亀谷敬正 オフィシャル競馬サロン
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黄金旅程な週末
2024/02/01 (木)

#03 もう、おわかりですね? 危険な人気馬です。/黄金旅程な週末

小説『不夜城』や『少年と犬』などで知られる作家・馳星周さんによる競馬エッセイ『黄金旅程な週末』。

ステイゴールドとその一族の熱烈なファンである馳星周さんの奮闘振りをお楽しみください。

【お知らせ】
次回(2/8)の更新はお休みとなります。予めご了承ください。



 1月27日土曜日は、またまた朝からばたばたしており、なおかつ、新刊『北辰の門』に数十冊サインせよと版元から仰せつかり競馬に集中することができなかった。

 そんな中、一鞍入魂で勝負に挑んだのが小倉11R、周防灘特別。冬コクの芝1200メートルである。堅く収まるはずがない。ここにオルフェーヴル産駒のベンガンが出走する。単勝は5番人気。美味しいのう。

 相手にはカンチェンジュンガを指名。こちらは6番人気だ。馬券は馬連ワイド。

 直線、カンチェンジュンガが抜け出し、ベンガンは離れた二番手。よっしゃ、馬連いただきとぬか喜びしたのも束の間、トールキンが突っ込んで来てベンガンは3着まで。カンチェンとのワイドは660円なり。渋いオッズだのう(涙)。

 このままでは終われぬと、東京12Rのマイネルカンパーナで勝負。前々走2着があるのに8番人気と舐められている。なおかつ、この血統のゴルシ産駒は府中は走るはず。相手にはコスモシャングリラを指名。馬券はワイド。直線、シャングリラとカンパーナが馬体を併せて追い込んでくる。

 そのまま一緒についていけ、ワイドいただきだとゴール前絶叫したものの、シャングリラは突き抜けたが、前が止まらず、カンパーナ届かず。うーん、やっぱり開幕週では厳しかったか。

 翌日曜日は朝から参戦も、午前中は勝負したい一族馬があまり見当たらず。唯一勝ち負けになりそうなのは東京4R、4歳上1勝クラスダート2100メートルのオルフェっ仔、トーセンクライスト。川田騎手の乗るダントツ1番人気の馬は休み明け、前走外枠今回内枠と、飛びそうな匂いがぷんぷん。クライスト頭固定の馬単で2頭に流す。

 レースはクライストが出遅れて最後方から大外ぶん回しと最悪の展開。いくらなんでも届かないと思ったのだが、すんばらしい末脚でゴール直前、差しきっての1着。いやあ、丸田騎手はダート中距離で差し馬乗せたらぴっかぴかだな。馬券は外れたが、1着取ってくれたらそれでよし。大満足である。

 府中の新馬戦にはワンブレスアウェイの子供が出走。父レイデオロの良血であるのと中内田厩舎&川田騎手ということで一番人気に推されていたが、もう、おわかりですね? 危険な人気馬です。案の定、道中は滅茶苦茶な走りっぷり。素質のあるところは見せたが4着まで。どれだけ素質があっても新馬戦の一族は危険すぎる。

 小倉6Rの3歳未勝利芝2000メートルは母父ステイゴールドの二頭、マイネルバーテクスとヘルツアスの2頭で勝負。馬連ワイド。が、バーテクスがそれ4のヘルツアスは7着まで。バーテクスは自信あったんだけどなあ・・・・・・。

 東京6Rは、バンビーノデオーロで勝負。新馬戦はモレイラが乗っての1番人気も5着まで。やっぱ、新馬戦はだめです。だが、二走目なら勝負になると、相手ホウオウシェリーの馬単、馬連。しかししかし、ゲートの中で暴れて立ち上がったところでゲートが開き、出遅れ、追走に脚を使い、見せ場もなく11着。レースがはじまる前に終戦だった。まだまだだったか。

 東京9Rセントポーリア賞にはゴルシ産駒のコスモエスメラルダが出走したが、鞍上を見てケン。正解。ゴールドシップファンの間では畠山厩舎で鞍上柴田騎手とわかった途端に絶望の空気が漂いはじめる。そして、その悪い予感はたいてい当たるのだ。

 小倉10R日田特別は母父ステイのアンノウンレディが出走。近走の成績はさっぱりだが、鞍上の佐々木騎手に期待して1番人気の馬とワイドを買ってみる。直線じりじりと脚を伸ばすも9着まで。

 京都10R八坂S芝2200メートルはこの日の我ら夫婦のメインレース。ゴールドシップ産駒二騎、ゴールデンスナップとマイネルエンペラーが出走する。ゴールデンスナップは重賞が期待できる走りっぷりだし、エンペラーはユーバーレーベンの全弟。もっとやれる馬だ。二騎の馬連ワイドで勝負!!

 直線、ゴールデンスナップがぐんぐん末脚を伸ばすが、内になんかいる。ルメさんじゃん~。ゴール前、わたしの目には差したように見えたがスローで見るとルメールの馬がわずかに前に出ていた。そしてそして、エンペラーは道中位置を下げたことが響いて4着まで。馬券はしょうがないけど勝って欲しかった。ルメールはほんと怖いし、嫌だ(苦笑)。

 せめてワイドが当たってたら今週は勝ち確だったのだが。

 京都のシルクロードステークスはもちろん、トゥラヴェスーラから。八枠だが今の京都の馬場ならなんとかなるべ。頼んだぞ、まなみちゃん。相手は、アグリの馬券内は固いと見て馬連ワイド、それに単勝も。

 がしかし、道中、ずっと外外を回されてトゥラヴェスーラは6着まで。ほんとに枠順に恵まれない仔だよなあ。なんとか重賞ひとつ、勝たせてあげたいのだが。

 根岸Sはまず一族BOX。フルムの一発に期待して単勝も。それと逃げ先行馬が恵まれた場合を考えてヘリオスとタガノビューティーのワイドを押さえに。

 タガノは出遅れ、ヘリオスも直線粘ったが4着まで。フルムとベルダーイメルは? 5着、6着。今のダートのこの路線は若い馬が強いわ。一族2頭が掲示板を確保したけど、なんとも煮え切らない結果で今週末も終了。

 結局、今週も安い馬券が一本当たっただけで赤字に終わった。

 来週巻き返したいなあ。アドミラルシップで勝負かな。

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馳星周 近影

馳星周

1965年北海道浦河町生まれ。1996年『不夜城』で小説家デビュー。2020年『少年と犬』で直木賞受賞。

馬産地で生まれ育ったがゆえに馬を嫌い、長らく競馬とは無縁で過ごしてきたが、七年ほど前から夫婦で競馬にはまり、ステイゴールド一族を応援する日々を送る。好きが高じて競馬小説も書きはじめ『黄金旅程』、『ロスト・イン・ザ・ターフ』などを上梓。2024年春、凱旋門賞を目指すホースマンたちを描いた『フェスタ』を刊行予定

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