タイキシャトル
2018年2着フラットライナーズ:母父タイキシャトル
2020年1着ポッドギル:母父ディアブロ
2020年2着クイーンズテソーロ:母父シングスピール
2021年1着カプリフレイバー:母父ファンタスティックライト
2021年3着ポッドギル:母父ディアブロ
2022年3着キモンルビー:母母母父Devil's Bag
2023年1着キモンルビー:母母母父Devil's Bag
【川崎スパーキングスプリントの最終見解】